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洞窟探検開始!


 翌日、カイトたちは町長に教えられたサンライト島の洞窟へ向かった。モンスターがいると教えられたのだが、シャケベルトの毒ガスの影響だろうか、道路の上で倒れている無数のモンスターを目にしていた。


「モンスターもあの毒ガスでやられたみたいだね。かわいそう」


「そうね……」


 と、セアンの言葉に対し、ラージュが切なくこう言った。カイトは倒れているモンスターに手を合わせながら、少しでもお祈りをささげた。


 町から出て約十分後、目的の洞窟に到着した。入口には子供たちが出入りできないように頑丈な柵や棘の付いたパイプ、更には何重にも鍵がかけられていた。それを見たカイトは、心の中でこれだけ厳重な守りをしていたとはと呟いていた。


「こりゃすごい。結構すごい守りだねー。何があるか分からないね、これ」


「それほど危険な洞窟ってこと。ワクワクしてきた~」


 不安なカイトに対し、セアンとライアはうきうきしながらこう言った。その後、一緒に付いてきた洞窟の管理者によって洞窟の入口は開いた。


「それじゃあ行ってきます。宝を持って帰ってきます」


「気を付けてください。お帰りの際は、このボタンを押して連絡してください。すぐにお迎えに来ますので」


 洞窟の管理者は、セアンにボタンを渡し、足早に去って行った。管理者でも恐れる洞窟なのだと思ったカイトに、緊張感が走った。だが、緊張感も何もないセアンは、一人で奥に進もうとした。それを見たカイトとケアノスは慌ててセアンを引き留めた。


「セアン、皆に合わせてくれ! 物騒な洞窟を一人で突っ走るのは危険だ!」


「物騒な洞窟なのよ、何がいるか分からないし、無暗に突っ込むのは止めて頂戴!」


「分かった。それじゃ、早く行こう! 早く早くー!」


「本当に分かっているのかな? 少し不安だ」


「私も同じ気持ちよ。本当にもう……大丈夫かしら?」


 うきうきで先頭を歩くセアンを見て、カイトとケアノスは不安に思った。そんな二人を見て、早く行こうとコスタが言ったので、ため息を吐きつつカイトとケアノスはセアンの後を追った。




 サンライト島の洞窟には、所々に水たまりがあった。古ぼけたライトに照らされる水たまりを見たカイトは、どこかで水が垂れているのかと思った。その予想通り、湿りによってできた水滴が天井から落ちてきているのだ。その結果、地面のへこみに水が落ち、水たまりができたのだ。


「結構湿っているね、ここ。天井から水滴が流れてるよ」


「だな。服の中に入らないように気を付けようぜ」


 セアンとカイトがこう話していると、ライアの悲鳴が聞こえた。どうしたと思い、二人は振り返った。二人の顔を見たケアノスはニコッと笑ってこう言った。


「大丈夫よ。水滴がライアの背中に入っただけ。驚かせてごめんね」


「なーんだ。モンスターが来たと思ってうきうきしたのに」


「何もなくてよかった……安心した」


 非常事態ではなかったため、二人は安堵の息を吐いた。だが、カイトは近くから足音のような物を耳にした。


「何だ、この音?」


「音? 何か聞こえるのカイト?」


「ああ。近くから足音のような音がさ……」


「カイト! セアン! 後ろに下がって!」


 突如コスタの叫び声が聞こえた。声を聞いた二人は後ろに下がり、突如現れた襲撃者を睨んだ。


「こいつか、カイトの言っていた足音の主は」


「な……何だ、こいつは……」


 カイトは目の前にいるモンスターを見て驚いていた。それと同時に、日本にいた頃、それも子供の頃に読んでいた妖怪や化け物が関係する本を思い出した。目の前にいるモンスターはその本で見た半魚人に似ているからだ。だが、その半魚人と違うところは、腕が鋭い鎌になっていた。


「こいつはフィッシュスライスマン。両腕が鎌になった魚のモンスターだよ。似たようなモンスターがたくさんいるよ」


「でもこいつ、煮ても焼いても食べられないの。食材にはできない」


 ライアがそう言った後、フィッシュスライスマンはカイトに襲い掛かった。カイトは攻撃をかわし、刀を鞘から抜いてフィッシュスライスマンに一閃を与えた。だが、フィッシュスライスマンの体はぬめぬめしていて、カイトの刀の攻撃はそのせいで上手く決まらなかった。


