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ラブアとの激闘 その2


 コスタが合流し、援護を行った。そのおかげでカイトとサマリオは有利な状況で戦うことができ、ラブアを追い詰めた。だが、まだラブアは魔力を発し、大きな傷を負っても立ち上がった。


「あの野郎、あと何回立ち上がるつもりだよ」


「何度立ち上がっても、倒してやる」


 カイトとサマリオは武器を構え、ラブアの動向を探った。


「お前らを殺してやる!」


 そう叫んだラブアは、左手を地面に突き刺した。一体何をするつもりだとカイトは思ったが、何かを感じたサマリオが叫んだ。


「今すぐ離れろ!」


「え?」


 カイトはサマリオに言われた通り、その場から離れた。その直後、カイトがいた地面から鋭利な氷の棘が地面の中から現れた。


「立ち止まっていたら、こいつが俺の腹を……」


「危なかったが……奴はまだ攻撃するつもりだ!」


「ご名答! 体力尽きるまで追いつめてやる!」


 その後、ラブアは右手も地面に突き刺し、カイトとサマリオに氷の棘を発し続けた。コスタは急いでスナイパーライフルを構え、ラブアに向けて発砲した。放たれた弾丸はラブアに近付いた瞬間、いきなり氷漬けになり、地面に落ちた。


 あいつ、自分の空気の周りを冷たい霧か何かで張っている!


