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360話 マヌート・ボルぐらい

ダンジョンの仕組みよりも衝撃的な話をオレルスさんから聞かされてしまった。


「前から教えようと思ってたんだけど。言いそびれてた事があってね」

「はい」

「ウチのメイドが買い出しに行ってるって話はしたよね?」

「はい。スイート・エモーションにも来て貰っってるって聞きました」

「うん。ここから1階ずつ上って行くってのは無理があるよね?」

「そうですね」

「ナギト君にあげた腕輪と同じ物を使って外に出てるんだけど」

「はい」

「ナギト君と同じ様に1階に出てたら問題があるよね?」

「え、そうですか?」

「ほら。守衛が居るよね?そこをメイドが通らせて貰えると思う?」

「あー。身分証の提示も要りますよね」

「うん。それで、ダンジョンを外から見たらどんな感じになってるか覚えてる?」

「外からですか?えっと、大きな岩山で裂け目と言うか谷になってる部分を進んで行くとダンジョンの入り口がありますね。その途中に門があって守衛さんが居ます」

「ザックリ言うと、その岩山もダンジョンの一部なんだよね」

「あー・・・。なるほ・・・ど?」

「まぁ、だから。わざわざ1階層で扉を出さなくても、外から岩山の所で出せるんだよね」

「えぇー・・・そんなショートカットが・・・」

「ウチのメイドはそうやって買い出しに行ってくれてるから。ナギト君もそうやった方が都合が良いんじゃないかと思ってね」

「そうですね。4人で入って1人だけ出て来るとか怪しいですもんね」

「使う使わないの判断は好きにすれば良いと思うよ。出入りの記録が無いのに買取にだけは来るってのも怪しまれるかもしれないからね」

「あー・・・逆にそっちもの可能性もあるのかぁ・・・難しい所ですね」

「まぁ、マ・・・母に頼めば便宜も図ってくれるだろうけどね」

「そうですね。いざとなったら頼らせて貰います」


ママって言おうとした!ってツッコミたいけど。流石にオレルスさんはイジれない。

それに、シフさんネタは暴走しそうだからね・・・触らぬ神に祟りなしってこの事を言うのかな?


「さてと」

「ん?」

「そろそろ皆の所に戻ろうかと思います」

「クッキー、まだ残ってるよ?」

「近いウチに寄らせて貰いますんで、その時にでもまた感想を聞かせて下さい」

「うん。そうだね」

「出来ればオレルスさんに食べて貰いたいですけど、余るようならメイドの皆さんとでも食べて下さい」

「そこは大丈夫だよ。僕が責任を持って全部食べるから」


そういう意味で言ったんじゃないんだけどなぁ~。


ほらー。さっきまで気配を感じなかったアンさんがめちゃくちゃ存在感を放ってるじゃーん。

アンさんって身長は160cmぐらいだと思うけど、今は2メートル以上ある様に見えるもん。


「まぁ・・・その残ってるクッキーの処遇についてはお任せします」

「うん?そうさせて貰うよ」

「それじゃあ、失礼させて頂きます」

「うん。またいつでも来てね」

「はい」


扉を出現させ、逃げる様に飛び込んだ。


「ただいまー」

「おかえりなさい」

「おう。思ったより早かったな」

「ジョーさんも思ったより早かったですね」

「なにがだ?」

「サボるのが」

「サボってねぇわ。さっきまでやってたんだよっ」

「トム君、本当?」

「は、はいっ。ジョーさんが来たのはついさっきです」

「そっか。ブラッドさんがまともになったと思ったら次はジョーさんがサボり出したのかと思いました」

「あんなヤツと一緒にすんじゃねぇよ」

「あんなヤツより後から働き出して、先に休憩に入ってるんだからサボッてるって言われても否定出来ねぇだろ」

「ブ、ブラッド・・・」

「どこから聞いてました?」

「俺がまともになったって所からだな。ふふんっ」

「いや、褒めては無いですよ?」

「な・・・なんだと・・・」

「真面目に働くのは当たり前ですからね?」

「そ、そうだな・・・」

「まぁ、良いんですよ?サボろうが、何しようが。自分のペースでやって貰って全然結構です」

「お、おう・・・」

「ノルマさえ(こな)して貰えるなら」

「い、いや。ちゃんとやってるぞ?俺は」

「おい。俺もやってるわっ」

「ノルマですけど。どうします?」

「どうって何がだよ」

「個人でやるか、チームとしてやるか」

「個人でだな」

「俺も個人の方が良いな」

「理由は?」

「「コイツは信用出来ねぇ」」

「息合ってますね。仲良すぎでしょ」

「今の流れで仲が良いって感じたのなら。お前の目は節穴すぎるっ」

「それじゃあ、各々でドロップの管理はやって下さい」

「おう」

「シュガーは1日にリュック1つ分が目安です。コピの実はトム君の訓練も兼ねてるんで当分はノルマの設定はナシです」

「だったら、どう考えてもルアク狩りの方が楽じゃねぇか?」

「いや、メインはトム君の訓練ですからね?」

「おう。そうだが、それが何かあるのか?」



ありよりのあり~。


だと、意味が違うか。

まぁ、俺的にはオーギーを刈ってる方が体力的にも精神的にも楽だと思うけどね。


いつもお読み頂きありがとうございます。


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