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なな

人と深く関わることから逃げていた自分を変えたかった。でも駄目だった。僕は女性から逃げた。


何気なく見た、女性が持つスマホの画面には僕の親友だった人が映っていた。画面を見て夢ちゃんであると確信し、その後、僕は女性からの連絡を拒み続けてしまった。


何にも言わずに突然消えた友達への不信感が、何も悪くない夢ちゃんへ向かってしまっていた。夢ちゃんの父である親友にまた会いたいとは思わない。もう関わりを持ちたくない。だから逃げた。


でも突然、音信不通になるなんて僕もあの人と一緒だ。僕はあの大好きだった親友と同じことをした。僕は親友と一緒で最低の男だ。


女性のスマホの待ち受け画面で女性と共に笑う老けた親友に、今になって少しだけ幸せを感じ始め、何とも言えない気持ちが漂い始めていた。


僕は親友の娘を当時は夢ちゃんと呼んでいた。父である親友と同じ呼び方。女性が夢愛という名前なのに夢ちゃんと呼ばれていた理由は定かではないが、僕は夢という響きが好きだ。


まだ女性を呼んだことはない。一度でもいいから夢と呼んでみたい。また会って夢に謝りたい。


女性が親友の娘だと分かり怖くなって逃げてきてしまったが、もう一度夢に会いたい、もう一度姿をみたい。


もう一度“夢みたい”

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