セアンの底力
シチボはセクシービームと言う名のなんかちょっとムラっとするような必殺技を出しまくっていた。その結果、カイトに命中してしまった。
「ぐっ……うう……」
セクシービームを受けたカイトの体には、異常はなかった。痛みはなく、痺れなどもなかった。
「俺、無事なのか?」
カイトはセアンたちの方を振り向いてこう言った。だが、カイトの姿を見たコスタたちは目を丸くし、顔を赤く染めた。
「ん? どうしたんだ、その反応は?」
「カイト……下……」
ケアノスは目を手で覆いながら、カイトにこう言った。カイトは下を見ると、男しかないあれが丸出しになっていた。
「おわァァァァァァァァァァ! なんでズボンが脱げてるんだァァァァァ!」
カイトが慌ててあれを手で隠す中、シチボは小さく笑いながらこう言った。
「セクシービーム。これを受けたら、大事な部分が丸出しになっちゃう素敵な技だ!」
「どこが素敵だ! 全然素敵じゃねー!」
どや顔でバカなことを言うシチボに対し、カイトは大声でこう叫んだ。コスタたちが呆れる中、セアンは目を大きく開いて、カイトの裸体を見ていた。
「ねぇセアン。さっきから息が荒いけど。うるさいんだけど」
コスタがセアンにこう言った直後、コスタはセアンの様子を見て驚いた。セアンは発情しているかのように息を出していて、鼻からは血が流れていた。
「カイトの裸体だ……ぐへ……ぐへへへへへ!」
と言って、セアンは魔力を開放した。その時の魔力がかなり強いせいか、周囲に強風が発した。
「おわっ! セアン、級に魔力を開放しないでよ!」
「今のセアンはかなり興奮しているわ! 何を言っても無駄かもしれない!」
ケアノスとラージュが話をする中、発情して興奮したセアンは、カイトに向かって飛び出した。だが、その前にシチボが現れた。
「さぁ、いろいろあったけど、面白い戦いができそうだ!」
「邪魔だどけェェェェェェェェェェ!」
セアンは勢いを付けてシチボに向かって右のストレートを放った。シチボはその攻撃を見切ったかのようにかわし、セアンの腰を掴んでバックドロップを仕掛けようとした。だが、セアンは左足を動かして、シチボの股間にかかとを命中させた。
「うおっほぅ!」
大事な急所に攻撃を受けたシチボは、セアンを手から離した。その後、シチボの手から離れたセアンは後ろに下がり、股間を抑えて悶絶するシチボを睨んだ。
シチボは急所を押えながら悶絶する中、セアンを見てこう思っていた。
うわー、やっべー。眠れる獅子を起こしちゃったよー。あれ、絶対興奮してるよ。男の裸体を見て興奮してるよ。やっぱりスケベな体の子ってスケベなんだね。そんなことを思ってる場合じゃないよ。あれ、確実に俺を始末した後、あの坊主とにゃんにゃんするつもりだよ。ちょっと待ってよ、一応この小説全年齢対象なんだけど。エッチなことをしたらこの小説の作者に迷惑が……まぁ、この作者のバカに迷惑が掛かろうが何だろうがどうでもいーや。
そう思っていると、セアンの勢いがある飛び蹴りがシチボの顔面にめり込んだ。シチボは鼻血を出しながら後ろに吹き飛び、壁にめり込んだ。
「いやーん! 痛い!」
「あんたを倒して、カイトと添い遂げる!」
セアンはそう言って、壁にめり込んだシチボの顔面にもう一発拳を叩き込んだ。シチボは痛いと悲鳴を上げる中、セアンは問答無用で攻撃を続けた。
「ちょっと待って! 痛いって! ガチで殴らないで! ブホォッ! これ、マジでやばいって! 鼻が折れたって、マジで鼻が折れたんだって! これ以上殴られたら顔が変わっちゃう!」
シチボは殴り続けるセアンに向かって叫んでいたが、セアンの攻撃は終わらなかった。シチボは仕方ないと思いつつ、震える両手を前に突き出し、セアンの胸を触った。
「さぁ、止まらないとこのまま揉むぞ!」
