「ゴリラ無双〜着の身着のまま転移した平凡男子高校生の俺は、スキル【ゴリラゴリラゴリラ】で無双する〜
」っていう話を思いついたので、「僕」はそれを、「君」に教えることにしました、という話。
「僕はね、ニシローランドゴリラが好きなんだ。」
「なんて? 初めて聞いたんだけど。」
「君はニシローランドゴリラの学名を知ってるか? ゴリラゴリラゴリラだよ。初めて聞いたとき、僕は自分の耳を疑った」
「あー、聞いたことあるかも。ま、確かにふざけてるみたいだもんね。」
「違う。逆だよ。あまりの堂々とした名前に、当時小学生だった僕は感動した。」
「感動……?」
「だって『私はゴリラの中のゴリラ。全てのゴリラは私であり、私は全てのゴリラである。』って言ってるようなもんじゃないか。凄い自信だよ。もう、潔いしかっこいい。」
「そんな解釈する人いるんだ……」
「現にここに一人いる。あと、ニシローランドゴリラは凄く強い。物理的にも。ニシローランドゴリラに限った話じゃないけど。」
「で、なんでいきなりゴリラが好きとか言いだしたの?」
「そう、聞いてほしいんだ。僕は天才かもしれない。」
「お前はいつも天才だと思うけど……いやそれはいいや。なんでそう思ったの?」
「僕は最近、もう何もやる気が起きずにひたすらセミテレビゲームをやっていたんだ。」
「セミテレビゲーム。」
「ああ、携帯も可能だけどテレビにも繋げられるやつのことを、僕が勝手にセミテレビゲームって言ってるだけだ。」
「液晶が半分に割れてそう。」
「そしてね、そう、スレイヤーズナイトのラスボスを倒したそのとき! 僕は思いついてしまった。」
「うーん……? ちょっとまってスレナイって昨日買ったって言ってなかった? もうクリアしたの? 俺と一緒にやるって言ってたよね?」
「一回クリアしておいて、君とやるときに足を引っ張らないようにしようと思ったんだ。ダメだったかな……」
「いやそういう理由ならぜんぜんほんとにもう最高だなお前ってやつは」
「そうか、よかった! ……なんだっだっけ、ああそうだ。僕は思いついたんだ。『ゴリラ無双〜着の身着のまま転移した平凡男子高校生の俺は、スキル【ゴリラゴリラゴリラ】で無双する〜』という話をね!」
「それは……どういう話なの? なんか聞かなくてもわかる気がするけど。」
「あらすじをざっと説明すると、平凡な高校生男子が、突然異世界に転移。いきなり野生動物に襲われて、その瞬間、頭の中に声が響いてくる。」
「おお、ありがち展開だ。勇者の召喚に巻き込まれたとか、そういうやつもあるよね。」
「『我はニシローランドゴリラ。ゴリラの祖にしてゴリラの全。全てのゴリラは私に還り、私は全てのゴリラへ還る……。そして、そなたにも、我の力の一部が眠っているはずだ……』と」
「ゴリラの精みたいな感じか。スキルの使い方教えてくれるやつって居がちだよね。」
「そして、主人公の鮴原後李は、スキル【ゴリラゴリラゴリラ】に覚醒するんだ。」
「名前すごいな。あだ名絶対ゴリじゃん。わかりやすくていいね。」
「野生動物を退け、川に沿って歩いていくと、村があった。そして、親切な村人にいろいろ教えてもらうんだ。」
「チュートリアルだな。世界観とかの説明するターン。ここまで結構テンプレだね。」
「魔法のこと、スキルのこと、大海原に眠る秘宝のこと、言葉のこと、宗教のこと、ハルマーの最終定理の解のこと、国のこと、昨日のお昼ご飯のこと……」
「なんか絶対同列に並べちゃいけなさそうなやつあったな今」
「あと、村には因習があって、毎年ドラゴンに生贄を捧げなきゃいけないんだけど、そのドラゴンが最初に倒した野生動物だったから凄く感謝された。」
「オオカミとかじゃなかったんだあの野生動物!? 感謝されるわそりゃあ!」
「そして、なんやかんやあって、隕石を打ち返して、世界をすくった後に、途中で出会った獣人の国のお姫様と結婚してハッピーエンド。」
「ケモ要素もあるのか。流行りそうだね。猫耳とかうさ耳とか好きだもんねみんな。……隕石打ち返すってどういう話?」
「さっきの大海原の秘宝が、『千年に一度、彗星を引き付ける魔法』を制御している装置だったんだ。その魔法がおかしくなると、彗星の軌道がずれる。」
「あ、それで主人公がその秘宝を直すかなんかする、ってことか。え、じゃあさっきのハルマーの最終定理の解も意味あったりする?」
「いや、それは普通に、話しかけた村人が数学に強かっただけ。」
「ハルマーの最終定理って、フェルマーの最終定理だよね?」
「そうだ。ハルマーの最終定理はフェルマーの最終定理くらい難しい。」
「その村凄いな。フェルマーの最終定理解ける人材輩出してるんだ。」
「教育水準が高いんだ。だから、内政チートとかはあんまりできない。」
「こういうのって最終的にスローライフになりがちだけど、そこはちゃんと一線引いてるんだね。いいね。」
「そして、主人公の種族はゴリラだ。」
「ちょっとまって最初っからゴリラの話だったの!? 平凡男子高校生(種族:ゴリラ)だったの!? 名前とか関係なくあだ名はゴリ一択だよそれはもう。凄いよお前。違和感なかったよ。」
「お褒めいただき光栄だ。ありがとう。そしてそのミスリードは10話くらい引っ張る予定。」
「まじかよやっぱお前天才だわ」
「みんな、読んでくれるだろうか……?」
「少なくとも俺は確実に読む。」
「良かった。じゃあ書いてみる。」
「あ、そだ。スレナイいつやる? 今日でもいいけど。」
「今からやりたいって言ったら、できるか?」
「おっけーもちろん。じゃあ移動するか。」
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2026/01/17:タイトルを少し変更しました。




