もっと知って?
あの日から少し経って、さらに肌寒くなってきた。
彼と変わったことといえば挨拶ができるようになったことくらい。
もうちょっと仲良くなりたい…そう感じる。
「もっと知って欲しい、なんて、直接言えたら楽なのに…」
-放課後-
「美咲、今日ちょっと寄り道していい?」
「いいよ〜。何かあった?」私の親友は私のことをよく分かってる。
「ん〜何かあったていうか…ちょっと相談したい」
「いいよ〜時間あるし〜。」彼女がそう言い、軽く歩いた。
「あそこ座る?」
美咲が公園のベンチを指さした
「そうしよ〜」そう言うと、美咲が「ちょっと待って、飲み物買ってくる。」自販機を指してそう言った。
先にベンチに座り、相談事の整理をする。
「お待たせ。それで、相談事って?」そう言って暖かいココアを2本買ってきて1本飲めと言いたげな顔で渡してきた。
「ありがとう、美咲。それで相談したいのは、透くんのことなんだけど…」ココアを飲んで一息つく。
美咲は静かに聞いてくれている。
「うん…あと、透くんにさん付けをやめて欲しいなって。」
美咲は少し黙って「え、可愛い」「な、なに急に!?」突然の言葉に動揺する。
「言ってる時の顔可愛すぎて死人出るとこだった。」
「そ、そんな可愛くないよ…?ありがとうだけど。」
「透に見せたらイチコロだったよ」
「そ、そうかな…?///ってもう!!真剣に考えてよ!!」
私がそう言うと美咲は
「そうだね〜…陸と航と一緒になる時があるでしょ?
その時にさん付けしてきたら『翡翠でいいよ』って言えばいいじゃん。」
「良いけど…」「恥ずかしいんだよね?」私の気持ちを代弁して美咲が言う。
「頑張って勇気出して。告白する訳でもないし…大丈夫だよ。」私のほっぺを両手で抑えてきた。
「こんなに可愛いんだから!!」まるで私に言い聞かせるようだ。だけどお陰で勇気が出た。
「ありがとう。私、冬休みまでに絶対さん付け辞めさせる!!」美咲に言うだけでなく自分を鼓舞するために言った。
「あと私から、初詣一緒に行こう?どうせなら振袖とか着て、恋みくじとか引こうよ。」美咲の誘いに私は飛びついて「行く!!」冬の予定がひとつ決まった。
次の日、陸と透が一緒にいるところを見かけたから、声をかけた。「陸、透くん、おはよう。何話してるの?」
「おはよう。今?明日から冬休みだからそれについて、」陸が言う。「翡翠さん…おはよう。翡翠さんって冬休み何処か行くーー」「あの……透くん!!」タイミングが掴めず思わず遮ってしまう「さん付けしなくて翡翠でいいよ…?なんて。」2人は呆気にとられてるのかしばらく無言の時間が続いた。
「じゃあ…翡翠、って呼ぶね。」「うん。じゃあそれだけだから。またね、透くん。」言いたいことだけ言ってそそくさとみさきの元へ帰った。
「美咲、やったよ〜、勇気出してよかった」
そう言うと「ところで翡翠?」「なぁーに?」「連絡先は交換してるの?」そう言われてハッとした。
「まだ…」
明日から冬休み。今年の冬は後悔して過ごすことになりそうだ。
少し更新が遅れました。学業優先なので土日更新になると思います。(調子がいい時は平日更新もするかもです。)




