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散っていく姉妹たち


 四つの状態変化を使いこなす戦士、ソンウクはそれらを使ってカイトたちを追い詰め、ラージュに強烈な一撃を与えた。攻撃を受けたラージュは大きなダメージを受け、意識を失っていた。


「まずは一人だな。次は誰がやられてぇんだ?」


 と、ソンウクは挑発するようなしぐさでこう言った。コスタは急いでスナイパーライフルを構え、ソンウクの頭を狙って発砲した。


「この野郎! これでも喰らえ!」


 コスタは叫びながら何度もスナイパーライフルを発砲した。弾丸はソンウクの頭に命中したが、ソンウクはスーパーモードレッドになり、防御力を高めて攻撃を防いだ。


「クッ!」


 攻撃を防がれたと察したコスタは、もう一度発砲しようとした。だが、スナイパーライフルは弾切れだった。コスタは急いでリロードをしようとしたが、すぐ近くにスーパーモードブルーになったソンウクが立っていた。


「なっ!」


 ソンウクの存在に気付いたコスタはショートソードを持って反撃しようとしたが、その前にソンウクはコスタの頭に向けて蹴りを放ち、近くの壁にめり込ませた。


「そんな弾丸じゃあオラの頭は撃ち抜けねぇぞ」


 と言って、ソンウクは壁にめり込んだコスタに接近し、もう一度右手の拳で攻撃した。追撃を受けたコスタは血を吐きながら悲鳴を上げ、意識を失った。


「これで二人目だ」


 そう言うと、ソンウクはカイトたちの前に戻った。その直後、ナイフを持ったライアとレイピアを構えたケアノスが襲い掛かった。


「ライア! このまま二人で奴を追いこむわよ!」


「うん! あの野郎は必ずぶっ倒す!」


 ラージュとコスタがやられた光景を目にした二人は、怒りを爆発させながらソンウクに攻撃を仕掛けていた。だが、スーパーモードシルバーになっていたソンウクは二人の攻撃を全てかわしていた。


「クッ! ちょこまか動くな!」


 ケアノスは魔力を解放し、レイピアを地面に突き刺してソンウクの周囲に竜巻を発したが、ソンウクは大声を発しながら魔力を解放し、竜巻をかき消した。そのわずかな隙を狙い、ライアとセアンが攻撃を仕掛けた。


「今だァァァァァァ!」


 二人は叫びながら接近し、持っている武器をソンウクに突き刺そうとした。ソンウクはスーパーモードレッドになり、二人の攻撃を受け止めて反撃しようとした。だが、ソンウクの背後に回っていたカイトが鋭い氷の刃を作り、ソンウクに向けて振り下ろしていた。


「ん? おめぇいつの間に」


 ソンウクはカイトの方を振り返り、左の手刀で攻撃しようとした。カイトが作ったチャンスを逃さないため、セアンとライアは魔力を解放して攻撃を仕掛けた。


「グッ……うう……」


 二人の攻撃を受け、ソンウクは魔力を抑えた。そして、背中を払ってこう言った。


「少しは効いたぜ。けど、蚊に刺されたレベルの痛みだな」


「この野郎……」


 ライアは歯を食いしばりながらソンウクに殴りかかった。だが、ソンウクは左手のアッパーでライアの腹を攻撃し、右のストレートでライアの顔を殴った。攻撃を受けたライアは物凄い速さで飛んで行き、壁にめり込んだ。ライアの魔力が消えたことを察し、ソンウクは両手を払った。


「三人目だな。おいおい、ズジルダを倒した時の勢いはどうした?」


 ソンウクはため息を吐いてこう言った。ケアノスは息を吐き、強い魔力を発した。


「だったらその勢いでテメーをハチの巣にしてやらァァァァァァ!」


 ラージュたちが倒された上、ソンウクの挑発するような態度を見てケアノスはブチ切れた。ソンウクは正確が変わったケアノスを見て、にやりと笑った。


「そうだ。その怒りをオラにぶつけろ!」


 そう言うと、ケアノスの強烈な飛び蹴りがソンウクの頬に命中した。この時のソンウクはスーパーモードレッドの状態を維持していたが、ソンウクは痛みを感じていた。


 オラが痛みを感じている。こいつ、ブチ切れたら強くなる奴だな。


 そう思ったソンウクは、戦いが楽しくなると思い、スーパーモードゴールドになった。


「これでおめぇと立ち向かう!」


「やれるもんならやってみろよ金ピカ田舎口調野郎がァァァァァァ!」


 ケアノスはレイピアを構えつつ、左手でソンウクの頭を掴んで無理矢理後ろへ倒れた。そして、何度もソンウクの腹に向かってレイピアを突いた。


「こいつはラージュの分! これはコスタの分! これはライアの分! この一撃はウイークの分だ!」


「俺まだやられてないけど!」


 回復していたウイークが攻撃に参加し、追撃を放った。ウイークが放った火と雷の渦はソンウクを飲み込み、そのまま上空へ打ち上げた。天井に命中したソンウクは下に降りてこなかったが、しばらくして床に降りた。


