おい天使
「ステラ、お姉ちゃんですよ。」
いやどういう状況だよ。え、異世界転生って言ってたよな。赤ちゃんからだったのかよ。
蒲田響、いや転生して名前が変わったからこっちこっちではステラ・ノクターンとしておこう。
ステラはまさか赤ちゃんから始まるとは思っておらず、慌てる。
「びゃああ。」
しかし今の彼はただの赤子、パニクっても周りからは泣いているように見えるだけである。
「あっ、お母さん、ステラが。」
そう言うと、ステラの姉、ルナ・ノクターンは椅子を降りて、母の元へと走る。
もうどうしょうもない、そんな彼にも救いはあった。
『あー、あー、聞こえますか?』
ステラの頭の中に聞き覚えのある声が聞こえる。
『あっ、天使!これどうなってんの?』
たとえ適当であっても、聞き覚えのある声に思わず心の中で呼びかける。
『あー、良かった。すんません。あまりに忙しくて色々説明忘れてました。』
そう言うと、紙を捲る音がする。
『貴方が転生したのは、グラン王国の王族、ノクターン家の長男にして、将来勇者として旅に出ることになる者、ステラ・ノクターンです。』
なんとなく聞いていたが、途中から情報の多さに頭がパンクしそうになる。
『はへぇ、王族?!勇者?!、えどゆこと?』
さっぱり分かっていなさそうである。
『あー、混乱してんなあ。』
そう言うと、天使は苦笑いしながら、頭を掻く。
『まあ、大丈夫だ。俺がお前の担当になってるからな。』
そして、その声は少しずつ小さくなっていく。
『君の力が必要になるまで、ゆっくり休みな。』
そして、ステラの姉、ルナとその母がやって来る。
そして、話はステラが五歳になる時、彼にとって大きな転機が訪れる。