「うわっ、何かぬめぬめする! 刃が当たらない!」


 刀に付着したぬめぬめを拭きながら、カイトはフィッシュスライスマンの攻撃を回避していた。そんな中、セアンが魔力を開放し、風の刃を放った。風の刃を受けたフィッシュスライスマンは上半身と下半身で分かれ、そのまま動かなくなった


「こいつは剣とかで斬るよりも、魔力を使って戦った方がいいよ! 魔力を使うけど、その分結構早く片付くから!」


 セアンはカイトにそう言った。それと同じタイミングで、近くの水場から次々とフィッシュスライスマンが現れた。


「あいつら、私たちを倒して餌にするつもりね」


「そのようだね。襲ってくるなら、逆にやっつけてやる!」


 ラージュとライアはそう言って、セアンと同じように風の刃を放った。カイトは水を発し、威力の高い水鉄砲をフィッシュスライスマンに向けて放った。カイトたちの攻撃を受けたフィッシュスライスマンは体の一部分が斬り落とされ、そのまま絶命した。仲間が倒されたことを知ったフィッシュスライスマンは、怒りを上げているような奇声を上げた。激しくなると予想される戦いの中、ケアノスがカイトたちにこう言った。


「ここで奴らと戦っては駄目よ。魔力の無駄になる!」


「そうだね、食えない奴らと戦っても魔力の補給はできない。ここは逃げよう!」


「俺も賛成だ。ここで足止めをされてたら時間の無駄だ!」


「よし! さっさと逃げよう!」


 セアンたちは攻撃の手を止め、フィッシュスライスマンから逃げ出した。だが、後ろからフィッシュスライスマンが追いかけてきた。


「しつこいな、あの野郎! 確実に俺たちを倒すつもりかよ!」


 振り返りながら、カイトはそう言った。横にいるコスタは、カイトにこう言った。


「振り返っちゃダメ。今はとにかく逃げよう。ケアノスの言う通り、余計な魔力を使いたくない。この洞窟、やっぱり何かあるよ。その時になったら魔力を使えばいい」


「そうだな……コスタの言う通りだな」


 そう話していると、突如轟音が響いた。それからすぐ、地面が揺れ始めた。


「ウワァッ!」


「うわっ! 何だ!」


 カイトたちは突如発生した地響きに驚き、その場にしゃがみこんだ。後ろにいるフィッシュスライスマンも地響きに驚き、水場へ戻って行った。しばらくして地響きは収まった。


「収まった……何だったんだろう」


「とりあえず何もなくてよかった。あいつらもあの地響きで逃げたようだし……助かったみたいだな」


 地響きが収まり、カイトとコスタは安堵の息を吐いた。セアンは後ろにいたケアノスたちに近付き、様子を尋ねた。


「皆大丈夫? 怪我とかしてない?」


「ええ。何とか大丈夫よ。怪我はしてないわ」


「私も大丈夫。それにしても、一体何だったんだろうね、あの地響き」


「嫌な予感がするのは私だけかしら……」


「まーいろいろあったけど、皆無事でよかった」


 セアンがケアノスたちの無事を察し、安堵の息を吐いたその時だった。突如カイト、セアン、コスタの足元が崩れてしまったのだ。


「へ? 何だこの感覚?」


「嫌な予感がする……」


「あららー、さっきの地響きってもしかしてこれ……」


 三人は身構えることもできず、そのまま突如現れた奈落の底へ落ちて行った。ケアノスは三人を助けようとしたのだが、時すでに遅く、助けることはできなかった。


 俺流小説の書くコツとして、仲間を分断させて行動させるというのがあります。仮にAチーム、Bチームと作ってそれぞれ別の視点で物語を展開していきます。行動させる仲間が多いほどチームはたくさんできるけど、あまりたくさんチームを作ると物語があまり進まなくなるからそこんところを注意すればいいと思います。


 この作品が面白いと思ったら、高評価、いいね、ブクマ、感想質問、レビューをお願いします。今この話を再更新している時点で感想とかないから、本当にお願いします!

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