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現れるのは古の海賊


 リティーヒの宝らしきものを見つけたコスタとセアン。しかし、地面からガイコツが現れ、宝は渡さないと言った。そのガイコツを見て、セアンはコスタに話しかけた。


「あいつがリティーヒかな。イメージと違うけど」


「イメージも何も、死んで半世紀以上経過しているから、これまで遭遇したガイコツと同じように骨だけになっているわ」


「おい、ガキ共。お喋りをするな。俺の話を聞け!」


 ガイコツはそう言うと、コスタとセアンに近付いた。武器を構えていた二人だったが、この骸骨から感じる魔力はこれまで戦ったガイコツとは別物にならないくらい強く、大きさも一回り大きかった。ライアはナイフを握り締めながら、ガイコツにこう言った。


「話って何? 逆に私たちが聞きたいくらいだよ」


「お前の質問? 質問に答えるほど、俺は優しくない! 宝を狙いに来たのだな。なら殺す!」


 と言って、ガイコツは手にしている槍を振り下ろした。攻撃を察知した二人は後ろに飛んで攻撃をかわし、ガイコツの次の手を考えた。


「ライア、私がこいつを撃つから、タイミングを計って攻撃して!」


「分かった!」


 コスタはハンドガンを手にし、ガイコツに向けて発砲した。


「フン。そんな弾丸が俺に通じると思っているのか? 甘い!」


 ガイコツは槍を横に払い、コスタが発砲した弾丸を風圧で落とした。その動きを見たコスタは驚いて動揺していたが、ガイコツの攻撃の隙を見計らって動いていたコスタが高くジャンプしながらこう言った。


「ならナイフはどう?」


「ナイフか。面白い、受けてやるよ! さぁ、来るがいい!」


 ガイコツは得意げに自分の胸をわざとナイフが当たりやすいように前に突き出した。おかしい奴だなと思いながらライアは攻撃したが、ナイフで骨は砕けなかった。


「し……痺れる……硬い……」


「フハハハハハ! 魔力を使えば、俺の骨は鉄より硬くなる! そのことを心の中に刻みながら、あの世に逝け!」


 ガイコツは全身が痺れて動けないライアに向けて、槍を突き刺そうとした。だが、ショートソードを持ったコスタがガイコツに突進し、攻撃を妨害した。


「今よ、ライア! 逃げて!」


「う……うん」


 コスタが作った隙を見て、ライアは立ち上がって後ろに下がった。コスタの突進を受けたガイコツはコスタを見ながら、怒りの声を上げていた。


「このガキ! 攻撃の邪魔をするな!」


 ガイコツは近くにいるコスタを槍で突き刺そうとした。しかし、コスタは攻撃が来ることを察し、ガイコツを蹴り、その反動で後ろに飛んだ。


「俺の骨を蹴って、その反動で後ろに下がったか。逃げることも選択に入れているわけか」


 再び武器を構えたコスタを見て、ガイコツは少し考えた。


「面白い。おい。さっき聞きたかった質問は何だ? 特別に一つだけ答えてやる」


 ガイコツがこう言うと、コスタは大声でこう聞いた。


「あんた一体何者?」


 コスタの質問を聞き、ガイコツは笑いながらこう答えた。


「俺はリティーヒ! 世界中の宝を集める最強の海賊だ! その名前、覚えておけよ」


 リティーヒの言葉を聞き、二人は少し動揺しながら話をしていた。


「やっぱりあいつがリティーヒだったね」


「他のガイコツと比べて、やっぱり強い」


「どうする? 皆が来るまで待つ?」


「相手は待ってくれないみたい。何とか私たちでどうにかしましょう」


「おっと、話す時間はやらないぜ!」


 話中、割り込むようにリティーヒが攻撃を仕掛けてきた。長くて大きな槍はリーチが長く、避けたとしても服がかすり、少し破けてしまう。


「ああもう! 女の子の服を斬り刻むだなんて最低な行為だよ!」


「安心しろ、俺は歳下には興味がない! 色気がないからな!」


 リティーヒの言葉を聞き、少しイラッとしたライアはリティーヒの攻撃に合わせて動き、頭の所まで到着した。


「私は十七歳よ。若くて色気があるわよ!」


 と言って、ライアは魔力を開放してナイフをリティーヒの頭に突き刺した。が、魔力を込めた攻撃でもリティーヒの動きは変わらなかった。


「フッ、俺の好みは二十歳以上。若さが全てではない!」


 リティーヒは頭にいるライアを手で掴み、地面にはたき落とした。


「ライア! あの骨野郎!」


 地面に激突したライアを見て、コスタは感情的になり、ライフルをリティーヒに向けて何度も発砲した。


「フン。弾丸は通じないって分からないのか?」


 リティーヒは再び大きな槍で風を発し、風でライフル弾の勢いを落とし、地面に落とした。


「バカなガキだ。弾丸の攻撃は効かないというのが分からないのか。今の時代のガキは考えることをしないのか?」


「隙あり!」


 と、下からライアの声が聞こえた。リティーヒが下を見ると、地面に倒れていたはずのライアがしゃがんでおり、ナイフを強く握り、魔力を開放していた。リティーヒは察した。弾丸を放ったのはライアの援護をするためだったと。


「しまった」


 リティーヒは小さくこう言った。その瞬間に、ライアは勢いよく飛び上がり、その際にナイフでリティーヒに一閃を与えた。




 セアンとケアノスは近くからコスタとライアの魔力を感じ、急いで走っていた。


「急げ! コスタとライアが何かと戦っている!」


「無事だといいけど……」


 走りながら会話をするセアンとケアノスだったが、後ろにいるロガンはもう一つの魔力を感じ、冷や汗をかいていた。


 まさか、リティーヒの奴が蘇るとは。


 と、ロガンは心の中で呟いていた。


 リティーヒの戦いは少し続きます。この話の重要なキャラなので、バトル展開を多く続けようと思っています。


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