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第23話 今後の方針

「メル、ナナ、昼間はごめんね。お詫びではないけれど、メルには美味しいお魚料理作ったからたくさん食べてね。ナナも果物を数種類入れてあるからね」


夜、アグネスが、メルとナナに料理の入ったお皿を、メル、ナナ用のテーブルに置いていく。


メルたちのテーブルは、ブレナンの指導でリアムが作ったものだ。



アグネスは魚や果物を切り分けて、食べやすしてくれていた。


メルもナナも食べやすいようで、嬉しそうに食べている。


私たちだと魚を焼いて出すだけ、果物を渡すだけでカットなんてしなかったから反省だよ。



私たちもテーブルに料理が並んだところで、みんなで一緒に食べる。


最初、アグネスとナディーヤは後で食べると言っていたが、人数が少ないから一緒に食べようと説得したのだ。



「想像していたよりも快適に過ごせそうです。ダニエル様、ありがとうございます」


アグネスが言っているのは、雨水を飲み水にできる魔道具や、実家から持ってきた小麦や調味料の一部を渡したので、大喜びしていたのだ。


ハンスが毎回水や調味料などは持ってきてくれるが、天候などで来られない場合もあるから安心したのだろう。



「アグネス、こちらこそ何もないところに来てくれて助かったよ」


「とんでもないです。ところでダニエル様たちは、いつ子爵領へ行かれる予定ですか?」


「10日後を予定している。それまでは魚をたくさん取るから、安心してください」


「私は何をしたらいいですか?」


私とアグネスの話にナディーヤがはいってきた。



確かにアグネスは、調理場にいることが多いから手持ち無沙汰だろう。


「私たちがいない間はアグネスやブレナンたちの手伝いを、私たちがいる間はセドと2人で島の探索をしてくれませんか?」


私は、セドと2人きりの時は、セドの遠出に反対していたこと。今までは家の建築を優先していたため、セドも建築の手伝いをしていたことを説明した。



「なるほど、島の探索なら、私の冒険者としての経験もいかせますね」


「しかしまだ家は、他にも作るだろう?」


セドがいいのかと私に聞いてくる。



島の開拓には専門家が必要との判断で、仕事をしてもらう間の住まいを数件建てることになったからだ。


そのためブレナンが建てたいレンガ造りの家は、そのあと数件建てることになっている。


ブレナンもジェイも新築を建てられることが楽しいらしく、当分島暮らしになるが了承してくれた。


だからリアムも島で大工見習を続ける。



資金がいくらあってもいいから、私はこの9日間の間に大物を仕留めたいと思っている。


セドにはずっと我慢をしてもらっているからちょうどいいと思ったのだ。


「セド、ナディーヤに森の探索の仕方を習った方がいい。それに木の伐採が進むと、危険な獣に遭遇するかもしれない。ある程度何がいるか把握してほしい」


「そうだな。経験者と一緒に島の探索する方が安心だ。わかった、ナディーヤせん、いやナディーヤさんよろしくお願いします」



「セド、ナディーヤよ。ナディーヤと言いなさい」


「うっ、ナ、ナディーヤ」


「よくできました」


先輩でいいじゃないかと、セドが小声で言っているのが聞こえて、みんな笑っている。




話し合いで、最初セドとナディーヤは1泊2日で北へ行く。


ナディーヤが時間停止のマジックバッグを保有しているらしく、料理を持っていけるからだ。


戻ってきたら1日休んで同じように1泊2日で西と東にも行きたいらしい。


「あと2人には、何か使えそうなものを見つけたら、それも少しでいいから持ち帰ってもらいたい」


「わかった」「はい」セドとナディーヤが返事をくれた。



「アグネスは、基本家の中にいると思うけれど、外に出る際はブレナンやジェイに声を掛けてください」


「わかりました。たぶん家で食事の準備とおやつとか、ずっと料理をしていると思うわ」


「料理をずっとするのはよくないから、作り置きや朝食と昼は同じ料理でもかまいませんよ」


アグネスは疲れた時は、そうさせてもらうわ、趣味が料理だから苦痛ではないのだけれど・・・・と苦笑いされた。



2日後、島の探検から戻ってきたセドとナディーヤから報告を聞くと、獣や獣の足跡などは見当たらなかったらしい。


だからもう少し広げて家を建てても、急に襲われる心配はなさそうだとのこと。


1日休んで今度は東側を探検に2人は出て行った。



私も毎日海に潜り、私も行動範囲を広げているが新たな発見は今のところないから、さらに深く潜ることにした。


しばらく海底を泳いでいると、光り出したところへ急いで行くと、体長1メートルぐらいの魚の骨があるだけだった。


詳しく確認するために近寄ると、白い骨の中にゴールド?黄色?が見える箇所があったため、骨をどけると直径3センチの玉だった。



見た目は真珠に似ているが大きさがまったく違うけれど、奇麗だから持って帰ろう。


他にもないかと周辺を探索すると、同じような魚の骨の中から直径2センチのピンクがかった同じような玉を見つけた。


もう少し範囲を広めたが、2つ以外は見つからなかったため、魚を取りながら戻った。



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