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秋愁と怠惰で傲慢な運動部員

本日分の更新になりますです;w;w; よろしくお願いします!

「ギターは四人いて困るがARは四人いても困らない、よってFPSの勝利と言える」

「あれは予想外でしたな……某もギターをやってみたかったのですぞ!」


 黒川は一体何と戦っているのだろう。見えない敵と戦うとか中学生の脳内だけで間に合ってる。

 それにしても、最早、軽音部じゃなくてギター部として活動するべき偏りではあった。

 部長に嫌味がなく良い人だったのも割と悲しい気分にさせてくれる。


「別に部活じゃなくたって趣味で始めたらいいだろ、次はどこ見学するんだよ?」

「次はバレーボール部ですな」


 確かに向き不向きで言えば、藤木田は体格的に向いてると言える。しかし体育の時間を数ヵ月ともにして分かったが藤木田は絶望的に運動のセンスが無い。

 勉強ばかりしてきたせいなのか、動きが固いのだ。そんな藤木田がバレーボール……。


「藤木田」

「なんですかな? 木立氏」

「鞄の中を見せろ」

「いいですけど、木立氏が見たい物など今日は持ち合わせていないと思いますが……」


 藤木田は俺に鞄を手渡してくると、ズッシリとした重さが伝わる。教科書だけでこんな重さになる事は無い。

 そう考え俺は鞄を漁ると、やはりバレーボールの漫画が出てきた。

 他にもバスケやサッカー、体操など。最近の藤木田はスポーツ漫画に熱中しているようだった、こういうのをミーハーというのだろうか?


「お前……学校に何しにきてるんだよ」

「笠木女史を見に来てるだけの木立氏に言われたくはないですぞ!」

「クッ!」


 グウの音も出ない、最近はバレそうで怖くてウォッチング出来ていないのが悔やまれるがな。


「まぁいい、行くだけならさっさと済ますぞ」


 これ以上、醜い争いをしても仕方がない。


 体育館に近づくにつれ、運動部特有の掛け声が廊下まで響いてきている。漫画やアニメならいいのだが、こういう暑苦しいのは正直苦手だ。

 というか、俺は運動部に所属しているタイプの人間が嫌いなのだ。理由はただ一つ。

 彼らは根性論で全てを片づける癖があるからだ。出来ない事に対して気合や根性と言う武器で立ち向かう姿は称賛に値するだろう。

 しかしだ、それを他者にも押し付ける癖がある人間が多いのも事実。自分がそれでどうにかなったからと言って、他の人にも最適解として迫る姿は恐怖を覚える。


 そこまでは、許してやってもいい。

 一番の害悪は、体育の時間の種目が自分の部活動と合致した時の運動部だ。

 周りに期待されながらも、体育の時間なんて部活と比べたらお遊びと言わんばかりにやる気が無い雰囲気を醸し出しながらも、いざ体育が始まると全力でイキり出してスポーツマンアピールする姿勢には殺意すら覚える。

 そんなこんなで俺は文化部ならまだしも、運動部は苦手なのである。

 仮に藤木田が運動部に入ったとしても俺が運動部に入る事はないだろう。


 体育館に入ると、中央のネットによる仕切りで運動部は体育館を二分割にされていた。

 入り口側では女子バスケ部、奥側では男子バレーボール部の姿が見て取れた。


「某、これまで部活動とは縁が無かったもので、こんな感じで行われていたのですな!」

「奥を見ろ、藤木田。あれが現実のバレー部だ」


 顧問が来ていない為なのか、床に胡坐を掻き駄弁るジャージ姿の生徒、バレーボールをサッカーボールのように扱いバスケのゴールへ入れようと試みる生徒。

 仕舞いにはカップルと思われる男子バレー部員と女子バスケ部員が仕切りのネット越しに手を握り合ったりする光景。


「この学校は部活に力を入れている訳じゃないからな、現実なんてこんなもんだぞ」

「某が想像していた青春は何処へ……」


 俺がリアリストなら藤木田はドリーマーである。藤木田の考えが悪いとは言わないが、過大な希望は現実に弱く脆い。

 そして、俺はその落差に耐えられないからこそリアリストであると決めた。 


「そんなもん創作の世界にしか存在しない、ラブコメと一緒だ。」

「まともな統率者がいないとダメなのは部活もFPSも一緒だ、俺も油断せぬようにこの光景を刻み込もう」

「いや、黒川のクランはクラウドさんしかメンバーいないだろ」


 そもそも統率する必要がないくらいクラウドさんはお前の好感度限界突破してるだろ。すべての道はFPSに通ずとか思ってそうな思考回路が怖い。

 しかし、この光景はあまりに酷いとは思う。先ほどのギター部の方が部活としては成り立っていると感じるくらいにであった。


「次こそは……青春を掴んでみせますぞ! 次にいきましょうぞ!」


 先ほどの話に例外があるとするならば、藤木田はドリーマーではあるが、不屈の精神を持っている事だ。

 俺と違い、それでも希望があると信じ、前に進む姿勢は俺には無いもので、俺は藤木田を尊敬し称賛すべき精神であると俺は思う。

 そして、これからも藤木田に嫉妬しながらも俺は憧れていくのだろうと思う。

GWもう半分過ぎちゃった;w;

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