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ミッドナイトタウンバトル ケアノスVSオンサル


 オンサルはケアノスの隙を突き、剣による斬撃を放った。強烈な一閃はケアノスに命中し、ケアノスが着ていたスーツに切り傷を付けた。


「ブヒヒヒッ! そのスーツが切れちゃったね! ズタズタに斬り刻んで、スッポンポンにしてあげようか?」


「ふざけないで。私を痴女にするつもり? 私にはそんな性癖はないわよ」


 と言って、ケアノスは風を発してオンサルに攻撃を仕掛けた。飛んでくる風の渦を見て、オンサルは苦い顔をした。


「これは大きいな……」


 そう言って、オンサルは高く飛び上がった。ケアノスは飛び上がったオンサルを見て、レイピアを振るって風を発した。


「また風を発して攻撃するつもりかい?」


 オンサルは空中で剣を構え、風を消滅させようとしたのだが、風は向きを変えてオンサルの頭に向かって動いていた。


「ブヒヒヒヒ! 俺の頭を狙うつもりか? 頭なら攻撃を跳ね返せないと思った?」


 オンサルは頭を後ろに引き、魔力を込めて風に向かって頭を動かした。風はオンサルの頭に命中し、ケアノスに向かって跳ね返った。


「嘘でしょ!」


 飛んでくる風を防御しつつ、ケアノスは後ろに下がろうとした。だが、後には着地したオンサルが立っていた。


「つっかまーえた!」


 と言って、オンサルは力を込めてケアノスを抱きしめた。


「うーん。やっぱりこの年代の女の子は抱き心地がいい。それにいい匂い」


「ぐ……は……放しなさい!」


「やーだよっと!」


 放れようとするケアノスを強く抱きしめつつ、オンサルは近くの壁に突進した。オンサルの腹と壁に挟まれたケアノスは前と後ろから激しい痛みを感じた。


「キャアアアアアアア!」


「いい悲鳴。もっと、もっといい声で泣いてよ!」


 オンサルは興奮しながら壁から離れ、ケアノスを地面に倒し、その上に自分の体を押し当てた。かなり重いオンサルの体重により、ケアノスは骨が折れるのではと思った。


「ぐ……う……動けない……」


 オンサルから離れようとしたケアノスだったが、体の激痛で体は動かせず、オンサルの攻撃が続いているため、魔力を使おうとしても使える状況ではなかった。


「ブヒヒヒヒヒ! このまま一緒に寝ちゃう? とても楽しい夜になりそうだ! ブヒヒヒヒ!」


 オンサルは下品な笑い声を発しながらケアノスの頬を舐め始めた。そして、オンサルの両手はケアノスの胸に触っていた。


「ブヒヒ、ブヒヒヒヒヒヒヒ! ああ……とっても気持ちいいよ! このまま君を殺すのは惜しいな!」


「ぐ……ぐぐ……」


「スーツの上からじゃあ胸の触感が分からない。なら破くしかない!」


 と言って、オンサルは起き上がり、素早く剣を振るってケアノスのスーツを切り裂いた。この攻撃で、ケアノスは下着姿になってしまった。ケアノスの下着姿を見て、オンサルは更に興奮した。


「ブヒヒヒヒッ! ああ! こうなるんだったらちゃんとおしゃれをすればよかった! まさか、ピラータ姉妹がこんなに弱かっただなんて思わなかったな。あとで、他の姉妹もおもちゃにして遊ぼう! でもその前に、この子で遊んじゃおう!」


 興奮したオンサルは、そのまま下着姿のケアノスを押し倒そうとした。だが、ケアノスから魔力を感じた。


「な……え……」


「時間を作ってくれてありがとう。そのおかげで魔力を開放できたし、傷も治った」


 ケアノスはずれている眼鏡を直し、オンサルに近付いた。異様な雰囲気のケアノスを見たオンサルは恐怖を感じ、後ろに下がろうとした。だが、その前にケアノスはオンサルの頭を掴んで近くの壁に力強く押しあてた。


