44話 アクロバット講習
いつもお読み頂きありがとうございます。
「まずはアクロバットの役割から説明していこうかねぇ」
「はい」
「斥候、先行してモンスターの探索を行ったり、罠を探知したりする。場合によっては解除もするね」
「はい」
「そして、アタッカーとしてだけどね。マーシナリーみたいに安定した火力を維持出来る訳でもなくマジシャンみたいな高火力も出せない」
「はい」
「アクロバットは手数で勝負なのと、何よりもタイミングが命なんだよ」
「ほう」
「倒すのは他のやつに任せちまえばいい。それの補助をするのがアクロバットの役目だよ」
「はい」
「アクロバットの武器が弓なのは知ってるね?」
「はい」
「矢が無くなれば攻撃手段を失い、その矢も数があれば荷物になる。厄介な武器なんだけどコイツがまた役割を考えれば中々に良くてね」
「はい」
「モンスターの足に当てて機動力を奪い、目に当てて視界を奪う。モンスターが攻撃しようとしてきたタイミングで先に当てて怯ませる。相手の嫌がる事を嫌がるタイミングでやる。それがアクロバットさね」
「難しそうですねぇ」
「慣れちまえば余裕さね。それに、狙い通り決まった時の気持ちよさったらないね」
「なるほど」
その後、もっと細かな立ち回りやポジショニング、タイミングの説明。探索や探知のやり方、コツなどを事細かに説明して貰った。そして、思ってしまった、キザイアさんもっと叱られろ。
「と、まぁ。口で言えるのはこのぐらいかね。後はアクロバットになってからじゃないと説明しづらい範囲になってくるかねぇ」
「はい、勉強になりました。ありがとうございます」
「それじゃあ、後は訓練場でスキルをいくつか見せておしまいにしようかね」
「はい」
訓練場に場所を移し、ナールさんにアクロバットスキルの実演をして貰う。
着替えを済ませたナールさんはパンツスタイルに革の胸当て、腰に矢筒を下げ左手には弓が握られている。
「弓なんて引くのは久しぶりだから緊張しちまうねぇ」
全く緊張してる様には見えない。むしろ楽しそうにしか見えない。
「それじゃあ良く見てるんだよ」
「はい」
ヒュッ───ドスッ───。
「今のはスキルも何も無しに普通に射っただけだよ」
「はい」
「次からスキルを使うからね」「ファストショット」
ッ───ドスッ───。
「え?いつ射ったのか見えなかったんですけど」
「まぁ、そうゆうスキルさね。サクサクいくよ」「ライジングアロー」
ヒュッドスッ───。
「今度は矢が見えなかった・・・」
その後もいくつかスキルを見せて貰い、スキルとスキルを組み合わせたパターンも見せて貰っていた。すると。
「ナギト、こっちに来てみな?」
「はい。え?あれ?ナールさんどこに?」
呼ばれたので歩いて近づこうと思ったらナールさんが消えた。いきなり何の予兆もなく消えたんだ。
「ナギト」
「え?うわっ、え?え?あれ?さっき消えたのって」
「はっはっは。いい反応してくれるねぇ。ここから動いちゃいなかったんだがね」
「え?あぁ、なるほど。何かスキルですか」
「ハイド&シークってスキルで気配を遮断するのさ」
「なるほど」
「よし、それじゃあ。こんな所かね」
「はい。ありがとうございました」
「良いアクロバットになるんだよ?」
「え?俺まだ何になるか決めてないんですけど・・・」
「ギルドマスターのあたしが教えたってのにアクロバットにならないたぁどう言う了見だい?」
「え?いや、あの・・・」
「はっはっは。冗談だよ冗談」
「あ、くっそ・・・本気で引っかかった・・・最近そんなやつばっかだ・・・」
「ナギトが単純過ぎるんだよ。はっはっは。まぁ、ゆっくり考えてしっかりと決めるんだよ。いいね?」
「はい」
「それじゃあ、アクロバットの講習はこれで終了だよ。おつかれさん」
「はい、ありがとうございました」
これでようやく職業訓練が終わった。1次職を何にするかちゃんと考えないとな。制限時間はトリーネが帰ってくるまでって事にしよう。
「ナギト、すまないけどね。ステータス見しとくれないかい?」
「え?ステータスですか?」
「警戒するのは分かるんだけどね。ギルド職員には守秘義務があるから他言はしないし、悪いようにはしないから見しとくれないかい?」
「うーん。分かりました」
「ステータスオープン」
「どうぞ」
[ステータス]
名前:ナギト・サカグチ
年齢:18歳
職業:放浪者
Lv.342
HP10/10
MP10/10
SP10/10
スキル:言語スキルLv.10 アイテムボックスLv.99 鑑定Lv.10 生活魔法Lv.3
「はっはっは。これは予想以上だね」
「ですよね」
「次も頼むよ」
「はい」
[ステータス]
体力1[+]
力1 [+]
知力1[+]
敏捷1[+]
1023
「うん、次を」
[ステータス]
称号・賞罰
トリックスターの加護・薬草スレイヤー(笑)・ツッコミマスター(神)
「ふむ。よく分からないのが2つばかしあるけど、知りたい事は知れたよ。ありがとね」
「デスヨネー。って、この加護があるって分かってたって事ですか?全然驚いてないし」
「まぁ、もしかしたら。って程度だけどね」
「これってやっぱり、人にはバレない方がいいですよね?」
「バレないに越したこたぁないかもだけど、その内バレるだろうから気にしないでいいんじゃないかい?」
「え?その程度なんですか?」
「わざわざ自分から言いふらさなけりゃ問題ないよ」
「なるほど」
「それにしても、またあの子は変な事企んでるねぇ」
「え?知ってるんですか?あのチャラ神様」
「はっはっはっはっは。チャラ神様かい、いいねぇ。知ってるともさ、あたしの子供だからねぇ」
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ぶっこみました٩( ᐛ )و




