キャプテンセバールの最期
何度でも復活するキャプテンセバールに苦戦するカイトたち。セバールの一撃でカイトが気を失うという危機的状況にあったが、ラージュがセバールの弱点らしき赤い骨を見つけた。コスタは赤い骨を狙ってライフルを撃ったが、それに勘付いたセバールが無数の骨を操り、赤い骨を守った。
「何をする! 変な骨だからって、無暗に攻撃するものじゃないぞ! 勝てないことが分かったなら止めなさい!」
と、慌ててセバールがこう言った。その反応を見て、セアンはにやりと笑った。
「弱点だね。さて、分かったとしても奴は絶対に何が何でもあそこを守るよ。問題は、どうやってあそこを攻撃するかだね」
「そうね。少しでも隙があればいいんだけど……」
「俺が行く。隙を作るなら何とかできると思う」
そう言ってカイトが立ち上がった。気を失った直後にラージュが回復してくれたため、早めに復活できたのだ。立ち上がったカイトを見て、セアンが不安そうにこう言った。
「カイト、復活したばっかりで大丈夫?」
「何とか。話は聞いたよ。俺が奴の骨をバラバラにしてくる。骨を細かくすれば、奴は骨を守れないだろう」
「それと、目と口を封じれば攻略しやすくなるわ」
ケアノスは立ち上がってこう言った。すでにレイピアを手にしており、すでにやる気を見せていた。だが、ケアノスはセアンたちの方を向いてこう言った。
「セアンも一緒に行ってくれる? 人数は多い方がいいわ」
「もちろん。ライアとラージュはどうする?」
「行くよ! まだまだ戦える!」
「やる気十分ね。さ、早くケチな骨を成仏させてお宝を頂きましょう」
「ほとんどが盗品だけどな」
カイトがこう言うと、セアンたちは小さく笑った。笑った後、セアンはスナイパーライフルを持っているコスタの方を向いた。
「コスタ、奴に隙を見せたら赤い骨を狙って撃って」
「分かった。皆、気を付けて」
コスタの声を聞いた後、カイトたちはセバールに向かって走って行った。突如一斉攻撃を仕掛けることを知ったセバールは、動揺しながら小さく呟いた。
「まずい、弱点がばれたか? こうなれば、狙撃手を倒すしかあるまい!」
セバールは攻撃の鍵となるだろうコスタを骨で封じ、始末しようと考えた。だが、コスタはセバールの目に狙いを定めてスナイパーライフルの引き金を引いた。
「あ! ギャアアアアアアア! 目が! また目をやられた!」
「ナイスコスタ! これで奴は動けないはず!」
セアンはコスタの方を向いてブイサインを作った。そして、動けないセバールに接近し、周りの骨を手当たり次第に斬り壊していった。カイトも刀を使い、左腕の骨を攻撃し、ライアは右腕の骨を破壊していった。
「さーて、私もやりますか! ストレス発散に丁度いいかも」
ラージュは大剣を両手で握り、高く飛び上がった。ジャンプの頂点の所でラージュは大剣を振り下ろしつつ、落下しながらセバールに一閃を与えた。地面に着地したラージュはセバールの足を蹴ると、セバールの体は二つに分かれた。その際、一部の骨が宙に浮いていた。
「感触で分かるぞ。これ以上攻撃されてたまるか!」
攻撃されていると察したセバールは、急いで魔力を使って骨を動かし、周囲にいるカイトたちに反撃をした。飛び回る骨から身を守るため、カイトたちは防御していた。
「グッ! まさか暴れだすとは思わなかった!」
「まずいね。このままだと戦いが無駄に長引く!」
カイトとセアンは防御しながらこう言ったが、ケアノスは二人に近付いてこう言った。
「相手もやられたくないから無我夢中になっているわ。見て、赤い骨も動かしてるわ」
その言葉を聞き、カイトは飛び回る骨を観察した。その中に、セバールの弱点である赤い骨も一緒に動いていた。それを見たカイトは息を吐いた。
「やけくそになってるってわけか。この状態で隙を作ればなんとかなるかな」
「そうね。コスタが狙撃しやすいようにすれば、この戦いが終わるわ」
