92話 バージョンアップ
「布団とかどうします?」
「それも俺らで済ませちまうか」
「はい」
寝具に関しては一切アテもなく、どこで売ってるのかも分からないのでジョーさんにお任せで着いて行く。
南門付近から少し入った所にある一見ただの雑貨屋さんに入ると中には布団や枕などがずらっと並んでいた。
ジョーさんに任せていると、すのことは違い人数分の敷布団に掛け布団に枕を購入していた。
当然、追加で自分用の枕も購入した。
そして、ビリーさん達も帰ってるかもしれないのとブラッドさんとスティーブンさんもそろそろ起きてくる頃らしく一旦ホームに戻る事になった。
「布団は人数分なんですね」
「あぁ、俺はあんまり気にならないんだが。ビリーとかトリーネとか五月蝿そうだろ?」
「たしかに」
たしかにと言うか、俺も出来れば布団の共有は避けたい。
冒険者だからなのかこの世界の男はそうなのか分からないが現代の日本に育った身としては布団は自分用が望ましい。
「予想が外れたな」
「そうですね」
「ブラッドとスティーブンはその内起きてくるだろうが、やっぱり女の買い物は長いからな」
「トリーネはそうでもなかったですけど、ビリーさんは長そうですよね・・・」
「長いな・・・まぁ、昼ぐらいには帰ってくるだろ」
「買い物テンションで外で食べてくる可能性もありますけどね」
「否定出来ねぇな。スティーブンが起きたら探しに行かせるか」
しばらくするとブラッドさんがようやく起きたようで2階から下りてきた。
「おう、ナギトか。こんな朝っぱらからどうした?」
「おはようございます。でも、もう昼ですよ」
「スティーブンはまだ寝てるのか?」
「起きてきてないなら寝てるんじゃねぇか?」
「色々と買い出しに行かないとなんだから起こしてきてくれ」
「俺がか?」
「あぁ、ついでに着替えてこい」
「わーったよ」
ちなみにロックスのメンバーが共同生活をしているこの家は3階建てで。
1階は広めのリビングにキッチン等の水回り、小さいが裏庭もある。
2階には3部屋あってブラッドさんとスティーブンさんが使っている。
3階は2部屋でジョーさんとビリーさんが使っている。
もし俺がこっちに越してくるなら空きがあるから歓迎するとも言われているし、トリーネも来るならジョーさんとビリーさんが相部屋になって1部屋空けるとも言われている。
ジョーさんとビリーさんは結婚はしていないそうだが、かなり長く付き合っているらしい。
「おはよー」
「おはようございます」
「ん?ナギト君なんで居るの?」
「買い出しやらで朝から来てくれてんだよ。2人共さっさと顔洗ってこい」
「はーい」
「腹減ったなぁ。ビリーは居ないのか?」
「ビリーはトリーネと買い出しに行ってるよ」
「んで、ちょっと帰りが遅いからスティーブン、2人を探しに行ってこい」
「なんで僕がー」
「俺らは俺らで用事があるんだよ」
「えー。僕もお腹空いてるのにー」
「だから、2人を迎えに行って。ついでに飯も買ってきてくれ」
「しょーがないなー」
「たぶん、服屋か雑貨屋に居ると思うからその辺を探してみてくれ」
「分かったー。それじゃ行ってくるね」
「その格好でか?」
「あ、着替えてくる」
スティーブンさんは急いで2階へ上がり、2分程で下りてきて忙しなく飛び出していった。
「毎度の事だが別に用事なんて無いんだがな」
「だと思いました」
「それで、朝から集まって何を買ったんだ?」
「実際に買ったのは布団と枕だけだな」
「そんなモンか」
「あと、布団の下に置くすのこを注文してきた」
「あぁ、なるほどな。あると快適そうだ」
「だろ?」
「ただいまー」
「ん?早くねぇか?」
「大通りに出たら、ビリー達も丁度帰ってきた所だったから」
「ただいま~」
「おかえり。んで、飯は?」
「これから作るわよ」
「そうか。んじゃ食いながら買った物の報告とこれから買う物のすり合わせだな」
全員で昼食を取ったあと、ブラッドさんとスティーブンさんの私物をアイテムボックスに収納した。
スティーブンさんの矢や投げナイフ等はまだもう少し買い足すらしい。
そして、やっぱりチートだと改めて感じたのが。
パーティメンバーの私物を入れるとどれが誰のか分からなくなるし、布団とか枕なんて同じ物を買ってるんだから見分けがつかなくて面倒臭いな。と思っていたら、[パーティ]という項目が現れ、そこには別扱いになった口座があり、ダンジョンで集めた素材もそこに入っていた。
そして更に[パーティメンバー]という項目も増えていて私物はそこに割り振られていた。
うん、やっぱりLv.99は伊達じゃない。
そして、トリーネにはホームに居て貰い。俺だけで工房にすのこの受け取りに向かった。
トリーネも一緒に行ったら何としても居座ろうとするだろうし、オセロでも将棋でもやり始めたら今日は使い物にならなくなるからだ。
ちなみに工房に行くとは言ってない。注文してた物を受け取りに行くとしか。
言ったら着いてきたがるだろうし、ちょっとしたサプライズを思いついたからだったりもする。
お読み頂きありがとうございます。
今月中に100話達成したいです( ・ิω・ิ)




