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秋愁と曇天

今日は珍しく二話公開です!!!理由は妙に長くなってしまった事です!!!後区切りが悪いのです!!!

 喫茶店での件から数日が経過し体育祭前日となっていたが、あの日以来、田中は登校中に俺を待つ事は無くなり、俺は入学当初のように一人で登校をする日々に戻っていた。

 田中にしては周囲に心配されるくらいに俺との接点が無くなっていたが、上手く誤魔化しているようだった。


 田中の少しは分かっていた。と言う発言がどこまで理解しているのかは定かではないが、多少懸念されていた笠木との交流についても表向きは問題が無さそうに俺の目には映っていた。


 俺が、田中に愛想を尽かされたと判断したのか池田は、時折俺の方を見てニヤニヤした表情をしているのが気に障るが、愛想を尽かされたと言っても過言ではないので受け入れよう。


 藤木田と黒川に関しても何やら察したようで俺の心配をしてくるが、これまでの心配事が概ね解消されたという状態が正しくむしろ俺の状態としては回復に向かっている。


 あの日以来、隣の席に座る笠木とも交流は無く俺からも話しかける事は無い。五月以降が騒がしかっただけに物足りない気分はあるものの、現状が俺の本来あるべき姿なのだ、陰キャってのはこうじゃなきゃ成り立たない。

 そんな中、俺は藤木田と黒川と昼食を共にして、昼休みにトイレへ向かう途中で拉致された。


「オメーよぉ……マジで何してくれちゃってんの!?」


 俺にドスの効いた声で凄み反社会的勢力のように拉致してきたロリ子は俺に一昔前に流行した壁ドンをかましてくるが、身長差がそれなりにあるので何の情緒も感じられない。


「い、いきなりそんな事言われてもだな……」


 何が理由かは分からないが俺は拉致されるくらいに、ロリ子を怒らせてしまったらしい。そもそもロリ子とは池田よりも接点が無く対応に困る。


「いやいやいやいや! ウチのグループめっちゃ雰囲気悪ぃんですけど!」


 ウチのグループ……円卓の騎士内の雰囲気と言われても、俺は特に何もしていない。見ている限りも普段と変わらないように見えるのが事実。

 そもそも完全に接点が無くなったとような状況で俺を尋問する意味が分からない。


「陰キャの俺にそんな事言われても、他のグループに干渉するパイプなんざ持ってない……んですけど、とりあえず謝るんで凄むの止めてくれないですかね?」


 俺の言葉でロリ子の鬼の形相と威圧が抜ける、俺の反応で俺が関与していないと理解したのか、顎に手を当てて何やら考えている。


「どうも、そんじゃ俺戻るんで」


 教室へ戻ろうとした俺の肩に確かな握力、振り返るとロリ子はまだ話があるようで俺の肩を掴んで離そうとしていなかった。


「そこまで知らなそうならオメーじゃねーと思うけど、いちお聞いとくわ、綾香と雪の間の雰囲気がおかしいのはオメーのせいじゃねーんだな?」


 あっ……それは俺だな、うん。しかし俺から見て普段通りに見えていたが、俺よりも近しいロリ子が言うなら何か以前とは異なる点があるのだろう。


「オメー誤魔化すの下手だな……どう見ても知ってる顔じゃねーか」

「いや、そのですね。思い出したと言うか……うん」

「まぁいいわ、何あったか話してみろや、おい座れよ」


 こんな誰も使ってない物置と化している埃だらけの階段になんて座りたくないのだが、座らなきゃ帰してくれないんだろうな。

 俺は諦めて掃除もされていない階段に腰掛ける。


「何かあったかと言われてもプライバシーの問題もあるんで黙秘権を希望する」

「却下だ、男連中はバカだから気付いてねーんだけどウチは女だからよ、些細な変化とかは分かるんだわ、言いたくねー部分は避けていいから言える部分だけ、はよしろ」


 仲間のはずなのにバカ呼ばわりするなんてコイツどれだけ猫被ってたんだよ……録音して校内放送で流してやろうか?

 それに言いたくない部分しか無いんだが、ロリ子でも知ってそうな部分だけ喋って帰らせてもらおう、埃臭いし。


「田中と俺の関係が消滅しただけだ、元々付き合っているわけでもないけどな」

「そんなんは見てりゃ分かるけどよ、それが何で雪と綾香がギクシャクする結果になってんだよ」

「元々、田中と俺の関係は勘違いから始まった。勘違いの元が俺と笠木という事しか俺も言えない、そもそも俺はお前から聞くまで田中と笠木の仲が拗れてるなんて気付きもしなかった」


 ロリ子は地べたに胡坐を掻いて派手な髪色をした頭部を指でトントンとタップし考えてる素振りを見せてくる。どこぞの坊主のようにトンチでも湧いてくるのだろうか?


「あー何となくわかった、多分お前と雪が悪い。てかお前だけが悪い」


 言葉が軽すぎるが、第三者からしたらそんなものなのだろう。

 そして言葉は簡単だが、完全正解を言い当ててきた事に少し驚くな。


「あのよ、ウチが当事者じゃねーし経験豊富ってわけじゃねーから説得力とかねーかもしんねーけど、勘違いから始まる好意って何か悪ぃのか?」


 良い悪いで言ったら悪いとは思う。笠木もその部分がネックで悩んでいた事だし適切では無いはずだ。

 しかし、ここで俺が強く反論しても新しい考えは見つからないし解決もしないのだろう。


「良い悪いではないと思うけど、誠実とは真逆にいるはずだ」

「……青臭ぇ、てか痛い」


 えぇ……言葉だけじゃなくてそこまで嫌な表情されるなんて俺の発言って普通じゃないのかよ。それとも俺が二次元に触れすぎるあまり、影響を受けているのだろうか?


「あー、オメーの親ってどうやって知り合ったの?」


 いきなり突拍子も無い事を言うロリ子だが、多少なり会話して分かった事がある。

 ロリ子の本名なんぞは知らんしコイツが猫かぶりだとは些細な問題であり、ロリ子は何か明確な目的意識を持っている事。

 そして俺とは別の角度からの回答を出せる人間であるという事。

 俺も現状が最適なんて思っちゃいない、俺の事はともかく笠木と田中の仲だけはどうにかしたいと思う。

最後まで見ていただきありがとうございます;w;

次は21時更新になります!

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