表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/60

プロローグ

「そっちに行ったよ!」


 八尋が叫んだと同時に、《最速兎》が目の前に飛び出してきた。


 《最速兎》は動きが素早いことを除けば、頭が腰まである大きな兎だ。素早い動きに注意すれば、比較的倒しやすい。


 草むらを追い出された事に怒ったのか、こちらを目掛け脱兎の如く突っ込んでくる。正面からの突撃を紙一重で右へ回避し、すれ違い様、木刀で左脚に一撃を加えた。


「グウゥゥ!」


 お互いの距離が開く。動きの鈍った《最速兎》に追撃を加えようと、間合いを詰める。右脚を狙い左から右へ木刀を薙いだ。機動力が落ちた《最速兎》は、鈍い打撃音とともに右脚にまともに食らい、地面に転がる。


「八尋! 今よ!」


 合図をすると八尋が捕獲用ネットを投げ込み絡め取る。依頼の達成条件である《最速兎》の生け捕りに成功した。


「これが最後の三匹目ね」

「うん。まあ、捕まえるのは簡単だけど、その後が大変だから……」

「確かにね」


 八尋が言っているのは運搬の手段で、道具箱アイテムボックスの仕様上生きている物は入らない。そのため、人力で運ぶ必要があり、二人では三匹運ぶのがやっとだった。


「依頼の報酬を貰ったら目標金額になるし、装備を買いに行きましょうか」

「秋の知り合いのところだっけ?」

「そう。〈山犬の毛皮〉の加工も頼んであるみたい。革の服も壊れたままだし、〈火鼠の毛皮〉も頼んでみるつもりよ。でも、高いお店らしいから、加工費もそれなりにするみたいなのよね」

「そっか。お金は足りそうなの?」

「加工賃は何とかなると思うわ。お金が余ったら八尋の装備に使って良いからね」


 地下街跡探索から一週間で十万程度は貯まっていた。加工賃だけなら十分足りると思う。装備を一新するところまではいかないが、余ったお金で八尋の装備を買うくらいなら出来るだろう。


「後は今日の夕食用に魔物を狩って帰りましょうか」

「うん。命さんの料理は美味しいからね」


 食事の話をすると、美奈が膨れっ面になっていた。


『自分達ばっかり、美味しい料理が食べられて良いわね』

『それはごめん』


 秋の家で食事を作ってもらう代わりに、食材を提供することになっている。魔物の食材は普通の食材より格段に美味しいので、依頼のついでに食材になる獲物を狩って帰る事も多くなっていた。生け捕りじゃないから、道具箱が使える分運搬は楽だ。


「今日は《最速兎》で良い?」

「良いと思うよ」

「じゃあ八尋、またお願いね」

「りょーかい」


 八尋が《最速兎》を追い込むため駆け出した。


 さあ、今日最後の狩りを始めようか。

 刀を構え獲物が来るのを待ち構えた。


 第二章 開始時点のステータス


 【十六夜 美奈】


 種族:人間

 レベル:1 → 2

 マナ:500/17500 → 4150/21150


 筋力:18   知力:11

 体力:15   精神:12

 敏捷:16   魔力:14

 器用:13   幸運:17


 職技能:レベル

 戦士:5

 魔法士:1


 能動スキル:レベル

 連撃:2

 強撃:2

 薙払:2

 捨身:1

 飛撃:3

 挑発:3


 受動スキル:レベル

 頑強:2


 魔法:レベル

 火属性魔法:1

 付与魔法:1

 補助魔法:1





 【三輪 八尋】


 種族:小人族   種族特性:鋭敏知覚

 レベル:1 → 2

 マナ:2500/17500 → 150/21150


 筋力: 7   知力:15

 体力:13   精神:14

 敏捷:20   魔力:11

 器用:18   幸運:9


 職技能:レベル

 盗賊:5 → 6


 能動スキル:レベル

 罠設置:1

 罠解除:1

 探索:2 → 3

 追跡:1

 隠密:1

 隠蔽:1

 解錠:1

 道具鑑定:2

 軽業:1 NEW


 受動スキル:レベル

 危険感知:2 → 3

 罠感知:2

 先制:1


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