セバールの弱点は?
何とか合流したカイトたちは、洞窟の奥にいた昔の海賊、キャプテンセバールのガイコツと戦うことになった。何度攻撃してバラバラにしても、復活するキャプテンセバールにカイトたちは苦戦していた。
「フハハハハ! 何度やっても同じ展開だ! 攻撃しても無駄だということが分かったか!」
セバールは大声でこう叫ぶが、飛び上がったセアンがセバールの頭蓋骨を蹴り飛ばした。ボールのように跳ねまわるセバールの頭蓋骨だったが、しばらくして頭蓋骨の周りに魔力が発し、ふわりと浮いてセバールのガイコツとくっついた。
「フン。人の言うことを聞いた方がいいぞ。さて、そろそろあの世へ送る時間だ! まとめて始末してやる!」
「皆気を付けて! 奴の攻撃が来る!」
コスタはセバールの動きを見て叫んだ。コスタの叫びを聞き、セバールの近くにいたカイトとセアンは高く飛び、刀とカトラスを使ってセバールの右手に攻撃を仕掛けた。二人の同時攻撃はセバールの右手を粉砕したが、セバールは鼻で笑っていた。
「こうやって壊しても……」
「また復活するんだよね」
二人がそう言った瞬間、セバールの右手が復活した。
「フハハハハハハハハハハハハハハハ! 同じことを何度も言わせるな! 何度攻撃しても無駄だ! 何度でも俺様は蘇る! 骨だけになっちまったが、俺様は不死身のモンスターとなったのだ!」
「骨だけになっても、やりたいことやれないなら楽しくなくない? それと、外に出れないならつまらないと思うけど」
セアンがこう言うと、セバールは後ろの金銀財宝を見て答えた。
「俺様はこいつがあれば十分なのだ。大事な宝が光っている光景を見るだけで、俺様は大満足だ」
「自分の物のように言っているけど、それ全部他から奪った財宝だろうが」
カイトの小声を聞き、苛立ったセバールはカイト目がけて左手を振り下ろした。だが、ラージュが高く飛び上がって大剣でセバールの左腕を吹き飛ばし、ライアがセバールの頭蓋骨の上に移動した。
「死んでもなお、金銀財宝が大事だなんてとんだケチ野郎だね。死んだらお金は使えないよ!」
ライアはナイフを使ってセバールの頭蓋骨を胴体から斬り落とした。セバールは笑いながらライアにこう言った。
「無駄だと言っているだろうが! 生きている動物であれば首を落とせば死ぬが、俺様は死なぬ! 何度でも復活してやるわ!」
「あ、そーれ! 粉々になっちゃえー!」
セバールが話している途中で、ライアはセバールの頭蓋骨を天井に向けて蹴り上げた。
「あ! まだ話している途中なのに! 親から言われなかったか? 人が話している時に割り込んで邪魔をしたらダメだって! 行動するなら俺様の話をすべて聞いてからにしろ!」
「古い時代に死んだ悪い海賊がマナーについてあれこれ言わない! 説得力がないわよ!」
ケアノスは魔力を開放し、風を使ってセバールの目と口を粉砕した。セバールの目と口を封じたのを察した後、ケアノスはカイトとセアンの方を向いた。
「今のうちに奴の体を調べて、きっとどこか弱点があるはずよ! ガイコツになって、バラバラになっても復活するけど、復活するまで時間があるはず!」
「こいつの弱点か……あるのかな? 奴は自分で不死身とか言っていたけど」
「きっと奴を倒せる手段があるはずだよ。無敵とか不死身とか、そんなのこの世界に存在しない!」
セアンは移動しながら、セバールの骨を調べ始めた。カイトもその後ろについて行って調べ始めたが、カイトはあることに気付いた。
「あれ? こいつの左手の小指がない」
「さっきぶっ飛んだかなー? いろんな骨があるから分からないや」
「いや、攻撃を仕掛けた時、左手に攻撃をした記憶がない」
「攻撃するのに夢中だったんじゃない?」
「そうかな? まぁ、そうかもしれないな」
二人がそう言った直後だった、突如後ろにいたコスタが悲鳴を上げたのだ。
