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変夏と青春の境界

昨日は、一ヶ月毎日投稿記念として一日お休みをいただいておりました><

リフレッシュ休暇なのですですよ><

 俺は笠木と教室を出て廊下を歩く。陰キャの俺が陽キャの笠木と横並びで歩いているのだ。

 密かに優越感という俺にとっては珍しい感情を抱いている。


 まるで藤木田とアニメの会話をしている時に知識量でマウントを取った時のような感覚、基本は藤木田の方が博識のため、マウント合戦に負けてしまう事が多いが……。

 今はそんな事は関係ない、廊下で夏休みに何処へ行こうか話す生徒達の視線が笠木と俺に注がれる、宿泊研修で高校デビューバレしてしまった笠木だが、人気は健在である事が伺える。


 しかし優越感という感情も考え物である、笠木の隣を歩く事で得る優越感というのは笠木をアクセサリーや道具と認識しているのと同義ではないか? と思ってしまう。

 もちろんそのような事を思っているわけではないが、この状況の優越感はいかがなものかと考えていると……。


「また難しい顔してる、今日はその顔、禁止ね!」


 笠木は少し眉を逆への字にするような怒った顔。というよりは強い意思表示を感じられる表情で俺の脳内一人戦争に終止符を打つ。


「あっ……ごめん」

「難しい話なら後でする事になるんだし、それまでは楽しい会話をした方がいいと思うの」

「楽しい会話……」


 アニメやラノベの話とかしか分からん……なんだ、TikTokの話でもした方がいいのだろうか? 動画を取って晒すアプリとしか知らんけど。


「じゃあ私から質問。木立くんって休日は何して過ごしてるの?」

「あー……寝てるかな」

「藤木田くんや黒川くんとは遊んだりしないの? 前に待ち合わせとかしてたよね」

「たまに遊ぶかな」


 実際のところFPS廃人の黒川はともかく、藤木田とは頻繁に放課後から休日まで共依存するカップルの如く寄り添っている。

 藤木田の事、好き過ぎだろ。


「そうなんだー、男子の遊びって分からないんだけど何して遊んでるの?」


 恐らく俺と藤木田の遊びというのは、一般の男子生徒の遊びからかけ離れている。俺が陽キャやリア充へ毒を吐いて、藤木田がそれを宥める。

 逆に藤木田がトレンド等の話題を話すときは、俺が相槌を打つように大人しく話を聞く。


 あれ? バランスがいい気がする。

 いや、今はそんな事はおいとくとして、無難に答えておこう。


「俺や藤木田はスポーツをやらないからゲームとか漫画見たりして過ごす事が多いかな?」

「へぇ、女子も誰かの部屋で漫画見たりとか。そんな感じかな? 私がズレてなきゃだけどね、アハハ……」


 暗い表情や難しい話はするなと言っていた笠木だったが、自身の遊び方が一般の高校生と乖離していないか気になるような表情を見せる。


「みんな結構似たような過ごし方なんだな、安心した」


 いや厳密にはゲームをやりながら暴言を吐いて、アニメやラノベを見てまるで評論家のように批評して陽キャやリア充の生活と野生動物の生活と照らし合わせたりしてるからかなり異なるけど流石に言えない。


 しかし、数ヵ月と比べると笠木に限らずケバ子とも会話のキャッチボールは出来ている。俺の趣向はともかく、成長だけはしているのだろう。

 まだ高校に入学して数ヵ月、されど数ヵ月。青春ラブコメとまでは到達していないが、青春だけはやれているんだろうと思う。

 俺は笠木と何気ない会話を続け目的地であるヨンマルクカフェへゆっくりと足を進めていた。

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