鋭い鎌の攻撃をかわせ
巨大なカマキリのモンスター、エスデレートカマキリと遭遇したカイトとラージュ。鋭い鎌を持つエスデレートカマキリは危険だが、このままほっておいても後を追いかけて来ると考え、戦って倒すとカイトとラージュは考えた。カイトは水の魔力を使って攻撃を仕掛けた。だが、エスデレートカマキリは鎌を使って飛んで来る水の魔力を斬ってしまった。
「マジかよ! 魔力を使って攻撃したけど斬られた!」
「奴の鎌は固く、鋭いわ。魔力を使っても、込めた魔力が弱ければ斬られるわ」
「結構強いカマキリだな。ただのでかいカマキリだと思ったのに、予想が外れた」
カイトがこう言った直後、エスデレートカマキリはカイトに襲い掛かった。奇声を上げながら鎌を振り下ろすエスデレートカマキリの攻撃をかわしつつ、カイトは刀を構えてエスデレートカマキリに接近した。
「こうなったら、直接叩き斬ってやる!」
鎌に攻撃が通らないのなら、本体を叩いてダメージを与える。カイトはそう考えて刀を構えながら走り始めたが、カイトの接近を察したエスデレートカマキリは羽を大きく広げて高く飛び上がり、カイトの攻撃をかわした。カイトは飛び上がったエスデレートカマキリを見て悔しそうに呟いた。
「クッ! 勘が鋭い奴だ! 攻撃が来るってことを察しやがった!」
「カイト、下がって! 奴の反撃が来るわ!」
ラージュの叫び声の直後、エスデレートカマキリは地面に着地したと同時に、猛スピードでカイトに接近した。エスデレートカマキリの鎌の攻撃をカイトは刀で防御し、魔力を周囲に解き放ってエスデレートカマキリを吹き飛ばした。
「私に任せて! でかい一撃を与えてやるわ!」
「頼むラージュ。一発かましてくれ!」
大剣を持ったラージュが走り出し、吹き飛んだせいで体勢を崩したエスデレートカマキリに接近し、大剣を振り回した。大剣の刃はエスデレートカマキリの胴体に命中し、固い物が割れるような音を立てながらエスデレートカマキリは壁に向かって吹き飛んだ。カイトは壁にめり込んだエスデレートカマキリを見ながらラージュに近付いた。
「すごい一撃だな。だけど、今の何かが割れたような音は一体?」
「奴の甲殻が割れた音よ。強い攻撃を与えれば、奴の体を割ることができるわ」
「硬い甲殻を持っているのか。虫のくせして防御力が高いとか変な虫だな。いや、アイツはモンスターか」
「そうね。それよりもカイト、話している場合じゃないわ。奴が来るから気を付けて」
「ああ。あの一撃で倒したわけじゃないか」
「虫じゃなくてモンスターだから、生命力も虫の倍以上あるわ。それに、虫より違って知能があるから私たちが憎いって気持ちがあるわ」
その直後、エスデレートカマキリは羽音を鳴らしながら高く飛び上がり、ラージュに襲い掛かった。
「あらま。一発やられたから今度は私を狙うつもりね。そう簡単にやられないわよ」
ラージュは魔力を開放し、風の刃を使って反撃を行った。風の刃はエスデレートカマキリに襲い掛かったが、固い甲殻が風の刃を撃ち返した。しかし、ひびが入った箇所には攻撃が命中し、入っていたひびはさらに広がった。カイトはこの時を狙っていた。ラージュはひびが入ったこの場所を攻撃し、更に傷を広げるという考えがあると察して事前に行動していた。
「ありがとうカイト。私の考え、分かってくれたのね」
「ああ! このチャンスを逃したら次はない! 倒すとしたら今しかないからな!」
カイトは刀を構え、魔力を開放してエスデレートカマキリに向かって突っ込んだ。
「このままお前を斬ってやる!」
大声と共に、カイトは刀を振り下ろした。この一閃により、エスデレートカマキリの甲殻のひびは広がり、刀の刃が急所に命中したのか、エスデレートカマキリの体から紫色の液体が大量に流れた。紫色の液体を見たカイトは気持ち悪くなり、急いでラージュの元へ下がった。
