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変夏とクラスに一人はいるやつ

「どこへ行くつもりでしょうか?」

「知らんな、もしかしたら飯だけ済ますんじゃないか?」


 しかし、食事を取るだけなら、わざわざデパートで取らなくても街中である事から他の場所に選択肢を向けるのが妥当だと俺は思っていたので、黒川の行動は不可解だった。

 俺と藤木田は正規のルートからデパートへ走って移動して併設通路を利用する際に必ず移動するであろう雑貨が販売されている店の付近で待ち構えていた。


「しかし、あれだけコアな会話をしていたんだ、普通の買い物をしてる姿が想像出来ん」

「某も最初は一般人に近いデート風景を確認出来るかと思いましたが、一連の流れを見ていると不可解な行動ではありますな」


 藤木田も俺と同じ考えだったが、不可解な行動は直ぐに分かる事となった。

 併設経路を利用した黒川ご一行は、雑貨コーナーの階層からエスカレーターにて下の階へ下がっていく、紳士服売り場へと向かっていた。


「もしかして、黒川から《しまむら》という属性を排除するつもりなのかもしれない」

「そんな! それは陰キャのファッションリーダーである某の役目ですぞ!」


 いつお前がファッションリーダーになったと言うのだ。

 藤木田なりに自分の役割を奪われた事が悔しいのかもしれないが、男の俺達が選ぶよりFPS廃人と言えど、女性が選ぶ服の方が女性受けは良いのは間違いのない事である。

 しかし、どんどん陰キャから遠のいていくなぁと、クラウドさんと過ごす黒川の姿を見てしみじみ思う。


「まるで子供が巣立っていくのを見る親の心境だ、この年齢で味わいたくなかったけどな」

「そうですな、ボーリングの時には、スマホで会話をしてSNSでイキリ陰キャとして活動をしていた男とは思えませぬ」

「そして宿泊研修では、延々と電波を探して歩き回っていたからな」


 俺と藤木田は黒川のこれまでの歴史を辿るように成長の過程をイメージしたかったが、どこにも成長の余地は無く、感慨深さという物が頭から消え失せてしまっていた。

 

 そうこうしている内にクラウドさんはいくつかの服を黒川に宛がうようにして、マネキン化させていた。

 案の定、目的はしまむら属性を取り除く事であったようだ。黒川の表情は困惑しながらもクラウドさんの選んだ服をちゃんと吟味して素材やデザインを確かめていた。


「木立氏! 似合いますかな?」


 妙にテンションの高い藤木田の方を見ると、頭のサイズに合わないハット帽を被ったり、明らかに安物と分かるようなサングラスを付けていた。

 クラスに一人はいる、買う気が無いのに商品で遊ぶ奴。しかも帽子からめちゃくちゃ天パがはみ出てる藤木田を見て俺はファッションよりもコイツは髪をどうにかするべきだと悟っていた。

事情があり、本日はすごく短い更新となっております><申し訳ございませぬ!!!

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