「このスケベ野郎がァァァァァァァァァァ!」
セアンはシチボの股間に向かって、再び強烈な蹴りを放った。攻撃を受けたシチボは、悲鳴を上げながら股間を抑えた。この様子を見ていたカイトは、股間を抑えて小さく呟いた。
「セアン……これ以上股間に攻撃するのは止めてくれよ……見ているこっちが痛いんだよ」
この言葉を聞いたラージュは、カイトに近付いてこう言った。
「股間が痛いの? 見せて」
「ちょっと待ってくれ! 俺の股間は大丈夫だ! あいつが股間に蹴りを受けて痛々しいから……」
カイトはじりじりと迫るラージュにこう言いながら、後ろに下がった。そんな中、後ろにいたライアと当たってしまい、転倒した。
「カイト、大丈夫?」
ライアは転倒したカイトに近付いてこう言った。その時、カイトの股間を見てこう言った。
「立派だねー」
「バカなことを言わないの。セアンとあのバカの戦いを見ることに集中しなさい」
ケアノスはライアの顔を無理矢理セアンとシチボの方に向けさせた。
二度も股間に強烈な蹴りを受けたシチボは、股間を抑えながらヨチヨチ歩きで壁から出た。
「かなり追い込まれてるね。そろそろ終わりにする? 私、さっさと戦いを終わらせてカイトとイチャイチャしたいんだけど」
セアンは強い魔力を発しながらこう言った。シチボは何度も深呼吸をし、股間の痛みを和らげて立ち上がった。
「俺としてはもう少し戦いを続けたいんだけどな」
「カッコつけているみたいだけど、二度も股間に攻撃が命中したことを忘れないでね」
セアンはカトラスとハンドガンを持ち、シチボに迫った。シチボはセアンが本気を出したと察し、両手を手刀の構えにし、迫るセアンに立ち向かおうとした。
「行くわよ!」
「カモーン!」
シチボは迫るセアンに反撃を行おうとした。だが、セアンは少し離れた場所でカトラスに魔力を込め、力強く振り下ろして衝撃波を放った。衝撃波を放つと予想していなかったシチボは、目を丸くして驚いた。
「うっげェェェェェェェェェェ! いや、この流れって俺の手刀と君のカトラスがぶつかり合って……何か攻撃のぶつかり合いで見栄えが良くなるって場面じゃない? ここはそうやって……」
シチボが文句を言う中、セアンが放った衝撃波はシチボに命中し、爆発した。吹き飛んだシチボは、黒焦げになった体で立ち上がった。
「いってぇ。こりゃ、負けるかもなー」
攻撃を受けて痛む腹を抑えながら、シチボは呟いた。そんな中、セアンは何度もハンドガンの引き金を引き、シチボに向かって弾丸を放った。
「おわァァァァァァァァァァ! 次は銃で攻撃? ちょっとは加減してよもう!」
シチボは尻を振り回して弾丸を吹き飛ばした。そんな中、シチボはカトラスを持って高く飛び上がり、シチボに向かって落下した。
「おっ、空から奇襲攻撃か!」
シチボはズボンの股間部分から大きな盾を出し、セアンの攻撃を防御した。攻撃が防がれたことを察したセアンはすぐに後ろにジャンプして着地し、シチボの様子を見た。
あの盾、どこから出したかはもう気にしないにして……厄介な奴ね。ギャグマンガみたい。ダメージは受けているみたいだし、このまま本気を出して戦えばいずれ倒れる!
セアンは盾をしまうシチボを見て、心の中でこう思った。しばらくして、セアンは呼吸を整えてカトラスとハンドガンを持ち直し、再びシチボに向かって走り出した。
「久しぶりに面白い戦いだ。もう少し楽しませてくれよ! でもちょっと待って、盾がパンツの中に入らないの」
シチボは迫るセアンを見て、こう言った。シチボが待ってと言っても、セアンは止まる気配はなかった。シチボはセアンが止まらないことを察し、盾を投げ捨てて魔力を開放した。
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