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王邪

5月20日(金)の投稿となります。


拙作『貧乳眼鏡っ娘の俺が異世界で無双するようですよ!?』もよろしくお願いします。

こちらは20時更新です。

5月19日(木)無事?に完結いたしました。


http://ncode.syosetu.com/n1642dd/


もう一つ『笑わない少女は血薔薇と舞う』そちらもよろしければご覧いただけると幸いです。

こちらは21時更新となっております。

http://ncode.syosetu.com/n3647dh/




「ただーいむぎゅ!?」

玄関を開けて中に入った途端、いきなり抱きしめられた。


「お帰り! 空!」

この声は……

「お母さん!」

そう、あたしのお母さん、陸海くがみ 律子りつこだった。


艶のある黒髪をボブカットにして、見た目二十代でも通用するほどの若々しい美人さんだ。

世界中を仕事で文字通り飛び回り忙しい人だけど、今回仕事をすっ飛ばして帰ってきたらしい。



「さて、まずはリビングに行こう」

お父さんがそう言ってきたのでリビングへ移動する事にする。

リビングについて早速お母さんが説明を始めたくれた。


陸海くがみについては雅之まさゆきさんから少しは聞いたわね?」

あたしが頷くのを見て説明を続けた。

「これから話すことは本当のことよ。遥か古代、世界を滅ぼそうとする存在がいたの。名を王邪おうじゃ王邪おうじゃはその強大な力で生きとし生ける者を滅ぼそうとした。それに対抗するために立ち上がったのが……私達の先祖、九神くがみなの」


おお!世界の敵!それに立ち向かう勇者!!

ヤバい燃える!!


「戦いは熾烈を極めたわ。けとなんとか九神くがみ八葉八家やつばはっけにより王邪おうじゃとその軍勢を封印することに成功したの」

そこでお父さんが口を挟む。

「しかし律子りつこさん、今は封印から漏れ出た魔物が散発的に現れるくらいでなんの問題も無いはずだよ?わざわざ空が当主になる必要は……」

お父さんの問いにお母さんは首を振り否定した。


「ところがそうは言ってられないのよ。つい3日前、星詠みの巫女から通達があったの」

そう言って居住まいを正し、お母さんは告げる。


「これより三年以内において九神くがみの封印は解かれ王邪おうじゃは復活するだろう。と」

お父さんは驚きの声を上げる。

「馬鹿な!何千年もの間破れなかった封印が?」

「逆にいえば数千年もたってしまった。かもね。 そしてつい昨日よ。北海道で王邪十八魔将おうじゃじゅうはちましょうの内の一体が確認されたわ。 その際の戦闘の犠牲者は108人。全員八葉八家やつばはっけの手練ればかりよ」


……犠牲者が出てるの?

あまりのことにあたしは声も出せない。


「加えて言えば、この魔将は取り逃がしているわ。分かるでしょう? もう時間はないのよ」

お父さんはなにか言いかけて口を噤んだ。



あれー? かなりシリアスな状況にあたしは混乱しそうである。



「と言う訳で、明日行くパーティーに着て行くドレスを選ぶわよー!」

といきなりさっきのシリアスな空気を吹き飛ばすかのようにお母さんが満面の笑みでそう言うと、リビングのドアが開き、ドレスを持ったメイドさん達が入ってきた、


「あっ! 明日の宿題やらなきゃ!!」

そう言ってソファーから飛び起き部屋に駆け込もうとするがメイドの一人、五月さつきさんに捕まる。


「ささ、お嬢様! こちらへ」


あっけなく捕まりあたしは着せ替え人形と貸した。



すいません! こちらにシリアスはおられませんか!? ちくしょう、シリアスを返せー!

あたしの叫びも虚しく就寝時間が来るまで解放されることはなかった……




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