25話 HEN
まえがき・・・何を書けばいいのやら・・・。
お楽しみくださいっ٩( ᐛ )و
コンコンコン───。
「ナギトー」
「・・・ん・・・あぁ、何ー?」
「ご飯出来たよ~」
「うん、今行くー」
「先、下りてるね」
「うん」
どうやら寝てたようだ。立ち上がり「んんっ」と伸びをしてから扉を開け階段を下りて行く。
メディン婆さんは既に席に着き、トリーネは配膳をしている最中だった。
「もう済むからナギトも座っちゃって」
「うん」
「って、その服なに?」
「え?あぁ、格好良いだろ?」
「変」
「着心地良いんだけどなぁ」
「絶対、変」
「そっか・・・」
「うん」
「そろそろ食べたいんじゃがいいかの?」
「うん」「あ、はい」
「「「いただきます」」」
食事中も延々と変だと言われ続けた。
そして、夕飯が終わり食器を下げているとメディン婆さんが。
「そう言えば聞き忘れておったんじゃがナギト、お前さんどこの国の出身なんじゃ?」
「えーっと、そうですね。日本って国です」
「ほう、ニホンか。聞いた事ないのう。遠いのかえ?」
「そうですね。かなり遠いと思います」
そう、日本は遠いのだ。どれだけ時間を掛けてもどれだけ頑張っても、もう2度と帰れない程に遠いのだ。
今になってようやくその実感が湧いてきて両親や友達たちの顔が浮かび帰りたいという気持ちと2度と帰る事が出来ず、もう両親にも友達にも会う事が出来ないのだと絶望が押し寄せてきた。
「ふむ。と言うことはこのけったいな服はそのニホンの物じゃな?」
と言いながら素材を確かめるように触ってくる。それはもう引っ張ったり叩いたりやりたい放題だ。
「そうですね」
「ふむ。なるほどのう。この服ちぃとばかし貸しとくれ」
「え?ダメですよ。これで寝るんですから」
「大丈夫じゃ。明日の朝からでかまわん」
「返して貰えるんですよね?」
「あー、もうしつこいのう。担保じゃ。借金を返し終えるまでの担保じゃ」
「えーーーーーー」
「心配せんでもすぐ返すわい。明日の朝渡してくれればいいからの」
「はい」
「それじゃあ話はしまいじゃ。トリーネ、トリーネー」
「は~い」
火のついたロウソクを渡され、手で追い払われた俺は仕方なく部屋へ戻る事にした。
床に置いてあった燭台のロウソクを差し替え布団の上に座り思案する。
やっぱり、やっぱりそうだ。この世界にも・・・。
この世界にもスウェットの良さが分かる人が居たんだ。
そう彼はそこそこ重症なスウェット信者だった。
手足のゴムが伸びて首元もダルダルになってからが真のスウェットだと豪語するほどに。
ただし、ゴムでキュっとなると気持ちも引き締まるらしくゴムの伸びていない新しいやつはお出かけ用らしい。
その頃1階では。
「え~、でも。私もやりたい事あるんだけど」
「すまんが、明日だけじゃから」
「でも~」
「頼む」
「・・・うん、わかった」
「そうか。トリーネは優しいのう」
「明日だけだからね?」
「わかっとるよ」
と、そんなやり取りがなされていた。
そして、スウェット信者はまだスウェットについて考えていた。
シフさんも反応が良くなかったから残念だけど無理っぽいな。
でも、買取のおばちゃんは変だとも何とも言わなかったし、別に変な目でも見られなかったからきっとあのおばちゃんもスウェットの良さが分かる人なんだ。
などとどうでも良い事を考えていると。
コンコン──。
「ナギトー。お湯持ってきたよー」
扉を開けるとトリーネが居て手には湯桶と布が握られていた。
「ごめんね。昨日は忘れちゃってたんだけどナギト、クリーン使えないよね」
「クリーン?」
「うん。浄化魔法なんだけど、私もおばあちゃんも使えるから忘れちゃってた。ごめんね」
「いいよ、全然。2人は使わないのにわざわざお湯沸かしてくれてありがと」
「うん。使い終わったらお湯は捨てて流しの所に置いといてくれればいいから」
「うん、分かった。ありがとね」
「それじゃ、おやすみ」
「おやすみ」
身体を拭き下着を替え、少し悩んでからTシャツもアイテムボックスに仕舞い込み着替えを完了させる。
そろそろ洗濯しないと着る物がなくなるなぁ。それに肌着も買わないとだ。まぁ、明日聞いてみるか。
と、扉を開け手に燭台と湯桶を持ち流しへ持っていく。
部屋に戻り。
そう言えば、クリーンなんて魔法があるなら掛けてくれれば良かったのに。これも明日聞かないとだな。
そして、ロウソクを吹き消し、ライトの練習をしてから眠りについた。
いつもお読みいただきありがとうございます。
拙い文章ですが少しでも楽しんで頂けるのでしたら嬉しく思います。
ふんすっ(ง •̀_•́)ง