「ぐ……が……」


 壁に顔を当てられた後、オンサルは鼻血を垂らしながら小さな声で悲鳴を上げたが、ケアノスはそれに気にせずオンサルの顔を別の壁に押し当てた。


「ぶっ……ぐぅ……」


 二度の攻撃を受けたオンサルは、気を失いそうになった。それを見たケアノスはオンサルの股間を蹴った。股間を蹴られたオンサルは悲鳴を上げて我に戻った。


「この異臭豚野郎! よくも私の体を舐めたり乳触ったり痴女のような姿にさせてくれたな! テメーだけは十回ほど半殺しにさせねーと気が済まねぇ! 覚悟しろクソ野郎!」


 ケアノスはそう叫んだ後、悲鳴を上げるオンサルに向かって強い風を放った。




 戦いを終えたセアンとコスタは、急激に上がったケアノスの魔力を感じていた。


「まずいよ。ケアノスがブチ切れちゃったよ」


「どうしよう。ああなったケアノスは誰にも止められないよ」


「えーっと……前の時はどうやって止まったんだっけ?」


「ケアノスの気が済むまで止まらないよ。あーあ、敵は一体何をやらかしたのやら……」


 不安に思った二人だが、ケアノスとオンサルのことが心配になったため、二人はケアノスの元へ向かった。




 ケアノスが放った強い風はオンサルを飲み込み、上空へ打ち上げた。しばらくして風が消え、宙にいたオンサルは地面に向かって落下した。


「ブッヒュアアアアアアアアアアアアアアア! 助けてェェェ!」


 落下するオンサルは悲鳴を上げながら助けを求めた。だが、途中で体全体に魔力を込めて防御力を底上げすれば、地面に落下しても耐えられるのではと思い、魔力を開放した。それから地面に激突したが、オンサルにダメージはなかった。しかし、着地地点にはレイピアを構えたケアノスがいた。


「くたばれクソデブ野郎!」


 怒声と共に、ケアノスは猛スピードでオンサルに向かってレイピアを突いた。オンサルは防御力を高めるために魔力を開放していたのだが、ケアノスのレイピアはオンサルの腹を貫いていた。


「ギャアアアアアアアア! どうして貫通するんだ!」


「あんたの魔力より強いからよ。雑魚デブ野郎」


 ケアノスは攻撃を止めて、オンサルのあごに向かって右足のハイキックを放った。強烈なハイキックはオンサルに命中し、後ろに倒れた。


「あが……あがが……」


 倒れたオンサルはすぐに立ち上がろうとしたが、高く飛び上がったケアノスはオンサルの腹の上に着地した。その際、強くオンサルの腹を踏みつけたためか、オンサルは嗚咽音を出した。


「このままくたばるなよ。私の怒りは収まってねーんだよ」


「す……すみませんでした……許してください……」


 泣きながら助けを求めるオンサルの声を聞き、ケアノスは深いため息を吐いた。


「泣いて許せば全て解決だと……思ってんじゃねーぞデブ野郎がァァァァァァ!」


 ケアノスは叫び声を上げながら、レイピアをオンサルの腹に刺した。ケアノスがレイピアを抜くと、そこから血が噴水のように流れた。


「ギャアアアアア! 痛い、痛いからもう止めてくれ!」


「ケッ、情けないデブだ。この程度の傷で子供みたいに泣くなよ」


 ケアノスはオンサルの腹に向かって唾を吐いた。


「つまんねーの。これで終わりかよ、デブ」


 と、ケアノスは笑いながらこう言った。この言葉を聞いたオンサルは怒りを感じ、激痛をこらえながら立ち上がった。


「まだ全力を出してない。それ以上罵倒すると、本気を出して君を殺すよ」


「へぇ。そうなんだ。そりゃー楽しみだ。早く見せろよ、テメーの全力を」


 ケアノスはオンサルに挑発するような口調でこう言った。オンサルは魔力を開放し、全身に風を発した。


「これは俺が作った魔力による技、ウインドアーマー! 近付けばお前を斬り刻むぜ! ブヒヒヒヒヒヒ! これでお前は俺には勝てない!」


 オンサルが作った風の刃の鎧、ウインドアーマーを見たケアノスは、口笛を吹いた。


「へぇ。すごいすごい。デブにしてはそれなりにすごい技を作るじゃねーか。だけどバカなデブだ。はっきりとした弱点が分からないのか?」


「弱点? このウインドアーマーには弱点はない!」


「あるぜ。それなら教えてやるよ! 近付かなければダメージは受けないってな!」


 と言って、ケアノスはレイピアに魔力を込め、巨大な魔力の刃を作り出した。そして、それをオンサルに向かって振り下ろした。


 今ケアノスが戦ってるオンサルって奴は本当に嫌なセクハラクソ野郎ってイメージで書きました。それで、読者に嫌われるようなクソみたいな奴。そんな奴が最初は優勢だったけど、後から劣勢になって酷い目に合うパターン、俺は大好きです。なので、こんな感じで話を書きました。


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