エンデルングとの遭遇
カイトたちは刀を持ち、シーポリスの船に接近してくるエンデルングの海賊船を睨んでいた。バルカン砲の攻撃を続けていたのだが、エンデルングの海賊船はバリアを展開していたため、バルカン砲の攻撃は意味がなかった。
「それなりに防御策を練っているようだな。船にバリア展開する機械を付けているとは。あれ、高いんだぞ」
と、シーポリスの戦士が呟いた。サマリオはしばらく様子を見て、声を上げた。
「敵が接近してくるぞ! 武器を構えろ!」
シーポリスの戦士はサマリオの声を聞き、気合が入った声を上げた。カイトやウイークも武器を持ち、いずれ来るだろうエンデルングの船員に備えた。
しばらくして、エンデルングの海賊船はシーポリスの船に接近した。接近と同時に、武器を持ったエンデルングの船員が船に入りこんだ。
「ヒャッハー! 血祭りにあげてやるぜェ!」
「殺し祭り開始だ!」
「野郎だろうが女だろうが関係ない! 全員ぶっ殺せ!」
と、エンデルングの船員の野蛮な声が響いた。カイトは刀を持ち、接近してきたエンデルングの船員を一閃した。カイトの姿を見たエンデルングの船員は、驚いて声を上げた。
「あいつはピラータ姉妹の彼氏、カイト!」
「あいつがいるってことは、まさか……」
「その通り! あんたらはハズレくじを引いたんだよ!」
セアンが船の中から現れ、左手に持っていたハンドガンでエンデルングの船員に発砲した。セアンの攻撃をかわしたエンデルングの船員は反撃しようとしたのだが、スナイパーライフルを持ったコスタが高く飛び上がり、素早く狙撃してエンデルングの船員を倒していった。
「クソッ! とんでもねーことになっちまった!」
「チクショウ! 一度逃げるしかないぞ!」
あっという間に倒される仲間たちを見て、エンデルングの船員は逃げようとしたのだが、素早く動くケアノスとライアによって攻撃された。
「グアアアアアアアアアアア!」
「クソッ……俺たちの手じゃ無理だ……」
ケアノスとライアの攻撃を受け、宙を舞いながらエンデルングの船員は海へ落ちて行った。
エンデルングの海賊船にいるシャンジュは、カイトたちの姿を見てにやりと笑っていた。
「あいつらがいるのか。噂通り、すごい強さだ」
シャンジュの笑みを見て、カーデオはため息を吐いた。
「戦いを楽しんでいる場合ではありません。私たちの目的は奴らを倒すこと。すぐに倒して早く戻りましょう」
カーデオの言葉を聞き、エアエは爆笑した。
「あんたは相変わらずクソ真面目だねー。面白そうなことが始まるってのに、そんな真面目じゃあ楽しめないわよ!」
「これは遊びじゃない。仕事だ」
「仕事も遊びのようにこなさないとね!」
エアエはそう言ってシーポリスの船へ向かって行った。その後を追うようにシャンジュも移動した。
「はぁ……仕方ありませんね」
先へ向かった二人を見て、ため息を吐きながらカーデオは動いた。
エアエは宙を舞いながら腰にあるハンドガンを手にし、空中から攻撃を仕掛けた。
「キャハハハハ! テメーら全員ハチの巣になっちまいな!」
そう言いながら、エアエはハンドガンを乱射した。シーポリスの戦士は防御してエアエの攻撃を防いだが、地面に着地したエアエはシーポリスの戦士に接近し、発砲した。エアエが放った弾丸はシーポリスの戦士の腹を貫き、そのまま空高く飛んで行った。
「ガハッ……」
撃たれたシーポリスの戦士は血を吐いてその場に倒れた。だが、エアエは倒れそうになったシーポリスの戦士を海へ向かって蹴り飛ばした。
「あーあ、弱っちいなー。もう少し強くなりなさいよねー」
「なら私が相手になります」
そう言いながら、メリスが剣を振るってエアエに攻撃を仕掛けた。エアエはメリスの声を聞いて反応し、ハンドガンを利用して防御した。
「へぇ。あんたみたいな若造が私の相手になるの? アハハハ。腕に自信があるようだけねぇ。私を楽しませてよ」
「すぐに終わらせます。楽しむ時間をあなたには与えません」
笑うエアエに対し、メリスはこう答えた。
