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342話 ファッションセンター

「それで、どういう服を選べば良いんですか?」

「まずは2人で出掛ける時に着る用のをお願い」

「オシャレな感じのヤツですか?」

「うん」

「分かりました」


服屋と言っても。マネキンがあって、綺麗に畳まれた服が棚に陳列されていて、試着室や鏡がある訳では無く。

男性用ズボンの大きな籠があり、横には男性用シャツの籠。と思ったら上着も肌着も一緒に入っているのでズボンの籠をひっくり返したらパンツとか靴下も出てきそうだ。


そんな性別と上か下かだけをザックリ分類した様な陳列だと思ったら、それは男性用だけで女性用は細かく分類され綺麗に畳まれて陳列されていた。


扱いの差よ!と思ったけど、日本でもそうだから仕方ない・・・のかな?


「良いのあった?」

「これとかどうですか?」

「う~ん・・・パッとしないわね」

「それじゃあ、こっちとかは?」

「その色はジョーに似合わないのよね」

「そ、それじゃあ・・・これはどうですか?」

「ちょっと派手過ぎじゃない?」

「・・・どんな感じが良いのかビリーさんが見本的なのを選んで貰えません?」

「仕方ないわね~」


きっと何を選んでもOKは貰えないから任せて俺は休憩にしよう・・・。


サボっているのをビリーさんにバレないように女性用の服が陳列されている側へ移動し気配を断ってビリーさんが決めるのを待つ。



が、何時まで経っても決まる雰囲気が無い。


「ビリーさん、そろそろ決まりました?」

「う~ん。これかこれ。どっちが良いと思う?」


これはきっとビリーさん的に決まってるパターンだ。

ハズレを引いたらまた1から選び直す気がする・・・。


「そうですね・・・こっち・・・」


指差しながらビリーさんの顔色を伺う。


「も、良いですけど。やっぱりこっちの方が良いですよね」

「やっぱりそうよねっ?」

「はいっ。それはもう確定で良いんじゃないですか?」

「そうね。それじゃあ、これに合うズボンを選ばないとね」

「ですね・・・」


そして、俺は再び気配を断った。



結局、服屋から出てこれたのはそれから2時間後の事だった。


「ナギト君ありがとね~」

「どういたしまして・・・」

「それじゃあ、私は仕事行くわね」

「いや、卵がまだですよ?」

「え?そうだっけ?」

「まだですね」

「卵なんてその辺で適当に買えば良いんじゃない?」

「いや、自分の目的の物が買えたからって適当になりすぎでしょっ」

「どこで買っても大差無いわよ」

「へぇ~」

「な、なによっ」

「今日の事はマリオンさんに報告しないとですね」

「えっ?ちょっと!冗談じゃないの、冗談」

「へぇ~」

「あ、あそこよ。あそこの卵が1番美味しいのっ」

「へぇ~」

「本当よっ?本当だから行きましょ?」

「まぁ、はい」


卵も購入し、無事本日の買い物は終了。


ビリーさんは西エリアにあるスイート・エモーションに出勤するため、俺は東門の先にあるユーダリルダンジョンへ向かうためレグバに向かって歩いていた。


「おい、ビリー!その変態から離れろっ」

「へ?」「え?」


振り返ると・・・誰?


まぁ、たぶんロリコン軍団の1人なんだろうけど見覚えが無かった。

というか・・・まだ探してたのか。


「え?誰?」

「俺だよ、ザ・ウォールのリチャードだよっ」

「あ、あぁ~・・・ザ・ウォールのリチャードね・・・」

「その変態から離れろっ。何されるか分からねぇぞっ」


ビリーさんは目が泳ぎまくって覚えてないのが丸わかりだったけどロリコンリチャードは気付いてないみたいだからスルーしておこう。


「今朝だって、嫌がるリサちゃんに無理矢理抱きついて押し倒そうとしてたんだぞっ」

「あぁ~。ナギト君ならやりかねないわねぇ~」

「やらないですよっ」

「えー、本当に~?」

「やっぱり今日の事は全てマリオンさんに報告しないとですね」

「ナギト君がそんな事する訳無いじゃないっ」

「掌の返しっぷりが凄まじいですね」

「な、なんのこと~?」

「まぁ、良いですけど」

「それで、どうするの?」

「んー、俺はこのままダンジョン行きますね」

「あ、ジョーにはまだナイショにしておいてね?」

「はーい」

「ジョーは明日か明後日には戻るんでしょ?」

「その予定ですね」

「ふふふっ」

「そんな楽しみだったら、今日のお昼に帰らせましょうか?」

「そんなの良いわよ。しっかり働いてしっかり稼いで貰わないとだから」

「ははは。それじゃあ、もう行きますね。買い物に付き合って貰ってありがとうございました」

「良いわよ。結局、服の代金も出して貰っちゃったしね」

「え、いや・・・出したと言うか出さされたと言うか・・・」

「お前ら俺を無視すんじゃねえええええええええ」

「「あっ・・・」」



最初は意図的に無視してたけど、途中からはガチで忘れてた。

ってか逆に、大人しく待ちすぎじゃない?


いつもお読み頂きありがとうございます。


服屋さんと言えばやっぱりファッションセンターしまむらですよね(*´ω`*)


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