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クライム・アカデミー  作者: 柴咲心桜
1年生編 1学期
6/7

投票日

月曜日になり、『投票』の日が訪れた。


「櫻井先生、聞きましたよ。クラス内で投票を行うそうですね?」私は出勤してから理事長に呼ばれ校長と3人で話している。


「思ったより、私の授業に反発する生徒が多そうだったので把握するためにやってみようと思いました」


「それで、先生はどう見ますか?」


「椎名先生の授業を見ていて分かったのですが、授業についていけてない生徒と話を聞いてない生徒が数名見受けられます」


「櫻井先生の言う通りです。椎名先生も分かってはいるとおもうのですが」


「いえ、分かってないはずですよ」


「どうしてそう思うんです?」


「もし、授業についていけていない生徒がいるとわかっていれば何かしら対策するはずです。少なくとも5名は椎名先生の授業をよく思っていない」


「なるほど、椎名先生の授業をよく思っていない生徒は櫻井先生に投票するということか」ここに来て初めて校長が話に入ってきた。


「そこで理事長にお願いがあります」


「なんでしょう?」


「新しくクラスを作りたいんです」


「『投票』の結果次第ということでいいですか?」


「はい。そろそろ時間なので失礼します」


「結果が楽しみですね」私は理事長室を後にして教務室に戻り準備をしてから胡桃先生と教室に向かう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「おはようございます」教室に入ると空気がピリピリしていた。正直に言うとこれは予想外の反応だ。なぜなら、心のどこかで投票結果は椎名胡桃一択だと思っていたからだ。


「櫻井先生、早く『投票』しましょう。結果はもう分かっていますけどね」


「そうですよ!早くしましょ」


私は微笑した後で投票開始を宣言した。


「私か椎名先生の名前を書いてこの箱に入れてください」私は自前で用意した箱に投票用紙を入れるように指示する。


クラス30人分の投票用紙が箱に入っていることを確認すると私は投票終了を宣言し、昼休みに理事長室で開票することにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

時間はあっという間に流れ昼休みになり私は理事長室に居た。開票するためだ。


「どうしたんですか?笑って」


「嬉しくて」


「まさか、櫻井先生に投票してくれた子がいるんですか?」


「はい。主に恋人がいる人でしょうね」初授業時に手を挙げてくれた5人と東穂波が投票してくれた。


「6人も投票してくれて良かったじゃないか」


「理事長、約束は守っていただけますよね?」


「新しいクラスを作る話だったね。もちろん守るとも」


「ありがとうございます」


「さぁ!早く教室に行って結果を発表しなさい」


「分かりました」私は結果を発表するため教室へ向かう。

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