ラージュはそう言った後、反撃で飛んで来る骨に向かって大剣を振り回し、叩き落としていた。そんな中、セアンとライアが魔力を開放し、武器を構えた。
「それじゃあ私たちで隙を作る!」
「二人で力を合わせれば、隙は作れるはず!」
そう言うと、セアンとライアは周囲に竜巻を放った。発生した竜巻はセバールの骨を巻き込み、破壊していった。
「ぐう! これはまずい!」
赤い骨が竜巻に飲み込まれ、破壊されると思ったセバールは、何とか竜巻から逃れるように赤い骨を動かした。しかし、赤い骨をスコープで追っていたコスタは、今がとどめを刺すチャンスだと察し、赤い骨に狙いを定めて引き金を引いた。コスタが放った弾丸は、物凄い速さで赤い骨に向かって飛んで行き、貫通した。その光景を見たセアンは嬉しそうな声でガッツポーズをした。
「やった! ナイスだよ、コスタ!」
セアンの言葉を聞いたコスタは、セアンたちに向かってウインクをした。そんな中、セバールは貫通された赤い骨を見て、震える声を上げていた。
「あ……あ……ああああ! 撃たれた……弱点の心臓の骨が撃たれた……あ……あああああああああああああ!」
赤い骨を撃ち抜かれたことを察したセバールは、情けない悲鳴を上げた。その直後、セバールの体を作っていた骨が次々と形が崩れ始め、塵のようになっていった。
「そ……そんな……こんな奴らに負けるなんて……」
「あんたはもう昔の海賊でしょ? 死んだならさっさと未練残さずこの世から去ってよね」
セアンはセバールに向かってこう言った。にやりと笑うセアンに対し、セバールは大声で言葉を返した。
「ふざけるな! 俺様は大切な金銀財宝と共に一生共にいると決めた! そのため、一か八か死んだ後も骨のモンスターになるように危険な道具を使ったのに……ああああああああああ! 嫌だ、死にたくない!」
「大丈夫だよー。あんたが残した盗品はちゃんと元の持ち主に返しておくから。生きていたらだけど」
セアンはセバールが奪った財宝を袋に入れながらこう言った。セバールは財宝を袋に入れるセアンを見て止めろと怒鳴ろうとしたが、その前に限界が来た。
「あ……もうダメ……俺様逝っちゃう……嫌だ……まだ金銀財宝と一緒にいたいのに……」
セバールの願いは叶うことはなかった。巨大なセバールの頭蓋骨も、跡形もなく消滅した。
セバールを倒し、彼が奪った金銀財宝を全て袋に入れたカイトたちは、苦労しながら来た道を戻っていた。
「ふぅ……ふぅ……あいつが集めた金貨って……何枚ぐらいあるのかな?」
「万は超えると思うよ。それ以外にも宝石とか魔石とかあったし」
セアンが言った魔石の単語を聞き、何それと思ったカイトだったが、その表情を見て察したライアが答えた。
「魔石は魔力が詰まった鉱石のことだよ」
「へー、鉄などにも魔力がある場合があるのか」
「うん。今はそんなに珍しい物じゃないけど、昔は相当値打ちのある物だったみたい」
「私たちが使う武器も、魔石から作られているらしいのよ。だから、長年使っても壊れない。かなり頑丈なのよ」
ケアノスの言葉を聞き、そうなのかとカイトは返事を返した。その時、前にいるセアンが悲鳴を上げた。力に限界が来て、上に持っていた金銀財宝の袋に押しつぶされてしまったのだ。
「セアン、大丈夫か?」
カイトは袋を持ちながら、慌ててセアンを助けた。
「イテテテテテ……大丈夫だよ」
「無茶するなよ。俺が持ってやるから」
と言って、カイトはセアンが持っていた袋を持った。その姿を見て、セアンはありがとうとカイトに伝えた。
この文章は修正作業後に書かれた文章となります。次の章の話では、リティーヒと言う古の海賊が出てきます。今回戦ったセバールと同じようなキャラですが、セバールは当時書いていたノリで作ったキャラです。それからしばらく間をおいてリティーヒの話を考えていたので……まぁ、気にしないでください! 細かいことを気にしたらめんどくさいよ!
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