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53話 神に祈る

リサさんにはイジられたが報告という目的は達成されたのでミルフェイユに戻りトリーネの帰りを待たないとな。と思い冒険者ギルドを後にしようとした時、後ろから声を掛けられた。


「あれ?ナギトじゃない?こんな所でなにしてるの?」


振り返るとそこにはトリーネが居た。ただし、少々顔が赤く出来上がっているようだった。

冒険者ギルドに入ってきた時、酒場スペースで盛り上がっている冒険者達が居ると思ったが今回トリーネが参加したパーティだったようだ。


「トリーネ、ダンジョンから無事戻ってたんだね。おかえり」

「うんー、ただいまー」

「パーティの人達と打ち上げ中?」

「うんー、ナギトも一緒に飲むー?」

「んー、挨拶だけさせて貰おうかな」

「んー?飲まないのー?」


ちょっと出来上がりすぎかもしれないから挨拶を済ませたら強制的に連れて帰らないとかもしれないな。


「トリーネ、パーティの人達に紹介してよ」

「え?うん。みんなー」

「ん?どした?」

「これー、ナギト」

「うん?」

「もしかしてトリーネちゃんの彼氏?」

「あー、違います違います。ミルフェイユでお世話になってるナギトです。よろしくお願いします」

「うん?俺はロックスのリーダーをやってるブラッドだ」

「私はビリーよ。それでトリーネちゃんの彼氏なの?」

「だから違いますって」

「ふ~ん。まだって事ね」

「それぐらいにしといてやれ。オレはジョーだ、よろしくな。潰れて床で寝てるのがスティーブンだ」

「ナギトです。よろしくお願いします」


「それでオレらに何か用か?」

「あ、別に用って訳じゃないですけど、俺も最近冒険者になったんで挨拶を。と」

「あ~、やっぱり~。彼氏君が居るからトリーネちゃんはロックスに入ってくれないんだ~」

「ビリーの事は放っといてくれていいからな。やっぱりお前らで組んでるのか?」

「いや、組んではないですね。まだちゃんと冒険者として活動も始めてないですし」

「ふむ。トリーネを勧誘してるんだが断られててな。お前と一緒になら入るかもと思ったが良く分からんな」

「まだ薬草の採集ぐらいしかしてないんで、俺もどうなるか分かってないんですよね」

「ところで職業は何だ?」

「う・・・一応、アシストを・・・やろうかな・・・と言うか・・・何と言うか・・・」

「ふむ。アシストか。ウチには支援のビリーが居て、タンクもブラッドが居るからな。ちょっとバランスとしては良くないな」

「はぁ」

「まぁ、機会があればって所だな」

「あ、はい。あの・・・」

「ん?どうした?」

「トリーネが潰れかかってるんで連れて帰ってもいいですか?」

「ん?あぁ、飲ませすぎちまったな。悪いが頼む」

「はい。トリーネ、トリーネ。そろそろ帰るよ」

「へ?あー、うんー」

「それじゃあ、ダンジョンお疲れ様でした。お先に失礼します。ほらトリーネも挨拶して」

「お疲れ様ー、おやすみー」

「寝込み襲っちゃダメよ~」

「トリーネによろしく伝えといてくれ」

「トリーネちゃんまたダンジョン行こうなー」



完全に千鳥足なトリーネの腕を取り何とか歩かせる。放っておいたらこの場で寝そうな勢いだし。


「トリーネ大丈夫?」

「うん?全然大丈夫ー」


どう見ても大丈夫じゃないから帰ったら水飲ませまくって寝させないとな。

おぶった方が早いんじゃないかと思うほどトリーネは足元が覚束なくて冒険者ギルドからミルフェイユまでの距離を普段の3倍にも4倍にも感じた。

やっとの思いでミルフェイユまで戻り、勝手口の鍵を開け中に入る。


「トリーネ、ここに座って」

「うん」

「水持ってくるからちょっと待っててね」

「おやすみー」


トリーネを起こして水を飲ませた後、またテーブルに突っ伏して寝てしまった。今度は、声を掛けても揺すっても起きなかったのでどうしたものかと悩んだが。

おぶって2階まで行くのも、寝かせたまま放置するのも躊躇われたため、自分の部屋から布団を持ってきて1階で寝かせる事にした。


寝息も荒く苦しそうなのでいざとなったら冒険者ギルドか金の稲穂亭にでも駆け込んで医者でも呼んで貰わないとと思っていたがしばらくすると寝息も安定し胸をなでおろした。


しばらくしてメディン婆さんが帰宅して「またか」と言っていたので常習犯のようだ。

メディン婆さんに頼まれトリーネをお姫様抱っこしてメディン婆さんの部屋へ連れて行きベッドに寝かせたのだが。記念すべき人生初のお姫様抱っこは、とてつもなく酒臭かった・・・。



トリーネをメディン婆さんに任せ俺は部屋に戻ったのだが大事件が起こっていた事に気づいた。

さっきまでトリーネを寝かせていた布団にトリーネの移り香が・・・。

俺の布団はとてつもなく酒臭く変わり果てていた・・・。

既に昼を大きく回り今から干しても間に合うか分からないがベランダに敷布団と掛け布団を干し、どうか寝るまでに臭いが取れますようにと神に祈った。


当然、あのチャラ神様ではなく未だ見ぬどこかの女神様に祈った。



この世界では成人もしてますし、飲酒の年齢制限もされてない設定となっております٩( ᐛ )و

未成年の飲酒ダメ。ゼッタイ。

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