表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/73

第9話ー7

 3人が黙り込んでから、どのくらいの時間が経っただろうか。私は彼の望みを叶える手段を提示し、すべきことは終わっている。後は、ミナハが実行するかどうか。


「ねえ、美奈陽」


 守人が話しかけてきた。


「その方法って、要するにギャンブルだよね? 君なら、やる?」


「ええ、やるわよ」


 この方法にリスクはない。たとえ失敗しても、ミナハにとって失うモノは何もない。もちろん、他には影響があるかもしれないけど。でも、私がミナハの立場だったら実行する。


「……1つ聞きたい、美奈陽」


 黙り込んでいたミナハが口を開いた。


「君は、後悔しないかい?」


「後悔?」


「君の案を実行しても、俺にとって失うものはない。でも、その結果、君たちが消えるかもしれない。それで、もし失敗したとして、君は後悔しないかい?」


 ミナハはこの方法のリスクに気づいたようだ。でも、


「後悔なんて――しない」


 きっと、上手く行く。たとえ他の結果が悪くなる危険があるとしても、彼は相応のことをしてきた。だから、私は自分が消える可能性があるとしても、彼の背中を押す。それが、彼にとっての救いの道であるから。また、私が失ったモノを取り戻せるかもしれない道だから。


「……そうか」


 ミナハは満足そうな表情をしている。立ち上がり、玄関に向かう。


「ありがとう美奈陽」


 扉の前で振り返り、ミナハは礼を述べてきた。


「お礼なら、上手く行ってから……は無理か。今受け取っておくわよ」


 上手く行けば、おそらくミナハが私に接触してくることはないだろう。だからこそ、彼は今、礼を述べた。


「それじゃあ」


 ミナハは、後ろ手に手を振りながら出て行った。


   *   *


「……これは?」


 私の耳には、いつ着けたのだろうか、2つのイヤリングがある。それに、胸元にはペンダントがある。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。それに、守人と涼姫も、イヤリングの宝石と同じ色をした、指輪をしている。


「どうかした、美奈陽?」


「いえ……なんで私たち、3人で私の部屋にいるのかなーって。何か、約束でもあったかしら? それに、同じ色のアクセサリー。こんなの、買った覚えある?」


「いきなり何を? そんなの……あれ?」


「ほら、あんたも思い出せないじゃないか」


「いやぁ」


「褒めてない!」


 本当に、何で、3人で私の部屋にいるのだろう。守人はともかく、涼姫と私は、それほど仲が良いわけじゃないのに。


 訳も分からないまま、私たちは夕飯を作ることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