私とこいつが同期って本当ですか
お手に取って下さりありがとうございます!
「……不審者???」
私は不思議そうに私の部屋になる予定の部屋にいる人物に対して言った。
「えっ」
上半身裸の男はそう驚いた表情をして言った。
「いやー!なんか変質者がいる!!!!」
ネイアはそう叫んだ。
「へ、変質者!?あなた方の方が余程変質者ですけど!?」
変質者と呼ばれた上裸の男は慌ててそう言い返しながら服をとって、裸の部分を隠そうとしている。
「この状況を見て変質者の方はあなたでしょうよ!!!」
そうネイアは言い返す。
「いやいや、僕はただ自分の部屋で着替えようとしてただけなのに!!」
そう上裸の男が言った時、私はふとおかしなことに気づき、気づけば口を開いていた。
「え、あ、あの
ここ、私の部屋なんですけど…」
そう私が言うと、上裸の男は顔を赤くし、私達の横を通り抜け、扉のネームプレートを確認する。
「あっ…」
そこには、“テマ”とご丁寧に書かれていた。
「すみません…。」
そう男は私とネイアに言って上着を着た。
よく見ると、上裸だった男の服はどこか気品があり、良い素材で作られているのが分かる。
しかも、かなりの色男だ。
金色の美しい髪と青い瞳を持っていて、配達員には勿体ないようなルックスをしている。
…少し、情けないような感じの性格をしている気もするが。
「あ、すみません自己紹介もまだでしたね。」
その男はネイアと私にそう言いながら
姿勢を正して言った。
「改めて、先程は失礼しました。
僕はスターリィといいます。
今日からこの会社に入社しました。」
「あら、テマ、あなたと同期じゃないの。」
ネイアがふとそう言った。
「えっ」
私以外にも今日入社した人が居たとは知らなかったので驚いた声を出してしまった。
「えっと…あなたは、テマさん?でお間違いないですかね?」
スターリィという男性はこちらに視線を向けた。
「あ、はい。
私はテマって言います。私も今日から入社しました。」
スターリィはにこやかにこちらに微笑みを向けている。
「同期みたいですよね、これからよろしくお願いします。」
私はそう言って、緊張しながらも軽くお辞儀をした。
こんな美丈夫、今まで見たことないから少し緊張してしまう。
「私はネイアよ。
2人の2ヶ月前にここに就職したわ。」
「では、私たちの先輩ということですね。
よろしくお願いいたします。」
そう微笑むスターリィをよそに
「……さっきのキャラと違くない?」
そうネイアは私に言ってきた。
「そうだよね。」
「おふたりさん、聞こえてるよ。おふたりさん???」
「にしてもかなりの色男ね。」
「…ネイア、こういうのが好みなの?」
「そういうことじゃないわよ。私の好みはもう少し違う感じだから。」
「ふーん。」
「ち、違うからね?」
「おふたりさん、絶対お話聞いてないですよねぇ…。」
「あ、でスターリィだっけ?
あなた部屋間違えてたけど、よくネームプレート読まなかったの?」
「えっと、僕はコール船長にここに案内されたので……。」
「…なにしてんのよ、あの人は。」
「まあまあ、僕がよく見なかったのも悪かったので…。」
そうスターリィと話していると
背後から気配を感じた。
「お、お前ら何してんだここで?」
先程聞いた声がまた聞こえてきた。
読んでくださりありがとうございました。
増えましたね。