「今のは本当に痛かったぞ。おめぇ、もう少し強ければオラと同等の強さになるかもしれねーぞ」


「テメーに褒められても嬉しくねーよ」


 と、ケアノスは言葉を返したが、その口からは荒い呼吸が漏れていた。それを見たソンウクは、ケアノスの体力と魔力が大量に減ったと察した。


「その状態はもう続かねぇみてぇだな。じゃあおめぇが四人目だ!」


 ソンウクは疲れ気味のケアノスに接近し、腹を蹴って攻撃し、左の裏拳を放ってケアノスを地面に叩き落とした。攻撃を受けたケアノスは小さな悲鳴を上げ、意識を失った。目の前でケアノスが倒れたことを察し、ウイークは両手の剣を強く握ってソンウクに斬りかかった。


「この野郎が! おめぇは俺が斬ってやる!」


「おめぇもそれなりに才能はあるみてぇだが、さっきのメガネの方がつえーぞ。まぁ、とりあえずおめぇで五人目だ!」


 ソンウクはスーパーモードレッドになり、ウイークの顔を殴り、動きが鈍ったウイークの腹に強烈な左のストレートを放って吹き飛ばした。




 あっという間にコスタたちが倒された。残ったのはカイトとセアンだけである。


「あの野郎……皆を……」


「カイト、こうなったら二人で奴を倒すしかないよ」


 と、セアンは怒りで体を震わせながらこう言った。カイトは深呼吸し、大声を上げた。


「ああ。あいつに対して怒りをぶつけたい! セアンも同じ気持ちだろ?」


「うん! 絶対に、絶対に絶対にあの野郎を叩き倒してやる!」


 そう言って、二人は魔力を解放し、ソンウクに向かって飛び上がった。


「同時に来るか。それじゃあこれで相手になってやるか」


 ソンウクはスーパーモードゴールドになり、攻撃してきたカイトとセアンの攻撃を受け止めた。攻撃を止められたと察したカイトは刀から右手を放して氷を放った。そして、左手でセアンを抱きしめた。


「どうしたのカイト?」


「一か八かの賭けだ」


 そう答えた直後、カイトが発した氷は刀に命中し、その反動でカイトはセアンと共に後ろへ飛んだ。そして、氷に押された刀はソンウクの腹へめり込んだ。


「グッ!」


 刀の刃の感触を感じたソンウクは、すぐにスーパーモードレッドになって防御力を高めたが、行動は遅かった。カイトの刃は勢いを強めながらソンウクの腹へ入って行った。


「グガッ! ガアアアアアアアアアアアア!」


 カイトとセアンは初めてソンウクの悲鳴を聞いていた。ダメージが入っている証拠だと察したカイトは、更に魔力を込めて氷を伸ばした。


「このままテメーの腹をぶち抜いてやらァァァァァァ!」


 カイトの叫びと共に、氷は伸びた。だが、ソンウクは刀の刃を掴んで魔力を解放した。


「なかなかやるじゃねぇか! だけどよぉ、オラもそう簡単にやられるわけにはいかねーんだァァァァァァ!」


 ソンウクの叫びと共に、刀全体に煙が上がった。それを見たセアンは、ソンウクが刀全体に魔力で作った熱を送って氷を溶かしていると察した。


「カイト! 魔力を強くしないと氷が溶ける! 私も手伝うよ!」


 と言って、セアンはカイトの腕に触れた。


 ビューティフルパイレーツだけでなく、俺が書いた作品には変な名前のキャラクターや、明らかに元ネタがあるだろう名前のキャラがあります。変な名前のキャラに関してですが、本当に適当に考えて作ったり、辞典や本を見て単語を拾い上げ、文字を変えたりしています。ネーミングセンスってありますかと言われたら、自信を持ってこう言います。ない!


 主人公やヒロイン、メインキャラの名前はちゃんと考えている作者の作品が面白いと思ったら、高評価とブクマをお願いします。

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