88話 カミングアウト
「どうせ肉狙いだからな。2階は避けずに出来るだけ狩っていくか」
「はい」
アイバット同様、ジョーさんにかかればボアファングも1撃なので2階もサクサク進んでいく。
「やっぱりどう考えてもドロップが多いな」
「ですね・・・」
「ふむ。まぁ、さっさと3階に行くか」
「はい」
2階の階段に到着し、3階へ下りていく。
「ちょっとここで一旦休憩にするか」
「はい」
「それで、このドロップの理由はナギトだよな?」
「え?いや、どうなんでしょう・・・」
「隠したいならそれでもいいが、後で3人来るからな。その時は流石に厳しいと思うぞ?」
「えっと・・・そうですね・・・はぁ、俺ですね」
「言える範囲で良いから教えてくれると助かる」
「俺、加護持ちなんですよ」
「は?」
「見せる訳にはいかないんですけど豊穣の女神の加護ってのを最近貰いまして」
「ほう」「え?」
「ん?トリーネも知らなかったのか」
「言うタイミングがなくて・・・」
「その加護にドロップが関係してる。と」
「はい」
「あの。出来ればこれもパーティ内だけの秘密にして貰えたら助かります」
「言う訳ないだろ?」
「ありがとうございます」
「いや、そんなのがバレたら。アスガード中のパーティでナギトの争奪戦が始まっちまうからな」
「そんなにですか?」
「あぁ」
「・・・・・・」
「そんな顔すんな。バレて問題になったとしても他所の街にでも行けば済むだろ」
「はい・・・」
「他言するつもりもないが、もしバレたとしてもナギトの好きにすりゃーいいんだよ」
「はい」
「冒険者なんだからな?自分の好きな様に生きてナンボだ」
「はい」
「この街が嫌なら旅に出ればいい、ロックスが嫌なら移籍すればいい。そんな加護があるならトリーネと2人でもやってけるだろうしな」
「嫌じゃないですよ」
「例えだよ例え」
「はい」
「やりたいようにやればいい。ただ、ロックスに居る間は女神様の加護で俺らも儲けさせてくれや」
「はいっ」
「だがなぁ」
「はい?」
「これは流石に作戦の練り直しが要るかもだな」
「あぁ、はい」
「容量がデカいっつっても、こんな調子だとすぐいっぱいになるだろ」
「あー、まだ大丈夫ですけどね・・・」
「まぁ、あいつらが合流してドロップの感じを見せてからホームに戻って作戦会議だな」
「はい」
そして、3階の階段付近で狩りをしていると3人がやってきたので。何匹か倒しドロップを見せ、早々にロックスのホームに戻ってきた。
「それで、あのドロップはどうゆう事なんだ?」
「それはナギトから説明して貰った方がいいな」
「ナギトが何かしてたのか?」
「えっと、俺には女神様の加護があって。それの影響でドロップが上がってるみたいなんです」
「ほう」
「え?ナギト君。トリーネちゃん以外の女にも手を出してたの?」
「ビリー。黙るかつまみ出されるかどっちがいい?」
「・・・黙ります・・・」
「先に言っとくぞ?ナギトの事は他言無用だ。漏らした場合はパーティ追放も考える」
「おいおい、俺がリーダーだぞ?勝手な事言うな」
「いや、それぐらいの案件だからな。勝手な事言ってる自覚はあるが納得してくれ」
「そんなにか」
「あぁ」
「って事ぁ、女神様の加護ってマジモンか」
「たぶんな」
「本物よ。私はステータスで見せて貰ったから」
「トリーネ。お前聞いてなかったんじゃないのか?」
「前に見せて貰ったのよ。ナギトが持ってる加護は1つじゃないから」
「おいおい、マジかよ」
「絶対に他言無用だぞスティーブン」
「何で僕に言うんだよ」
「お前に信用が無いからだ」
「えー」
「とりあえずナギト。話せる範囲で良いから教えて貰えないか?」
「そうですね・・・。とある神様の悪ふざけに巻き込まれて、その時にアイテムボックスとか鑑定とか貰いました」
「悪ふざけ・・・まぁ、儲けモンじゃねぇか?そんな高性能のアイテムボックスも貰えてるんだしよ」
「まぁ、そうかもしれません。それで、その神様の母親からお詫びって事で加護を貰ったんですよ」
「ふむ」
「そのお詫び第二弾って事で別の女神様からも加護を貰いました」
「羨ましいぐらいだがな。お詫びってぐらいなんだから、よっぽどの事をされたんだろう。それは話せないのか?」
「それはちょっと話せないですかね」
「まぁ、無理強いはしない」
「えっと、この際なんで俺の目的というか目標を言わせて下さい」
「おう」
「だいぶ特殊な能力を持ってるんで悪目立ちしそうなんですよ」
「そうだな」
「冒険者としての地力を付ける事、信用出来る仲間を見つける事。何かに巻き込まれたとしても、それを跳ね除けられる様に地盤を固める事が目標なんです」
「色々考えてるみてぇだな」
「皆さんを信用して言いますが俺のアイテムボックスは尋常じゃないぐらい容量があります」
「ほう」
「地盤を固めるためには先立つ物も必要ですから、なるべく稼げる方法を考えましょう」
「分かってるじゃねぇか」
ジョーさんの言葉で腹を括ったというか吹っ切れた。
もしバレて問題になっても逃げ出せば何とかなるんだ。
それに、アスガードでならナールさんも居るから、ある程度なら何とかしてくれそうな気がする。
いつもお読み頂きありがとうございます。
そろそろ次作の構想でも練ろうかと思ってます。
今の所、テンプレを終わらせる予定は無いですが
2作品同時進行が自分にも出来るのか気になって( ´ー`)
浮かばなければこれ1本で頑張ります(○゜∀゜)ガハッ∵∴




