ミッドナイトタウンバトル コスタVSローロー その2
ローローは自分に向かって飛んでくる弾丸を見つけた。物凄い速さで弾丸は飛んで来たが、ローローはにやりと笑った。
「バカだねぇ! 私の炎は鉄の塊を秒で溶かすよ!」
ローローがこう言うと、飛んで来た弾丸は炎に飲まれ、溶けてしまった。コスタはローローの魔力の強さが変わらないことを感じ、あの一発がローローにダメージを与えられなかったと察した。
「強いババアだね」
コスタはそう言うと、スナイパーライフルのリロードを始めた。遠くにいるローローはリロード中のコスタを見て、猛スピードでコスタに接近した。
「ケッケッケ! 隙ありだねぇ、小娘ぇ!」
コスタに近付いたローローは右手を前に出した。それに合わせるかのように、後ろの炎がコスタに向かって伸びた。
「グッ! そんなのあり!」
コスタは後ろに飛んで炎をかわし、移動しながらリロードを再開した。そして、リロードを終えてスナイパーライフルを構えた。
「もう一度銃をぶっ放すかい? 止めることをおススメするよ! あんたの弾丸は私には通用しないって!」
「うるさいなぁ」
と言って、コスタはスナイパーライフルの引き金を引いた。再び弾丸がローローに向かって放たれたが、弾丸は炎に触れた直後に破裂した。
「ウゲェップ! な……何だいこの弾丸は! 煙を出して何するつもりだい!」
弾丸の中から煙が発したため、ローローは咳き込みながら周囲を見回した。だが、この時にローローは開放していた魔力を抑えた。その時をコスタは狙っていた。コスタはショートソードを構えてローローに接近し、振り上げて攻撃した。コスタの接近と攻撃に察したローローは後ろに下がろうとしたが、遅かった。ショートソードの刃はローローの体に命中していた。
「グアアアッ!」
攻撃を受けたローローは悲鳴を上げながら後ろに吹き飛び、そのまま地面に倒れた。
「グウッ……油断を誘ったってわけかい……」
血を流しながら、ローローは苦しそうのこう言った。コスタはショートソードを構え、こう言った。
「これで終わりにしましょう。これ以上、弱い者いじめをしたくない。大人しく捕まって」
この言葉を聞いたローローは苛立ち、再び魔力を開放しようとした。
「ざけんじゃないよクソガキィィィ! 私は弱くないよ、あんたを殺す元気はあるんだからね!」
と言って、ローローは魔力を開放しようとした。炎は発したのだが、勢いはかなり弱かった。
「あ……あれ? 魔力はあるのに……どうして……」
「さっき放たれた煙は消火剤。そのおかげで、あなたの火は弱くなった」
「そんな……何でそんな弾丸を!」
「いつも持っているの。火が起きた時に咄嗟に消火できるようにね」
コスタはそう答えて、ショートソードを構えた。ローローは棒を構え、コスタがどう動くか考えた。コスタはすぐに動き出し、ジグザグ動きながらローローに接近した。
「惑わすつもりかい!」
ローローはコスタを見て、動きを見切ろうとした。コスタは飛び上がってローローに斬りかかったが、そう来ると予想していたローローは棒を突き出し、コスタに反撃した。だが、コスタはショートソードを振り下ろし、棒の先端を切り落とした。
「何! ああ!」
切り落とされた棒の先端を見て、ローローは悲鳴を上げた。コスタは魔力を少しだけ解放し、物凄い速さでローローに接近した。そして、ショートソードを横に振るって攻撃をした。
「グウッ!」
攻撃されると思ったローローは、反射的に棒を盾に使った。ショートソードは棒に命中し、刃が食い込んだ。
「硬い!」
「ケッケッケ! どうやらこの棒には一部硬い部分があるみたいだねぇ! 今、初めて知ったけど……それが私に力になるなんて!」
ローローは近くにいたコスタの頭を右手で掴み、大きな声を上げた。すると、ローローの全身に付着していた消火剤が勢いで吹き飛んだ。
「これで炎の強さは少し戻った。さぁ、覚悟しな!」
と言って、ローローは魔力を開放し、炎を発した。頭を強く握られて逃げられないコスタは、間近で炎の熱を受けていた。炎は激しく踊るように動き、無数の火の粉がコスタの肌を焼いていた。
「ぐ……うう……」
