運動はお好きですか?
昼休みが終わりを告げ、私達は体育館でバレーをしている。
トーナメント形式だから、今は暇だ。
だから、ネットカーテン近くに座って男子の方の試合を見ている。
「ね〜美咲。透くんって運動好きなのかな?」美咲に聞いてみるが、
「さぁ?陸とか航に聞けばわかるかもだけど。」美咲がそう言うと、私は「まぁ本人に聞いてみるのが一番いいよね!!」そう意気込む
ネットカーテン越しに、透君がバレーをしている。
何事にも全力な彼は、息を飲むほどかっこいい。
そうこうしてると私達の出番が来たらしい
「よーし、今は試合に集中だよ〜!!」そう言って、順調に得点を重ねていった。
「勝ったねぇ…」元いた場所に座り、美咲に言う。
「そだね、まぁこっちには調子が良い翡翠がいるし〜」
「またニヤついて…まぁかっこ悪いところは見せたくないけどさ」そう雑談してると…
「ーーー危ない!!!!」透くんの声だろうか?聞いた事ない声色で突然言われたからびっくりした。
ボールが上がる音と、誰かが転ぶ音が聞こえる。
「いてて、大丈夫?翡翠さん」透くんは、足と顔を真っ赤にして、
そう聞いてきた。
「え…まぁ、うん。お陰様で。それより!!透くんこそ大丈夫?」そう聞くと、航が「翡翠ーー!!透ーー!!大丈夫かーーー!?」
と大きな声で言ってきた。
「私は大丈夫だよ。透くんのお陰で、」
「よく取れたね、あんなボール」そう陸が言う。
「派手に転んでたなぁ」少し笑いながら航が透くんの手をとる
「いやぁほんとね、ネットカーテンで滑っちゃって。」透くんも笑いながら答える。
「翡翠さんもありがとう。ぜんぜん大丈夫だよ」ニッと眩しい笑顔で答えてきた。
「そ、そう…?ならいいんだけど、」そんな笑顔に心奪われてると、
「翡翠〜!!そろそろ試合!!!!」同じチームの子が呼んできた。
「今行く〜!!」
その後、透くんと話すタイミングをつかめないまま、体育は終わった。
また今度、タイミングが合う時に聞いて見よう。
そう思った。
体育が終わったあとの体育館は、さっきまでが嘘のように静かで、私の鼓動だけが響いて聞こえてしまいそうだった。
(翡翠さんって呼ばれちゃった…)
放課後になって、「ねぇ美咲!!翡翠さんって呼ばれちゃった!!」
そうはしゃぎながら言うと、
「良かったね〜。1歩、進めたんじゃない?」
「そうかな?…そうなのかな?」まだドキドキしている。
教室に入ってきた陸や、航にも同じように言うと、「良かったね〜」「そっか〜そりゃよかったな!!」みんな祝福してる感じだけど、陸はなんか…今日は変ってくらいニヤついてるね。
あっ、また美咲になんか言った
「もうなーに?そうやって2人でニヤついてくるのやめてよ〜」そう言いながら、帰路についた。
夜、ベットに潜り、今日あったことをふりかえってみる。
私、やっぱり透くんが好きだな。
今日わかったけど、接しやすくて人のために必死になれる人で、やっぱり運動は少し苦手なのかも。
でも合ってるかどうかはまだ分からない。
いつかわかる日が来たらいいな。
最近は寒いけれど、この日だけは暖かく過ごせたそう