「どうしたの、コスタ!」
「何かあったのか!」
「し……下から骨が現れて体に……しくじった……」
コスタの返事を聞き、カイトとセアンはコスタの足元を見た。攻撃されて散乱したセバールの骨が、コスタの体にへばりつき、動きを封じていたのだ。セバールの笑い声が聞こえ、セアンはセバールの頭蓋骨を睨んだ。
「どうだ? これで貴様の仲間は動けない! 変な動きをすれば、こいつを殺すぜぇ」
頭蓋骨が修復したセバールが、笑いながらこう言った。魔力を使って骨を動かしているのか、セバールの骨が手のような形となり、コスタの首元に近付いていた。それを見たカイトは、コスタの命が危ないと思い、すぐに助けに行こうとしたのだが、セアンが首を振ってカイトに動くなと合図した。カイトは自分が動いたらすぐにコスタが殺されると察し、その場で止まった。
「いつの間に目と口が復活したのね」
「その通りだ! ついさっき、やーっと戻ったのだ! まず手始めに後ろにいる厄介な狙撃手から肉を剥ぎ取り、骨だけにしてやる!」
セバールはセアンにこう言うと、コスタの周囲に小さな骨の手を移動させ、コスタの体を掴んだ。掴まれた際、コスタの悲鳴を聞いたカイトの怒りは爆発し、コスタに向かって走り始めた。
「そんなことさせるか! コスタ、今助けるぞ!」
カイトはコスタに近付き、へばりついている小さな骨の手を外そうとした。だが、復活したセバールの右腕がカイトを地面に叩きつけ、その場で倒した。
「グッハァッ!」
「カイト!」
この一撃が重く、カイトが大きなダメージを負って戦闘不能になり、コスタが行動不能になったことを知ったライアは、魔力を開放してナイフを構え、高く飛び上がった。
「何をするつもりだ?」
「こうするつもり!」
ライアは両手に持ったナイフをセバールの目に突き刺し、そのまま風を放った。再び目が潰れたのがきっかけとなったか、コスタにへばりついていた骨はその場に落ちた。
「な……何とか助かった……ありがとうライア」
「コスタは復活したね。でも、カイトがやばいわ。今のダメージが大きすぎるわ」
ラージュは急いで気を失っているカイトへ近づき、治療を始めた。その時、ラージュは何かを見つけた。
セアンとケアノスは感情に任せてセバールの骨を粉砕していた。
「この骨野郎! これでも受けろ! 粉々になっちゃえ!」
「あなたの骨にケチ野郎と刻印を刻んであげるわ。それとも、節約男って刻まれたい?」
「誰がケチ野郎だ! 口が悪い娘は始末してやる!」
目が復活したセバールは、叫びながら二人に襲い掛かった。飛んで来る骨をかわしつつ、二人は後ろに下がった。
「このまま奴の骨を粉々にしても時間の無駄だよ。力も使うし」
「そうね……弱点もまだ見つからないし……」
武器を構えつつ、乱れた呼吸を直す二人にラージュは近付き、耳元でこう言った。
「奴の骨をちゃんと見て、一つだけ色が違うのがあったのよ」
「色が違う骨? どこにあるか分かる?」
「ええ。今丁度右胸の辺りにある骨よ」
話を聞き、セアンはセバールの右胸を見渡した。ラージュの話通り、右胸に位置する部分に一本だけ少し赤い骨が見えた。
「あった。なんか変だね。この近くに赤い絵の具とかペンキとかないのに」
「おかしいと思わない。それと、今思い出したけど、セバールは生前……人間の時の話だけど、他の人と違って心臓などの臓器の位置が逆なのよ」
「逆? じゃあ、心臓が左じゃなくて右にあったってこと?」
「そう。ケアノスの言う通り。なら、私が言いたいことは分かったわね?」
ラージュの話を聞き、セアンたちはあることを考えた。あの赤い骨がセバールの心臓に位置する物であると。
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