夢を買う
まだ、ユーザー登録して1か月以内の、超新人です。
家紋武範先生の、新人向けの連載を見て、ちょっとずつ勉強中。
あ、企画もあるんですね。
え、最悪、人名でもよしですか?
…………猫は、ネーミングが、一番苦手なんです。
ここは、夢を売る店。夢想の館。
いえ、宝くじではございませぬ。
今宵、あなたが見る夢を、売っているのでございます。
今宵、あなたが見る夢は、愛しい人の艶姿?
それとも、とうの昔に失った、かすかに痛む想い出か?
二度と会えない友がらの、叶えられない約束か?
あなたの望む夢ならば、如何にあり得ぬ夢だとて、今宵限りであるならば、お売りするのでございます。
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私は、夢の中で、おかしな店に入った。
懐かしいような、それでいて、まったく知らない店だった。
売り物は、“夢”だという。
しかし、今、私は夢の中だ。これは、夢だと、はっきり分かる。
夢の中で、夢を売ると言われても、どうしてよいのか分からない。
「今宵の夢ではなく、別の日に見る夢ではだめなのか?」
私は、店主にきいてみた。
すると、店主は、首を振り、
「今宵の夢しか、売れませぬ。」
と答えた。
どうせ見るなら良い夢を。
私は、昔の家族の夢を、見せてくれと、店主に言った。
幸せだったあの日々を、も一度見ること、叶うなら。
私は、何度も、願って泣いた。
すると、私は、懐かしい、自分の家の前にいた。
ドアを開けると、家族が揃い、私の帰りを待っていた。
私は、夢が覚めないように、それだけ祈って、家族と過ごした。
しかし、気付くと、そこは見知らぬ場所だった。
家も、家族も、みんな消え、私はポツンと立っていた。
ここは、いったいどこだ?
“夢”や“幻”の字が入った人名を考えるのは、やめました(笑)。
…………“夢”オチにしました。