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第51話 スキル:鑑定(植物)

島に戻るとナディーヤとアウローザが島の探索から戻ってきていた。


何か見つけたらしく、夕食後食堂で成果を見せてもらうことになる。


食堂は島の住人が増えたため、一階部分のほとんどを食堂に改造して、住んでいたブレナンたちは配管職人たちがいる別の建物に移った。


食堂はアグネスが連れてきた助手と、島にいるラクトゥーワ女性で料理が好きだという一人を加え、3人で食堂を回してもらっている。



ナディーヤがマジックバッグから、取り出したのは2つ木箱。


木箱にはそれぞれ、黄緑色の実のようなものと、1つが両手で抱えないといけない重い黒い実が入っていた。


アウローザのケイティさんが説明を始める。


ケイティさんのスキルが、鑑定(植物)。その鑑定で見つけたのがこの2つだそうだ。


黄緑色の植物はお酒の材料のひとつ、黒い実は調味料らしい。



「すみません、私のスキルではこれ以上わからないのです」


ケイティさんは緊張で、体が強張っているように見えるがなぜだろうか?


「すごいじゃないか!お酒と調味料と限定できているし、商品ができれば特産品になるよ。ありがとう」



私の言葉にケイティさんがポロポロと泣き始める。


私が慌てふためくと、ナディーヤが説明してくれる。


過去、住んでいた村でスキルが役に立たないと馬鹿にされていたらしい。


鑑定が植物に限定のため、村では役に立たないスキルと言われ続けて冒険者になったみたいだ。



「冒険者で腕が立てばスキルは関係なくなります。森やダンジョンでは食料や薬草を見つけるときに、このスキルが生きますから」


ケイティーさんも涙を何とか止めて、ナディーヤの言葉を補足した。


「ケイティさん、薬草もとはすごい。ここでは活躍大だ。これからも頼むよ」


「任せてください」


私が激動するとケイティさんは、また泣き出すも笑顔だった。




「酒か!!」


「調味料ですって!」


私たちの会話が聞こえたらしく、ガルシアさんとアグネスさんが私たちの所にやってきた。



「酒造り、俺にさせてくれ。親戚が酒造りをやっていたからわかるぞ」


「どのお酒に合うか不明ですよ」


「まずはよく飲む酒から混ぜて試してみないか?」


ガルシアさんの発言で私は思いついたことがあり、アグネスさんに尋ねる。



「アグネスさんのスキルで、材料を見たときに調合できないですか?」


「お酒はしたことがないわ。でも試してみるのはいいわよ」


アグネスは新酒ができるかもということで興味あるようだった。



アグネスさんのスキルを知って、ガルシアさんと数人のドワーフたちがお酒の工房は、自分たちが全部作るから大丈夫とすごいやる気だ。


「楽しみにしていてくれ」


ガルシアさんが自分の胸を叩くが、私は未成年だからお酒は飲めないです。



「私はお酒もだけど、この黒い実の調味料で新作料理を作って見せるわ」


気合十分な2人に任せることにした。





2日後、ヘレンとジョージさんが島にやって来る。


「見て見て、完成したんだよ。僕の力作を!」


ジョージさんは私に会うなり、興奮して捲し立てる。


「この魔道具はこの島で絶対重宝するはずだ」



ジョージさんがヘレンに促して、ヘレンがマジックバッグから取り出したのは、小樽で下の方に蛇口がついたものだった。


私が何ですかと聞こうとした時に、ジョージさんはバケツを持って海の中に入って、自分の腰辺りまで海に浸かっている。


私やヘレンがあっけにとられていたら、海水を汲んで戻ってきた。



そして小樽の蓋を開けて海水を注ぎ、コップを蛇口にあてて蛇口をひねる。


コップに海水が溜まったら蛇口を止めて、ジョージさんが飲み始めた。


「あはははー、やっぱり僕は天才だ」



「ジョージ、海水を飲んで何言っているのよ!!」


説明をしないジョージさんにヘレンがブチ切れていた。


「まぁ、飲んでみなよ」


ジョージさんはヘレンが怒っているのに気にすることもなく、飲んでいた海水入りのコップを、ヘレンに強引に押し付けていた。



怒っているけれど、気になるらしくヘレンは一口飲んだ。


「えっ⁉塩辛くないわ!」


ヘレンは叫ぶと、さらにもう一口飲んで確かめていた。



その間にジョージさんは、新しいコップに入れたものを私に渡してくれる。


「ほんとうだ、水だ!」


私も一口飲んだ後、思わず叫ぶ。



気になっていたのか、私たちの近くにいた人たちが集まってくる。


みんな飲むと「水だ!!」「どうなっているんだ」とかと騒いでいるから、お昼で戻って来ていた人たちまで次々と人が集まってきた。



水が無くなると、海水を取り行こうという人にジョージさんが声を掛けた。


「奇麗な海水を汲んできてくれ」


「ジョージさん、ありがとう。川から遠い地域でも、この装置を置けば住むことも可能になる」


私はジョージさんにお礼を言った。



「僕もここの住人になる予定だし、自分のためだ。この魔道具がどの期間使用可能か、あと大型化に成功できるかはわからない」


あとジョージさんからは塩を作ることも提案された。


国には岩塩が豊富に取れる場所が数か所あり、国が管理して領民にも安く手に入るようにされているから、私は意外に思う。



「ここは島だ。時期領主のあなたがいる間は、何かあっても本土と行き来できるが、基本は自給自足できる体制にした方がいいと思うよ」


さらにジョージさんは、海水の塩水濃度を高めたあと、温室で太陽光を利用して塩をつくる方法で始めてはどうかとも話してくれた。


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