「ケッケッケ! このままあんたを丸焦げにしてやる! 全力の炎でねぇ!」
そう言って、ローローは更に魔力を開放して炎を強くした。ローローの右手から炎が発した。その炎はコスタに付着し、コスタの全身に火を付けた。
「キャアアアアアアアアアアア!」
炎を浴びてしまい、コスタは悲鳴を上げた。逃げようとしても、火の熱と痛みで体が動かなかった。
「ケッケッケ! いい悲鳴だねぇ! もっと……もっともっともっといい声で泣きわめけェェェェェェ!」
ローローは興奮し、大声を上げた。だが、それからローローが発する炎は徐々に弱くなっていった。コスタの全身に付着し、暴れるように動いていた炎も弱くなり、小さくなった。
「え……え? 何がどうなってるの?」
突如ローローの炎が弱くなったことを察したコスタは、動揺した。目の前にいるローローは白目になっていて、動こうとはしなかった。コスタはローローの手から逃れるべく、頭を掴んでいるローローの指を外し、地面に降りた。だが、ローローは何も反応しなかった。魔力を探知しても、ローローの魔力は感じなかった。
「もしかして……」
コスタはローローの左胸に耳を当て、それから左手の脈を調べ、ローローが止まった理由を把握した。
「し……死んでる」
驚きながら、コスタはそう言った。その時、気を失ったワンシを背負ったセアンがやって来た。
「コスタ大丈夫? 酷い火傷だよ! それと、私と同じようにセクシーな姿になっちゃって!」
「うん……あとで治療する。それより……」
「どうしたの? このおばさん……まさか死んじゃった?」
セアンの言葉を聞き、コスタは頷いた。
「多分、魔力を使いすぎたのと、興奮しすぎて……それが原因で死んだかも」
「そうかもね。かなり年寄りだし……まぁ……悪い海賊の一員だから、その罪の因果応報かもしれないね」
「うん」
コスタはセアンに返事をしたが、心の中でこう思っていた。
あのまま焼かれていたら、死んでいたのは私。まだ……私は弱い。
ケアノスはオンサルの攻撃をかわしながら、状況の確認を行っていた。セアンとコスタの戦いは終わっていること、メリスとツリーがゼニマーネを追いかけてどこかへ行ったことを把握すると、追いかけて来たオンサルがケアノスに抱き着こうとした。
「ブヒヒヒヒッ! 逃がさないよー!」
「もう、気持ち悪いわね! 臭い息を出さないで!」
ケアノスは風の刃を発してオンサルに攻撃をしたが、オンサルは肥満の腹を前に突き出した。それを見たケアノスは自分から攻撃に当たりに来たのかと思ったが、オンサルの腹はケアノスの風の刃を弾き返した。
「えええ! そんな……」
少し動揺したケアノスだったが、オンサルが何かトリックを使い、風の刃を弾き返したと考え、再び風の刃を発した。
「ブヒヒヒ。またその攻撃か? そんな攻撃、弾き返して君のエロいスーツをビリビリに破いてやる!」
と言って、オンサルは再び腹を突き出し、風の刃を弾き返した。ケアノスは飛んでくる風の刃をかわし、オンサルが風の刃をどうやって弾いたか考えようとした。
「一体どうやって魔力の攻撃を……」
「知らない方がいいよ! そんなことより、早く君とベッドの上で横になりたいなぁ!」
オンサルはケアノスに考える時間を与えることはせず、素早い動きでケアノスに接近して剣を振り下ろした。レイピアで受け止めようとしたが、オンサルの剣の刃は広くて暑く、レイピアで受け止めることはできなかった。レイピアの刃はオンサルの剣の斬撃を受け、曲がってしまったのだ。
「しまった!」
驚いたケアノスだったが、その直後にオンサルの一閃を受けてしまった。
俺が考える悪役のほとんどは自分のことや快楽、欲望しか考えない身勝手クソヤロウ共です。たまーにテイルズオブファンタジアのダオスやドラクエ4のピサロのように不幸な老い立ちがある敵キャラも作ろうかなと思っていますが、基本的に敵キャラは一回の話しか使わないので、そんな敵キャラは作らないことにしています。なので、敵キャラの名前もかなり適当ですし、扱いも雑です。悪の扱いなんてこれで上等だよ。
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