戦いの結末
ウラミニクシーミの対処法を見つけたセアンたちは魔力を開放し、リティーヒに挑んだ。だが、リティーヒはセアンたちがウラミニクシーミの対策法を知られたと察し、部下たちと合体してセアンたちに対抗した。
「さっと片付けるわよ!」
「おう!」
セアンとライアはリティーヒに突っ込み、攻撃をかわしながらウラミニクシーミに向かった。
「船長! あのガキ共、ウラミニクシーミに向かっています! 奴ら、対策法を練ったようです!」
「骨で突き刺せ! 確実に倒せ! 倒せば問題ない!」
リティーヒと部下の話を聞いたセアンとライアは、周囲を気にしながら行動した。しばらくすると、周囲から鋭利に尖った骨がセアンとライアを襲った。
「おおっ! 骨が襲って来た!」
「セアン、公園の遊具じゃないからね」
「分かっているよ!」
セアンはそう言ってカトラスを使い、鋭利な棘の攻撃を防いでいた。そんな中、コスタの弾丸がウラミニクシーミに向かって飛んで行った。
「おわっと!」
リティーヒは弾丸をかわすため、体全体を大きく反らした。リティーヒから離れるのを防ぐため、セアンとライアはリティーヒの体の一部を掴み、共に動いた。
「船長! あのガキが一緒にくっついて来ます! 最近のガキって運動神経がいかれていますね」
「呑気なことを言っている場合じゃない! 何でもいいからどうにかしろ!」
「はい! 何かやってみます!」
部下はセアンとライアが掴んでいる部分を外し、二人を地面に落とした。
「うわっ! そんなのあり?」
「ちょちょちょ! 危ない!」
二人はあれこれ言うが、何とか床に着地した。そして再びリティーヒに向かって走って行った。
「クソッたれ! あいつら、まだ戦うつもりか! 諦めればいいのに」
「船長、俺たちに任せてください! あのガキ共を倒してみます!」
部下はそう言って骨を動かし、迫って来るセアンとライアに向けて放った。
「来るよ、セアン!」
「攻撃しても無駄だから、避けるよ!」
「オッケー!」
セアンとライアは飛んでくる骨をかわしながら、リティーヒに向かって走った。
「船長! あの二人、骨をかわします!」
「あわわ! 追尾しても追いつけない! 早い!」
「ええい! 仕方ない、こうなったら力で押し返すぞ!」
「はい! それなら、骨を戻し、強大で強い腕を作ります!」
「頼む! 大きい腕でドカンとやってくれ!」
部下はセアンとライアに向けて放った骨を戻し、大きな腕を作り、上に振り上げた。
「これでお前たちを潰してやる!」
部下は叫びながら、大きな腕をセアンとライアに向けて振り下ろした。
「ライア、後ろに下がって!」
「分かったけど、何をするの?」
「あの程度の攻撃なら、魔力を使えばどうにかできる!」
セアンはカトラスに魔力を込め、振り下ろされる腕の攻撃を防御した。
「んなっ! あの小娘、カトラスに魔力を込めています!」
「グググググ……意外と強い魔力を持っているな。攻撃止め! 一度、骨をばらすぞ!」
リティーヒの攻撃に合わせ、大きな腕を作っていた骨はバラバラになり、セアンは態勢を崩して転倒した。
「あの状態が続いていたら、ウラミニクシーミが狙われる!」
「まずいですね。弱点が知られていますし、敵は強い」
リティーヒと部下が話をしている時だった。コスタが再びライフルの引き金を引いた。
「フン。無駄なことを」
飛んでくるライフル弾を見て、リティーヒはコスタを見てバカにする笑い声を上げた。だが、コスタが放った弾丸はリティーヒを外した。
「フハハハハハ! どこを狙っている? 俺はここだ」
「残念。これでいいのよ」
と、レイピアを構えたケアノスがこう言った。リティーヒは察した。セアンとライアがリティーヒに注目させ、コスタがライフルを放ち、ケアノスがレイピアでライフル弾を弾き返し、ウラミニクシーミを狙うと。
「あ……」
ケアノスはライフル弾を弾き返した。ライフル弾は、ウラミニクシーミの紐に向かって飛んで行き、紐を切った。
「あ……ああああああああああああああああああ!」
落ちて行くウラミニクシーミを見て、リティーヒは悲鳴を上げた。
セアンとライアは地面に座り、崩れ行くリティーヒを見ていた。
「終わったね」
「強い相手だったね。でもどうにかなってよかった」
「お疲れ様」
ケアノスはセアンとライアに近付き、言葉をかけた。二人は手を上げて返事をし、地面に倒れた。
「はー、疲れた」
「激戦を繰り広げて出るのがこの言葉?」
「それ以外言葉が出てこない」
セアンはそう言って、周囲を見回した。だが、リティーヒはまだ魔力があり、言葉を放っていた。
「まだ崩れてたまるか! 俺たちにはまだやることがある! あいつを……あの裏切り者を……ロガンの奴を最後に殺すまで崩れるわけにはいかない!」
この言葉を聞き、セアンとケアノスは茫然とした。その言葉に合わせ、隠れていたロガンが姿を見せた。
「ロ……ロガン……」
「久しぶりですね、リティーヒ船長。死んだと思っていたのに、骨になっているとは思いませんでしたよ」
「この……裏切り者が!」
リティーヒは崩れる中、ロガンに近付こうとした。しかし、ロガンはリティーヒを蹴り飛ばし、ウラミニクシーミを手にしようとした。だが、コスタが放った弾丸がロガンを襲った。
「ウラミニクシーミで何をするつもり?」
「フン。教えるつもりはない」
「教えなさい」
と言って、ケアノスはロガンにレイピアの刃を向けた。レイピアの刃を見て、ロガンは小さく笑いながらこう言った。
「おいおい、一緒に行動してきたじゃないか」
「この状況でその言葉を言いますか? まず、話をしてください」
ケアノスは強くレイピアを握り、ロガンにこう言った。
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