 コスタは心の中でラブアが弾丸に対する防御策を練っていることを察した。そんな中、ラブアは笑いながら攻撃を続けた。


「これで俺の有利になったぞ! さぁさぁ! 大人しく俺の氷を受けて串刺しになれ!」


「じゃああなたは私の風を受けてぶっ飛びなさい」


 この言葉を聞いたラブアは、何だと思いながら周囲を見回した。その時、上空から巨大な風の刃がラブアに襲い掛かった。


「グッハァッ!」


「これで終わりだと思った? もう少しあんたを痛めつけてあげるわ!」


 攻撃を受けて吹き飛んだラブアを見ながら、ラージュがこう言った。カイトとサマリオはすぐにラージュの元へ移動し、話を始めた。


「ラージュ! 来てくれたのか!」


「当たり前じゃない。カイトとサマリオが強い奴と戦っているのに、無視するわけにはいかないわ」


「来てくれてありがとう。コスタも離れた所にいる」


「援護をしてくれているのね。ありがたいけど……今は話をしている場合じゃないわ。あの野郎、また立ち上がったわ」


 ラージュは吹き飛ばしたラブアの方に指を指してこう言った。カイトとサマリオは武器を構え、ラブアを睨んだ。




 ラブアは何度も荒く呼吸をし、荒れた精神を直した。


「ふぅ……やっと冷静になったよ。人数は増えたが……殺す相手が増えたと考えればどうということはない!」


 と言って、ラブアは周囲に霧を放った。それを見たサマリオはラージュにこう言った。


「あの霧に触れたら凍ってしまうぞ。気を付けるんだ」


「そんなことをしなくても、私の大剣で衝撃波を発して吹き飛ばしてあげるわ」


 ラージュは魔力を大剣に込めて振り回した。大剣の刃から風が発し、ラブアが発した霧を散らした。しかし、それを見たラブアはにやりと笑った。


「風で霧を散らしたのか。これを狙っていたんだよ!」


 霧が散ったことを確認したラブアは、霧を一点に集中させて水にさせて凍らせた。


「さて、行くぞ!」


 宙にできた氷は重さで地面に落下した。ラブアは氷が地面に落下する前にその氷を操り、カイトたちに向けて放った。


「俺が盾を作ります!」


 カイトは氷の盾を作り、飛んで来る氷を防いだ。防御した時に、盾に命中した氷が粉々になったことを察したカイトは刀を構えてラブアに向かって走り出した。


「これ以上変なことはさせねーぞ!」


 叫びながら、カイトはラブアに刀を振り下ろした。ラブアは剣を持って防御し、カイトにこう言った。


「チャンバラごっこか。少しは俺を楽しませてくれよ」


「これは遊びじゃねーよ。海賊の戦いだろ?」


「ふっ。お前みたいな小僧が海賊を語るな。もう少し経験を積んでから海賊と名乗れ!」


 と言って、ラブアは力を込めて剣を振るい、カイトを吹き飛ばした。カイトは地面に激突する前に着地し、刀を構えなおした。だが、ラブアはカイトに向かって走り出していた。


「まだ終わりじゃあないんだよなぁ? 坊主よぉ!」


「終わりじゃねーよ。かかって来いよおっさん!」


 カイトはラブアに向かって刀を振るった。ラブアはカイトの攻撃をかわし、カイトの背後に回った。


「死ねぇ!」


 ラブアは剣を振るったが、カイトは後ろを向いたまま、刀を使ってラブアの攻撃を防御していた。


「ほう。それなりに剣を使うことはできるようだな」


「甘く見るなよ」


 カイトは防御で使っていた刀を前に降り、後ろにいたラブアを後ろに引かせた。その後、カイトはラブアの方を向いて刀を振るった。


「ぐっ!」


 飛んでくる斬撃に対し、ラブアは上半身を後ろに反らして攻撃をかわした。だが、カイトは魔力を発し、強い威力の水鉄砲をラブアのあごに向けて放った。水鉄砲はラブアのあごに命中し、攻撃を受けたラブアは後ろに吹き飛んだ。


「グアッハァッ!」


 ラブアはあごを抑えながら立ち上がろうとした。だが、倒れているラブアにカイトは刀を振り下ろそうとした。


「終わりだ!」


「終わり? まだ終わりじゃないぞ!」


 ラブアは魔力の衝撃波を発し、カイトを吹き飛ばした。その隙にラブアは立ち上がったが、背後からサマリオとラージュが襲い掛かった。


「私たちのことを忘れないでね!」


「カイト君だけが相手じゃないぞ!」


 サマリオとラージュは動きを合わせ、ラブアに攻撃を仕掛けた。ラブアは攻撃をかわしていたが、遠くにいたコスタがラブアの足に向けて発砲した。飛んで来た弾丸はラブアの右足に命中した。


「グウッ!」


「ナイス、コスタ!」


 ラージュはそう言って振り上げた大剣をラブアに向けて振り下ろした。攻撃を受けたラブアは後ろの岩に向かって吹き飛んだ。


「これで終わり……じゃあなさそうね」


「ああ……む?」


 何かに気付いたサマリオだったが、次の瞬間サマリオの腹から勢いよく血が流れた。


「サマリオ!」


 サマリオの流血を察したラージュが慌てたが、サマリオはその場から動かなかった。


「動くなラージュ。奴は吹き飛ぶ前に何か仕掛けた。動いたら傷を受けるぞ」


 サマリオの言葉を聞き、ラージュは動きを止めた。




 岩に激突し、めり込んだラブアはにやりと笑っていた。ラブアは吹き飛ぶ寸前に薄い霧を発していた。その霧にはカッターナイフのように鋭利な刃の氷をいくつも存在し、素早く動いている。その霧に降れれば、体に切り傷ができてしまうのだ。


「ククク……これで奴らは動けない」


 ラブアはそう言いながら、迫って来るカイトを睨んだ。


「また一対一だな、坊主!」


「サマリオさんに何をしたクソ野郎!」


 カイトは叫びながら刀を振り下ろしたが、ラブアは攻撃をかわして右手を前に突き出した。


「お前の攻撃はそれなりに察した。そんな剣技で俺を斬ることはもうできないぞ!」


 そう言って、ラブアは右手から氷の棘を発し、カイトの腕を貫いた。攻撃を受けたカイトは吹き飛び、その場に倒れた。


「ウ……グウッ……」


「さーて、お前から殺してやるぞ!」


 ラブアは勝利を確信した笑みでカイトに近付いたが、横から強風がラブアに襲い掛かり、壁に向かって吹き飛ばした。


「だ……誰だ! 今の風は自然の風じゃない、誰の風だ!」


 そう言いながら、ラブアは周囲を見回した。カイトの横を見ると、そこにはケアノスが立っていた。


「ケアノス。ありがとう、助かったよ」


「いいってことよ。それよりも、サマリオとラージュは?」


「後ろの方にいる。あいつが何かやって身動きが取れない状況だ」


「そう。とりあえず、アイツを叩けば何とかなりそうね」


 と言って、ケアノスはレイピアを構えた。


 作業中、よくYouTubeのゆっくり動画や、5chの浮気された時の話とか、ぶっ飛んだ仕事の新人の動画を見ていますが、そのせいなのかなー? ちょーっと遅くなるんだよね。やっぱない方がいいかも。


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