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375話 ウェイター

「って事なんで、忍耐強くやるしか無いですねぇ」

「何かコツとか無ぇのか?」

「んー、俺ちょっと忙しいんですよ」

「はぁ?お前がやれっつってんだろ?」

「ご飯の準備しないとなんで」

「よし、ジョーにでも聞いてくるわ」

「いってらっしゃーい」


ブラッドさんは本当に分かりやすくてありがたい。


ジョーさんとブラッドさんが食べ散らかした。いや、朝見た時に残っていた串焼き肉もキレイに無くなっていたので朝起きてから食べたんだろう。

と言う訳で、汚れたまま放置された皿をアイテムボックスに突っ込み。

新しい人数分の皿とコップをテーブルに出して準備は終了。


料理自体は集まってから盛り付けた方が冷める事も無いので集まってから出せば良い。



それにしても、皆遅くないかな?

ブラッドさんはさっき下りてったばっかだからまだ掛かるとしても、ジョーさんとトム君が遅いのが分からない。


下を見に行こうか逡巡(しゅんじゅん)していると3人が階段を上がって来た。


「遅かったですね」

「まぁ、色々あんだよ。って、何も出来てねぇじゃねぇか」

「あぁ、今日はもう好きなのを言って下さい。それをどんどん出していきますんで」

「大盤振る舞いだな。まぁ、その前に。な?」

「はい・・・。ナギトさん、さっきはすみませんでした」

「いやいや、頭上げてよ。悪いのは俺の方だし」

「いえ、あれぐらいの事で泣いてしまって恥ずかしいです。すいません」

「そんな事ないよ。俺が言い過ぎたのが原因なんだし」

「でもっ」

「お前等付き合いたてのカップルか?いつまでイチャコラやってんだ。さっさとメシにしてくれ」

「誰が付き合いたてのカップルですかっ」

「お互い見つめ合って、自分が悪い、いやいや自分の方がが悪い。ってよ」

「そんな事してっ・・・ましたけどもっ」

「人の趣味にとやかく口を出す程、野暮じゃねぇからあんま言いたく無ぇんだが。そういうのは見えねぇ所でやってくれ」

「だから違いますって」

「まぁ、そーゆー事にしといてやるから。さっさとメシにしてくれ」

「だーかーらー」



ジョーさんともじっくり話し合う必要があるみたいだけど、トム君との仲を取り持ってくれたみたいで感謝はしてる。

やっぱりジョーさんは面倒見が良いと言うかお節介なレベルで色々やってくれる。

イジり方にイラっとする事はあるけど、そこはお互い様だから相殺って事で・・・そうなるとお世話になりっぱなしで頭が上がらない。

それも悔しいからもうちょっと俺も頑張っていかないとだ。



「ラッシュブルのステーキをもう1枚くれ」

「はーい」

「あ、やっぱ。面倒臭ぇから3枚くれ」

「はーい・・・」

「こっちもだ」

「はーい」

「1枚じゃねぇよ。俺も3枚くれ」

「はーい・・・」

「俺もお願いします」

「はーい」

「あ、俺は1枚でいいです」


トム君は普段通りだけど、後の2人は朝食が足りなかったのもあってか全く遠慮無く食べまくっている。


「ナギト、水」

「俺もだ」

「水は自分でお願いしまーす」

「面倒臭ぇ。さっと入れてくれれば良いだろ?」

「いや、勘違いしてるみたいですけど。俺、給仕じゃないですからね?」

「良いじゃねぇかそんぐらい」

「特にジョーさんは結構な水量で出せるの知ってますからね?」

「お?ってこたぁ俺のは良いのか?」

「ダメですよ」

「チッ」


流石にそれは調子に乗りすぎだ。


「んじゃ、今度はボアファング頼む」

「俺もだ」

「え、もう食べたんですか?」

「おう」

「パンはどうですか?」

「要らねぇ」

「ブラッドさんはどうです?」

「要る訳無ぇだろ。肉だ肉」

「くっ・・・」

「あ、だったら俺パン食べますよ」

「いいよ、気を使わなくて。トム君も肉お代わりする?」

「はい。それじゃあ、俺もボアファングお願いします」

「はーい・・・」


何か俺が食べる暇が無いんですけど・・・。


「よし、次はスープ頼む。喉乾いたからな」

「水飲めば良いじゃないですか・・・」

「俺もスープくれ」

「・・・はぁ~~・・・はーい」


今日だけだし・・・反論せずに従っておこう・・・明日から覚えとけよ・・・。


「そろそろ、シメだな。ラッシュブルのステーキ頼む」

「俺もだ」

「はーい。トム君は?」

「あ、俺はもうお腹いっぱいです。ごちそうさまでした」

「おそまつさまでした」


そう言えば、忘れない内に明日の予定を伝えておこう。


「明日、ジョーさんは一旦街に戻って貰いますね」

「ん?何かあんのか?」

「はい。ちょっと用事が」

「ふ~ん」

「昼過ぎか夕方ぐらいには戻ろうと思います」

「おう」

「それで、ついでにトム君の防具も受け取って来て貰えるとありがたいです」

「金は俺が出して、後で店に請求すれば良いか?」

「はい、それでお願いします」

「ごっそさん。俺はいつ戻るんだ?」

「ブラッドさんは・・・もうしばらくダンジョンで」

「マジか」



マジです。

珍しくやる気出してくれてるから、その間はダンジョンで頑張って貰う気満々です。


それを言ったら、やる気無くしそうだから言わないけど。


いつもお読み頂きありがとうございます。


風邪をひきました(´ε` )


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