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第9話ー4

 気を取り直して、話を続ける。彼らにはまだ、聞きたいことがある。


「それで、もう1つだけ聞きたいんだけど、2人とも、どうして私に勝てたの?」


「え?」


 意外そうな表情をする守人。涼姫も同じく、思ってもみなかった問いかけに、驚いているようだ。でも、これは私が次の判断をするにあたって重要なことだ。説明をする。


「私は、どうして自分が敗れたのか、それが知りたい。その答えがきっと、ミナハの未来に繋がると思うから」


「ミナハの未来?」


「どう繋がるかは、まだ分からないけど、とりあえず話して。私とあんたたちの間には、経験の差があった。だから、私が勝つと思ってたけど、どうしてあんたたちは勝てたの?」


「それは……」


 答えに窮する守人。なぜ勝てたのか、感覚的なもののようで、上手く説明できないようだ。でも、彼は照れ臭そうにしながら、




「――君を、信じていたから」




 そんな、率直な答えを示してくれた。


「信……じる?」


「そう。僕は、君を良く知っている。どんな問題にも、真っ直ぐに取り組んできた。だから、逃げはしない、と。そして、君が一人でデスアンドバースを使ってたから、君の精神を揺さぶれば、術を維持できなくなる。その確信があったから、僕は小細工なしで、真正面からぶつかった」


「でも、肝心の私の精神が揺さぶれなかったら、その時は失敗。経験の差で、あんたたちは敗けていた。どうして、それができたの?」


「それは――」


「そんなの、決まっています」


 守人が言おうとしたところで、涼姫が口を挟んできた。




「彼が、私を信じてくれたからです。そして、私も彼を信じました。お互いに、上手くやれる。そう信じることで、私自身も自信を持って、あなたに臨めました」




「――そういうこと」


「守人、涼姫……」


 きっと、それが、私が探し求めていた答えなのだろう。その答えを聞いて、私は一つの結論が見えてきた。


「ああ……分かった!」


 形すら浮かばなかったパズル――ミナハの救済という完成図が、見えてきた。

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