カーデオは大剣を振り回しながらシーポリスの戦士を薙ぎ払っていた。シーポリスの戦士は攻撃の隙を見て反撃しようとしたが、その動きに隙はなかった。
「グッ……この動きは……早すぎる!」
「本当に大剣を使っているのか? あの動きは普通の剣を使った時と同じ速さだ!」
シーポリスの戦士はカーデオを睨みながらこう言った。カーデオは片手で大剣を構え、周囲を見回した。
「来ないならこれ以上私たちの邪魔をしないでください。死にたいのであれば、容赦はしませんよ」
カーデオは警告のつもりでこう言ったのだが、挑発されたと思ったシーポリスの戦士がカーデオに襲い掛かった。
「上から目線であれこれ言うなよ腐れ野郎!」
「テメーはここでぶっ飛ばしてやるぞ!」
カーデオは襲ってくるシーポリスの戦士を見て、ため息を吐いた。
「愚かですね。自分の力を知ってから私に挑みなさい」
そう言うと、カーデオは片手で大剣を振るった。シーポリスの戦士は心の中で、片手で大剣を振るえるわけがない。出来たとしても、重さで腕が耐え切れず、狙いが外れると考えていた。
しかし、シーポリスの戦士の予想は大きく外れた。カーデオの大剣の刃はぶれずに動き、その刃でシーポリスの戦士の首をはねた。
「海の中で眠りなさい」
カーデオがそう言うと、シーポリスの戦士の頭部は海へ落ちた。その後、カーデオは大剣を上に掲げた。それと同時に、ナイフを持ったライアが降ってきた。
「私の攻撃を予測してたのね」
「気配で気付きます。魔力を抑えて行動していたと思いますが……かすかに人の気配を上から感じていました」
カーデオはそう言うと、大剣を振るってライアを弾き飛ばした。ライアは宙で一回転して床に着地し、カーデオを睨んだ。
シャンジュはシーポリスの戦士に囲まれていた。
「これだけ数、一人で対処できるはずがない」
「大人しく捕まることをおススメするぞ」
シーポリスの戦士たちはシャンジュにそう言った。だが、シャンジュはヌンチャクを取り出して振り回した。
「教えてやるぞ。雑魚がいくら数で攻めても意味がないってな」
シャンジュはポーズを決めてこう言った。シーポリスの戦士たちはシャンジュの言動を見て激怒し、一斉に襲い掛かった。
「頭に血が上るとどーなるか……教えてやるぜ」
そう言って、シャンジュは魔力を解放してヌンチャクを振るった。ヌンチャクの周りにはいくつもの風の刃が発しており、触れたとたんに切れてしまうほどの切れ味があった。その状態で振り回すため、攻撃を受けるシーポリスの戦士たちはあっという間に切られてしまった。
「ぐああああああああああ!」
「うわあああああああああ!」
「俺の腕が……俺の指が!」
「ヒェッ! 誰かの頭が飛んで来た!」
シャンジュの周りにいたシーポリスの戦士たちは、あっという間に戦意を失った。だが、それでも諦めずにシャンジュに挑もうとする戦士たちもいた。
「お前は許さん。必ず倒す!」
「我々シーポリスを甘く見てもらっては困るぞ!」
シャンジュはため息を吐きながら頭をかき、魔力を解放して周囲のシーポリスの戦士たちを一気に斬り刻んだ。
「俺の風を受けて無事な奴はいねぇ。みじん切りになって海に落ちてろボケ」
と言って、シャンジュは風を発生させてカスみたいな姿になったシーポリスの戦士たちの遺体を海へ吹き飛ばした。その直後、シャンジュは強い魔力を感じて後ろを振り返った。
「すごい奴がいるな。誰だ?」
「俺だ!」
そう言いながら、カイトはシャンジュに斬りかかった。シャンジュはヌンチャクの鎖部分でカイトの攻撃を防御していたが、鎖に亀裂が走ったことを察し、後へ飛んだ。
「へへ。面白くなってきたぁ」
シャンジュは笑いながら、自分を睨むカイトを見た。
今回の敵、エンデルングの名前の由来は特にありません。適当にそれっぽい名前を付けました。似たような名前のゲームがありますが、まったく関係ありません。俺、ダークソウルみたいなゲームはやったことがないの。PS4はほぼブルーレイ再生機になってます。
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