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第54話 スキル:テイム

夕食時、ミリアはみんなから頭をなでられたり、「頑張ったな」と声を掛けられ嬉しそうだった。


「しかし、ミリアのスキル:テイムの定義がわからないな?」


テーブルを挟んだ真向かいにいるセドが話し出す。



「テイムと聞けば、動物を従える、指示したとおりに行動させるイメージだよね」


「そうそれ、だけどミリアの場合は人に慣れさせる?敵ではない?仲よくしようくらいだと思う」


私とセドの会話に、セドの隣にいたナディーヤも加わる。



「セドの話、今回のミリアと芋虫の関係性を言い当てているわ。だからテイムのスキルは、人によって出来ることが違うということなのではないでしょうか?」


食事が終わったミリアを呼んで、今までテイムしようとした動物で、今回と同じようなことはなかったか尋ねてみた。



「どの動物も言うこと聞いてくれなかったから。あっ、でも近くで飼っていた気難しい馬は、私が側に行ったとき、大人しくなでさせてくれました」


馬の持ち主に珍しいことだと教えてもらったことがあるらしい。



私、セド、ナディーヤ3人顔を見合わせると、セドとナディーヤ頷いたため私から話す。


「ミリア、君のテイムは動物を従えるではなく、敵ではない仲良くしよう、または人に慣れてもらうための仲介役みたいなものではないだろうか?」


「お友達になりましょうってことですか?」


ミリアの問いに返答に詰まる。


大雑把に言えばそうともとれるが・・・・どういえばいいだろう。



「ミリアとはお友達。ミリアが連れてきた私たちは敵ではないと、ミリアが教える役目かしら?」


ナディーヤがフォローしてくれた。


ミリアに私もスキルをたくさん使うことで、出来ることが増える可能性があることを話す。



「これからも芋虫さんたちに会いに行きます。そしてもっと仲良くなってみせます」


ミリアは自分のスキルに納得がいったのか、自信になったのかやる気に満ちた声だった。


ミリアがいなくなり、セドとナディーヤの3人で話題を変えて話をする。




「神が与えてくれるスキルって、何か基準があるのだろうか?」


ミリアのスキル:テイムは、通常私たちが思っているスキルとはちょっと違う。


神様がこの子は使いこなせると与えてくれるスキルが、ちょっとずれているときがある。



私も子爵領に来て自分のスキルが役立つようになった。


当初は外れスキルと自分も思ったし、リアムやミリアみたいに使えると思ったところで使えずに困惑する場合もある。


またケイティさんのスキルのように限定、制限されたものもある。



「俺ではその答えはわからない。でもダルと関わることで救われた人はいるぞ」


セドが言えば、ナディーヤも同意する。


「そうですよ。外れスキルだと辛い目にあった人たちが、同じ経験をしたダニエル様の元で自分のスキルを有効に使うことが出来るようになった。それだけでも十分な成果ですよ?」



確かにそうかもしれない、自分が与えられたスキルが使いこなせないことのほうが辛いしいら立つ。


私の疑問は今後も気にはなるだろうが、考えても答えがすぐに見つかるわけではない。


今後も自分のスキルを隠している人たちが、一人でもおおく自信をもって使いこなせるようになればと思う。






「この島でナナとメルを除けば、芋虫だけしか遭遇していないようだから、危険は少なそうでよかったよ」


私はまた話を変える。


「まだ島全体を調べたわけではないから、まだ安心するのは早いと思うぞ」


「一度、時間はかかっても反対側まで、出来れば島一周行った方がよいと思います」


セドから諫められ、ナディーヤからはセドの言葉を補足する具体的な案が出てきた。



確かに島に住む人たちも増加傾向だから、島全体が安全かどうかはっきりさせるのは早急にした方がよさそうだ。


話し合いの結果、セドと冒険者2パーティと一度島の反対側まで踏破して、島の中央に目印を残す。


セドたちが戻って来れば、ナディーヤと別の冒険者2パーティが目印のある中央から横に曲がり端から端まで確認することになった。




その間、私はミルク貝を育てる筏がいくつか完成したので、担当者と一緒に養殖場を作りや、子爵領へ食材調達や、ヘレンさんと打ち合わせなど行う予定だ。


ミルク貝の養殖場の筏に、ホタテの貝殻を糸に通したものを吊るすらしい。


ミルク貝が生息している地域に筏を置くと、ミルク貝の赤ちゃんがホタテの貝殻に住み着き時間をかけて大きくなるのだとか。



だから私は島周辺の岩場で張り付いているミルク貝が多い場所を数か所見つけ出して、担当者が決めた場所に設置をしていくことになっている。


あとは担当者が小舟に乗って、定期的に筏の確認をしていく。


時間はかかるが、上手くいくようなら、筏を徐々に増やしていきたいと思っている。

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