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第5話ー5

 商店街を出て、僕と子供は、寮の近くにある公園にやってきた。1000円も払わされた以上、話を聞かなくては奢り損になってしまうからだ。


 ベンチに掛けて、子供はクレープを頬張る。


「もぐもぐ……。うん、名前に恥じない美味しさだね!」


 子供は、歓喜していた。1000円もするクレープなのだから、マズイと言われたら、僕の気分はどこまで落ちて行くか分からない。最悪の中の救いだ。


「いやー、悪いね、お兄さん。たかっちゃって」


 自分でたかったと言う子供は、あまりにも堂々としてて、怒る気にもなれない。


「それで、君の言う、良い情報って何?」


「もぐもぐ……良い情報? 何のこと?」


「はい? 君、僕に良い情報をやるから奢れって言ったじゃないか!?」


「ああ、それね。大丈夫。ちゃんと、良い情報だよ。だから、食べ終わるまで少し待っててよ」


 子供の言う通り、少しだけで彼は食べ終えた。その喰いっぷりは見事なもので、ものの1分も経たずに食べ終えた。ああ、1分で1000円が……。


「さて、答えようか。ああ、お兄さん。高いクレープを1分で食べ終えられてショックなのは分かるけど、ちゃんと聞きなよ。1000円どころじゃない価値がある話なんだから」


「……本当?」


「うん、本当だよ。まずは、こんな昔話から始めようか。……昔々、あるところにおじいさんとおばあさんが」


「どこが、1000円どころじゃないって!?」


「はいはい。ちょっとボケただけなんだから、そんなに怒らないでよ。では、あらためて――」

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