「うげぇ、今の紫の液体ってなんだ? いきなり出てきたから気持ち悪いぞ」
「奴の血よ。血が流れたなら、傷はできたようね」
「やっとダメージを与えられたのか。ここまで苦労したな」
「ええ。だけどまだ奴は戦うつもりでいるわ。構えていて、何をするか分からないわ」
カイトは呼吸して一息つき、傷を受けて暴れ狂うエスデレートカマキリを見た。傷を与えたのはいいものの、エスデレートカマキリは傷を付けられた怒りで暴れだしてしまい、追撃を行うのが難しくなってしまった。
「暴れだしたし、一度奴から離れるか。かなり凶暴になったな」
「下手に動けばこっちが傷を負うわ。今のまま戦ったら、攻撃に巻き込まれるわ」
「大人しくなるまで、待つしかないな」
二人は話をし、後ろに下がった。しかし、エスデレートカマキリは二人に目がけて飛び込んだ。予想外の行動を見て、ラージュは動揺してその場で動きが止まってしまった。
「なっ! そんな!」
猛スピードで飛んで来るエスデレートカマキリの鎌は、ラージュに向かって振り下ろされようとしていた。この光景を見たカイトは、急いでラージュの前に立って刀を構えた。
「このカマキリ野郎! ラージュに傷はつけさせねーぞ!」
カイトは魔力を開放して、刀を横に振るった。カイトが振るった刀はエスデレートカマキリの鎌を斬り落とした。しかし、別の腕の鎌がすでにカイトに向かって振り下ろされており、その刃はカイトの右の胸に振り下ろされた。
別の所を歩いているコスタは、かすかだが後ろで聞こえた音が気になり、背負っているリュックを見た。
「ん? 何かあったの? どうかした?」
「ちょっとね……何か変な気がするの」
ライアに返事をしながら、コスタはリュックを調べた。リュックの異変を知ったコスタは嫌な声を出した。
「うわ……チャックが壊れた……こんな場所で壊れるなんて」
「嘘。さっきまでは大丈夫だったのに、急に壊れるってあり?」
「いろいろあったから、寿命が縮んだのかしら? この島にバッグを修理できる店ってある?」
「調べたら分かると思う。荷物はどうする? 私のリュック、まだ物が入る余裕があるからそっちに入れても大丈夫だよ」
「まだ使えるみたいだから大丈夫。この探検が終わったら修理に出すわ」
と言って、コスタはリュックを背負った。それから二人は再び歩き始めた。すると、二人は少し広い場所に到着した。
「結構広い場所だね。こんな所があるなんて思わなかったよ」
「何も感じない。今は何もいないみたい」
「そういうことを言うと、何かが出るかもしれないよ。変なフラグ立てないで―」
と、ライアは笑いながらこう言った。すると、地面から音が鳴った。二人は後ろに下がり、様子を見た。
「何? この音? 地面から聞こえるけど……」
「分からない。でも、何があってもいいように冷静になろう」
コスタがこう言ったが、地面から現れたガイコツを見て悲鳴を上げた。
「冷静になろうって言ったの、自分なのに。ガイコツみたいなモンスターと前に戦ったよね?」
「だって……地面からガイコツが出てくるなんてありえないわよ……それよりも、何で地面からあんなのが出てくるのよ? おかしいわよ。年数が経過しているなら、腐って骨がボロボロになって塵になってるはずよ」
コスタは震えながらこう言った。ライアは震えるコスタを抱きしめて冷静にした後、ナイフを持って現れたガイコツを見た。ガイコツはライアの方を見て、武器を構えていた。相手に戦意があると知ったライアはナイフを回しながら構えた。
「さーて、ここからは私が大暴れしましょうか!」
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