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1-8

思っていたよりも短くなりました。すみません。

いざ、夜会の日、アナベルは青いドレスに身を包み、ホールに立っています。前よりもレースが減ってフリルが増えました。

すでにホールでは貴族達が集まっておしゃべりをしています。アナベルもさっきから笑顔を張り付けて挨拶をしまくっています。


……もう疲れた。カトレア様来ていないけど帰りたい。


アナベルの心の言葉は彼女の飼う猫によって隠されています。前回はアナベルは最後に到着しましたが、今度はカトレア嬢達を待つ側です。アナベルの笑顔がベストポジションを維持したまま動かなくなりました。表情を動かすのすら面倒臭くなったようです。


「バレーヌ公爵、公爵夫人、公爵令嬢様、ご到着でございます。」


……キターーーー!!!


待ちに待ったカトレア様達の訪れが告げられ、アナベルは気分が一気に上がりました。表の顔は変わっていませんが。

公爵夫妻が入って来て、その後ろからステファンにエスコートされるカトレア嬢がいました。バレーヌ公爵はクラルティ公爵を見てニヤニヤ笑っています。ツンとすました顔のカトレア嬢は豪華にフリルと刺繍を施したドレスを来ています。彼女の華やかな雰囲気にあっていて素敵です。

公爵達が王様、王妃様に挨拶をして、夜会の始まりが告げられると、前回と同じようにデビューのペア達がダンスを始めます。


……前よりも人数が少ない。カトレア様のデビューの話が広まったのが早かったから?


そんなことを考えながら踊る人達をながめていました。カトレア嬢はステファンと踊っています。ステファンはバレーヌ公爵との駆け引きの結果、アナベルと同じようにエスコートとダンスを引き受けることになったのです。クラルティ公爵とバレーヌ公爵による娘の夜会デビューにおける戦いは引き分けになりました。巻き込まれる方は迷惑です。


……こうやってステファンが他の人と踊っているのを見るとステファンは王子だったんだなーと、思うわね…。


そうですよ、アナベル、ステファンは王子様ですよ。


……私はこれからずっと貴族としてここで生きて行くのか…。


音楽が響き、婦女達のドレスがひらめき、シャンデリアの煌めく夜会はとても華やかに見えます。貴族達のおしゃべりもまたその空間を作り出しているようでした。


……なんかモヤッとするな、なんでだろ?


モヤモヤを抱えたままアナベルはホールを眺めていました。クラルティ公爵に紹介された何人かの貴族と踊りました。

しばらくするとカトレア嬢が話かけて来ました。お互いに挨拶をしただけでしたがクラルティ公爵がアナベルに何を話したのか聞いて来て、アナベルは少し困りました。

ステファンに声をかけられたので一緒に踊りました。

また貴族達と踊ってアナベルは帰りました。

馬車の中でアナベルは踊り過ぎで軽く痛めた足を擦っていました。

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