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5話 レベルアップ

テレレレッテレ~♪٩( ᐛ )و

ふと目を覚ますと俺は森の中に居た。そう、これこれ。これこそが異世界転生の定番のスタート地点だろ。

などと頭の悪い事を思いながらも、しょっぱなからラスボスクラスとご対面は無いよなぁ。とチャラ神様への怒りを再燃させていた。


「とりあえず街を目指すか」


と言っても森の中。そこまで鬱蒼とはしてないが人の気配も無ければ道も見当たらない。

下手に動きまわって迷ったらヤバいけど、かと言って待ってても誰か通りかかるような場所じゃないっぽい。


「行くしかないか。迷ったら迷った時だ。」


そう、彼。坂口凪斗君はギャンブラーなのである。チャラ神様ことローズルの予言したパチンコにハマると言うのも事実である。しかも、考える力はあるクセにすぐに考える事を放棄する刹那的なギャンブラー。自覚はまだ無い。



適当に真っ直ぐ進む障害物があれば迂回しまた真っ直ぐ進む。目印もなくただ歩く。

そして、ある事を思い出す。


「鑑定で薬草とか見つけて持っていけば宿代ぐらいにはなるかもしれない」


歩きながら木の根本に生えている草に向かって。


「鑑定」


「草」


それは分かる・・・Lv.99のアイテムボックスじゃなく鑑定のLv.10ってのがバグってるのかもしれない。


「鑑定」「草」 「鑑定」「草」 「鑑定」「木」 「鑑定」「草」


「お前絶対バグってんじゃん」


と、指でウィンドウを弾くと。


「薬草 下級ポーションの材料になる」


「マジか!最初から出せよ・・・」



そこからは歩きながら鑑定をし、使えそうな物はアイテムボックスに仕舞って行く。

しばらくするとそれも作業になり別の事を考えだす。


「ステータスオープン」


「テレレレッテレ~♪レベルアップしました」

「やっぱり!あの狼倒したから上がってると思ったんだよね。うは・・・Lv.342って上がりすぎだろ。」


かれこれ森の中を1時間程歩き、それなりに疲れているはずなのだがレベルアップが嬉しかったのか歩くペースも上がる。


「異世界転生らしくなってきたなぁ。森の中からスタートして、鑑定しながら薬草を摘んで、しかも、しかも高レベルっ!いやー、チート無双始まっちゃうなぁ。チート無双始めちゃいますかぁ・・・っと、道だっ!!」


「どっちに行くべきか・・・まぁ、どっちでもどっかに着くだろ」


そうこう道を進む内に森を抜け見渡す限りの草原地帯。そして、歩く。歩く。歩く。ただ、道を進む。

暇になってくると要らない事を考えだすのが人間で。


「馬車とか通ってー、それに乗せて貰ってー、盗賊に襲われてー、俺が無双モードで盗賊を撃退してー、実は馬車の人が偉い人とかでー、鳴り物入りで街に入るってテンプレとかやりたいなぁ」


フラグである。しかも、チャラ神様が関わってる以上、楽しいテンプレが待ってるとは思えないのにフラグである。

だが残念な事にそのフラグは無視される。


「お・・・何か見えてきた。城壁っぽいしそこそこ大きな街ぽいな」


テンションも上がり街の入口まで駆け抜ける。程の体力は無く途中からは歩いて。

入り口に着く頃には息も整い、守衛に話かける。


「すいません。身分証とか無いんですけど入れますか?」

「え・・・入れるけど・・・お前何だ?その変な格好は」

「あ・・・」


(スウェットなの忘れてたーーー。何て誤魔化そう・・・)


「いえ、色々ありまして・・・」

「いや、意味わからんけど・・・身分証が無いならとりあえずこっちに来い」

「え・・・いや、大丈夫です・・・」

「賞罰の有無を調べるだけだから安心しろ」

「あ、はい」


「その玉に手を置いて」

「はい」

「見るからに怪しいが賞罰は無いな」

「はい、ありがとうございます。それじゃあ入ってもいいですか?」

「いいけども、お前どっから来たんだ?そんな変な格好で武器も持たずに」


(また変な格好って言われた。そして、俺丸腰じゃん。言われるまで気づかなかった・・・)


「森の方から来ました」

「うん、まぁ、そういう事じゃないんだけど、まぁ、色々あったんだな」

「そうですね・・・色々ありまして・・・」

「とりあえず、ようこそアスガードへ。悪さして俺の仕事増やすんじゃねーぞ」

「はい、気をつけます。ところで冒険者ギルドってどこにあります?」

「このまま大通りを真っ直ぐ行けば看板が見えてくるよ」

「はい、ありがとうございます。それじゃあ失礼します」

「おう」


とりあえず街には入れた。次は冒険者ギルドで登録して身分証を貰って、アイテムボックスの中の売れそうな物を売っぱらって・・・って、やる事多いなぁ・・・・。と、ため息と共に深く目を瞑った。


お読みいただきありがとうございます。

孫を見守るぐらい温かい気持ちで作者も作品も見守っていただけると助かります。


孫どころか子供すら居ないのでどんな気持ちか見当も付かないですが( ´ー`)


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