表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
362/430

貫け! 心ときめくセクシービーム!


 カイトたちは爆発する危険で恐ろしいボールのプールにぶち込まれた。ここでシチボがバカなことをやったため、それにプッツンしたカイトたちはシチボに向かってボールを投げた。で、爆発しました。


「あ……ありゃま。でかい爆発」


 ライアは爆発で発した煙を見ながら、小さくこう言った。煙が晴れると、黒焦げになって爆発アフロになったシチボの姿が見えた。


「痛いなー。こんな姿になったじゃないかー」


「どうせすぐに戻るだろ」


 カイトが呆れながらこう言うと、シチボはボールプールの中に潜った。それを見たセアンは慌てた声を出した。


「あいつ、ボールプールの中に潜って攻撃するかもしれない!」


 セアンの声を聞き、カイトたちは武器を構えた。ラージュは大剣を構えつつ、ゆっくりと歩いていた。すると、何かを踏んだ感触がした。


「何か踏んだ! まさか!」


 ラージュは下を見て、次に起こる展開を予想した。その直後、ラージュの予想通りにシチボが悲鳴を上げながら現れた。


「いってェェェェェェェェェェ! 急所踏まれたァァァァァァァァァァ!」


「今がチャンスだ! ケアノス、一緒にボールを投げて!」


「ええ!」


 ライアとケアノスはボールを手にし、シチボに向かってボールを投げた。飛んでくるボールを見たシチボは、慌てながら再びボールプールの中に潜り、ボールをかわした。


「ああっ、かわした!」


「次に現れたら大きい一発を与えてやりましょう!」


 ケアノスは大量のボールを抱え、周囲を見回した。セアンやコスタ、カイトも同じようにボールを抱え、シチボが現れたら投げようと考えた。しばらくして、天井からシチボが現れた。


「こうなったら、上から奇襲じゃーい!」


 そう言いながら、シチボはふんどし姿でカイトに襲い掛かった。だが、その前にセアンたちがシチボに向かってボールを投げた。


「ちょっと待って! 俺今、ふんどし一丁なんだけど、それで爆発したら結構痛い……」


 シチボが叫んでいたが、その前にセアンたちが投げたボールがシチボに命中し、大爆発を起こした。


「おわっ!」


 爆風の近くにいたせいで、カイトは吹き飛んだ。セアンは吹き飛んだカイトを抱きしめるように受け止め、シチボがどうなるか様子を見た。


「あーもう……爆発のせいでセクシーな姿になっちまったじゃないか」


 煙が晴れ、シチボの姿が見えてきた。どんな理由があったのか分からないけど、シチボは布面積が少ない下着姿になっていた。その姿を見たカイトたちは、一斉に嗚咽を発した。


「野郎のセクシー下着なんか見ても誰も興奮しないわよ! さっさと元の服に戻しなさい!」


「嫌なもの見ちゃった……」


 セアンは呆れて叫び、コスタは襲ってくる吐き気と戦い始めた。セアンの言葉を聞いたシチボは文句を言いつつも、元の服を探していた。


「あり? さっきの服どこにいっちゃったかなー? 着替えた時にここに置いたはずなんだけど……あ。もしかして爆発のせいでボロボロになっちまったのか! しゃーねーなー、それじゃあ、この姿で戦うか」


 と言って、シチボは下着姿のまま、右手に黒くて分厚い鞭、左手に分厚い赤いロウソクを持ってカイトに襲い掛かった。


「うわァァァァァァァァァァ! 変態がくるゥゥゥゥゥ!」


 変態のような姿となり、自身に迫ってくるシチボを見たカイトは、悲鳴を上げながら逃げた。セアンはボールを手にし、シチボに向かって投げた。


「カイトに近寄るな、この変態!」


「俺は変態ではない!」


 と言って、シチボは腰を前に出してボールを当てた。その時、ボールは白く光りだし、シチボの体内に入った。すると、どこからか声が聞こえた。


 おめでとう! シチボはセクシービームを覚えたよ!


