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2-2

ネタが思いつかず、結局文章は短いまま…。

カトレア嬢のお茶会あった日の夜、アナベルは自室で机に向かっていました。机の上には大量の本があり、それを見ながら手元の紙に文章を書いていきます。

アナベルは許嫁教育で出された課題をやっているのです。

紙の上の文字はどれも形が揃っていて、綺麗です。


……こんなこと十年以上も続けているのか。カトレア様もきっと苦労されているのでしょうね。


アナベルは許嫁として、王宮が教育してくれます。教師の手配や学ぶ課題の決定もしてくれます。


……私の教育に関してうちの公爵家はほとんど王宮に任せている。でもカトレア様はそうじゃないから自分達で手配しなければならない。この差は大きい。


質の良い教師を探して雇用するのは結構骨が折れます。任せられるアナベルとは違い、カトレア様は全て自分達でやらなければならないのです。


……許嫁並の教育を私と同じだけ。やっぱりその結果が実らないと辛くなるはず。あっ、


アナベルは手が止まっていることに気づいてため息をつきました。


……あぁー。もう、集中できていない。少し休憩しよう。


椅子を引いて立ち上がり伸びをします。


……カトレア様の目標はステファンとの婚約?バレーヌ公爵はお父様にライバル心を燃やしているから、娘にはそうさせたいはず。


考えながらアナベルは窓の近くに進みます。


……仮にカトレア様がステファンと結婚したとして、彼女が妃として間違った事をするはずがない。


外は暗く、屋敷の部屋の明かりが所々ついているのがわかります。


……その時、私はどうなんだろう。許嫁の教育は厳しい、それが報われなかったら宝の持ち腐れ。第一王子の許嫁だった方は隣国に嫁いで、そちらで注目されているでしょうから、その分マナーや話す内容で許嫁だった時の教養が活かされているはず。


部屋の扉がノックされて、侍女がカーテンを閉めに来ました。


……私は他国から声が掛かっていない。それに私は一人っ子だから結婚するとしたら婿養子に来てもらわないと。


窓から離れたアナベルは、まだぼーっと考え事です。


……せっかく受けた許嫁教育も、無駄にしては嫌よね。


カーテンが閉まり、侍女が付けたランプが部屋を照らします。


……あら、私、カトレア様と張り合おうとしている?ステファンとは仲は良いけど、人から奪ってまでも彼の妻になりたい訳ではない。ただ、なれたらいいなーくらいだもの。あれ?私、ステファンの事好きなの?よくわからない。んーー、よしっ!


アナベルは再び椅子に座り課題の続きをします。


……悩んでいても仕方がない、このモヤモヤはまた今度向き合いましょう。

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