「な……何? セクシービームって」


「嫌な予感がする」


 声を聞いたコスタとライアは、額に冷や汗をかきながら、不気味な笑みを浮かべるシチボを見た。




 セクシービーム。その名の通り、セクシーなビームである。このビームを受けた相手は、セクシーな姿になってしまうセクシーな技である。


「さぁ、俺のセクシービームを受けてみろ!」


 と言って、シチボは目からセクシービームを出した。狙いはカイト。カイトは飛んでくるビームをマト(ピー!)スの有名なワンシーンのようなポーズでかわし、近くのボールを手にしてシチボに向かって投げた。


「おっ、危険なボールか。だが! そんなボールはセクシービームがあればどうにかなる!」


 シチボは右手を出し、人差し指からセクシービームを出した。セクシービームを受けたボールは、ブリーフ姿のおっさんになった。


「うわっ! ボールがおっさんになった!」


「これがセクシービームのもう一つの効果、ビームが当たった物体は、おっさんになるか爆発する!」


 ライアはシチボの説明を聞き、嫌そうな顔をした。


「それのどこがセクシーなのよ」


「セクシーだからセクシーなんだ! もっと発射するぞー!」


 そう言うと、シチボはがむしゃらにセクシービームを放ち始めた。セアンたちはセクシービームをかわし、カイトもバリアを張ってセクシービームを防いでいた。


「皆! 上に上がるんだ! ボールプールの中じゃあ動けないぞ!」


「うん!」


 セアンたちはカイトの言う通り、上に上がってセクシービームをかわすことにした。カイトは魔力を開放して高くジャンプし、上に上がった。セアンたちと合流したカイトは魔力を合わせてバリアを張り、セクシービームを防いでいた。がむしゃらに飛ばされるセクシービームは、無数のおっさんを作り出していた。


「うわぁ、パンツ一丁のおっさんが無数に……」


「地獄絵図ね」


 セアンとラージュは目の前のパンツ一丁のおっさんたちと、変態的な衣装のシチボを見てこう言った。カイトは頭を抱え、小声でこう言った。


「しばらく夢で見そう」


 カイトたちが呆れる中、シチボはまだセクシービームを放っていた。


「はっはっは! このままだと、おっさんまみれになっちゃうぞー!」


 シチボは高笑いをしながらセクシービームを放っていたが、そのうちの一本のセクシービームがボールに命中し、大爆発を起こした。


「あ……そうか。物体にセクシービームが当たったら、おっさんになるか、爆発するかのどっちかだった」


 爆発のせいで吹き飛ぶおっさんとシチボを見ながら、ライアはこう呟いた。爆発は連鎖のように続けて起こり、そのせいでおっさんとシチボは大きなダメージを負った。しばらくして爆発が終わった。ボールプールの上では黒焦げになって倒れているおっさんたちと、再び爆発アフロになって倒れているシチボの姿があった。


「こりゃー終わっただろ」


 カイトはバリアを解除し、倒れているおっさんをどかしながらシチボに近付いた。


「カイト、あのバカのことだから起き上がって何かするかもしれない。気を付けて!」


 セアンの声を聞いたカイトは、返事として左手を高く上げた。カイトは倒れているシチボに近付き、様子を見た。


「し……死んでないよな?」


 カイトが倒れているシチボの腕を触ろうとした瞬間、周囲に倒れていたおっさんたちがカイトの動きを封じた。


「なっ!」


「カイト!」


 動きを封じられたカイトを見て、セアンはカトラスを持ってカイトを助けに行こうとした。だが、セアンたちの足元には、おっさんたちがいた。


「下を見て! いつの間にかおっさんたちが!」


「クッ! 足が動かないように抑えられてる! 離しなさいよ、ド変態!」


 セアンたちは足元のおっさんに向かって怒声、罵倒を放ったが、その言葉を聞くたびにおっさんたちは嬉しそうな顔になった。そんな中、シチボは立ち上がり、カイトを見てにやりと笑った。


「さぁ、覚悟しろよ坊ちゃん。俺のセクシービームを受けやがれェェェェェェェェェェ!」


 シチボはカイトに向かってセクシービームを放った。放たれたセクシービームは、カイトに命中してしまった。


 この作品が面白いと思ったら、高評価とブクマをお願いします! 感想と質問も待ってます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