21話 茜色の夕日
まえがきとあとがきを書き直しました。
「ただいま帰りました」
「えらく時間が掛かったじゃないかい。そんなに混んでたのかい?」
「あー、ついでだったんでそのまま採集にも行ってきました」
「あぁ、そうかい」
「勝手してすいません」
「それぐらい気にしないよ」
「何か手伝う事あります?」
「そうさね。今トリーネが夕飯の仕込みをしてるから手伝いならそっちを手伝ってくれるかい?」
「はい、分かりました」
カウンターを抜けるとそこには腕組みをし竈をじっと見つめブツブツと呟くトリーネの姿があった。
うん、しばらく放っておこう・・・。
鍋が吹きこぼれそうになり声を掛けようとしたが声を掛けるより先に竈から鍋を外しブツブツ呟きながらも調理を進めていく。もしかしてトリーネの中には1つの事しか出来ない人が2人入っているのかもしれない。
しばらくし調理が一段落ついたであろうタイミングでトリーネに声を掛ける。
「トリーネ、ただいま」
「あ、ナギト。おかえり」
「美味しそうな匂いしてるね」
「うん、期待してていいわよ」
「何か手伝う事ある?」
「う~ん。もうほとんど終わっちゃったから、あ、そうだ。布団取り込んで部屋に持っていっといて」
「うん、かしこまりましたっ」
ビッと無駄に敬礼をし、3階へ上がりベランダへ出ると陽が傾き夕焼けが薄っすらと空を茜色に染めていた。
かと言って、感慨に耽る訳でもなく、さっと布団を取り込み充てがわれた自室へと叩きこむ。
夕方ともあって屋内はだいぶ薄暗くなっているのだが充てがわれた部屋はほぼ真っ暗である。奥に小さな採光用と思われる窓があるのだが、陽も傾き始めたこの時間ほぼ用を成しておらず布団を抱えたまま一瞬硬直したほどである。扉を閉め、1階へ下りた後。
「なぁ、トリーネ。部屋真っ暗なんだけど」
「うん、物置だからね」
「いや、寝るだけにしてもあそこまで真っ暗だと何がどこにあるかも分からなくない?」
「ロウソクぐらい使えばいいじゃない」
「あ、そうか」
「う~ん。どうしよっか」
「何が?」
「生活魔法にあるライトを教えてもまだ明るく出来るほどは使えないだろうし」
「へー、そんなのもあるんだ」
「うん。それとナギトに家の中でトーチを使われるのも怖いから家の中ではトーチ禁止ね」
「まぁ、たしかに。でも、どうやって火つけたらいい?」
「私かおばあちゃんがつけるから、それを持って部屋に行って寝る前に消す」
「しかないか」
「まぁ、今日も普通に使えてたから安定して使える事が証明されたら自由にしていいわよ」
「そのライトってのはどんな感じのやつなの?それ使えたらロウソクも要らないし」
「そうね。「ライト」こんな感じ」
拳ぐらいの大きさだろうか。光の玉が頭より少し高い位置に浮かび上がり、薄暗かったキッチンが一気に明るくなった。
「これってやっぱり熱かったりする?」
「ふふふ。触っても大丈夫よ」
「え?本当に?」
と手を伸ばしてみると熱は感じない。
「触っても大丈夫だって」
と言われたので触ろうと思ったが触れられないまま手が光の玉を通過した。
「おぉ?なんだこれ」
「そこには光が存在するだけだから触れもしないし熱量も発生しないの」
「・・・なるほど」
光とか存在とか何?物理なの?数学なの?証明しないといけないの?魔法なんだからもっと不思議物質とかでいいじゃない・・・。
「またハテナマークが飛び交ってるみたいだけど、今はそんなモノがあるって程度でいいわ」
「・・・うん」
「やり方はね、基本的に生活魔法はイメージする事と反復練習が大切だから、しっかりとそこに光があるとイメージしてそれを何度も繰り返すの」
「なるほどね」
「やってみていいわよ」
「いいの?」
「うん。身体に近い方がイメージしやすいから。そうね、胸の前あたりに両手をかざしてやってみるといいかも」
「うん」
胸の前で、両手でバスケットボールを持っている様な形を作り、その中心部分にLEDライトの様な小さな点の光をしっかりとイメージする。そして。
「ライト」「ん?「ライト」・・・何も光らない・・・」
「最初から光るわけないじゃない」
「あ、そっか」
「でも、寝る前にロウソク消してから試したらぼんやりと光るかもしれないわよ?」
「おぉ、なるほど」
期待に胸を膨らませ寝る前の時間を楽しみにしていると。
「そろそろ店仕舞いじゃから片付けをやっとくれ」
「はい、今行きます」
「やり方はトリーネに教わっとくれ。トリーネ頼んだよ」
「うん」
片付けと言っても店の前をホウキでさっと掃き、CLOSEDの看板を扉に掛け戸締まりをするだけで。
店の手伝いってもこの程度なら明日からも楽勝だな。と考えつつも頭の中は夕食の事でいっぱいだった。
スキルの設定について触れてましたが削除しました。
ここじゃない感がどうにもあったので、もし書くとしたら活動報告か別の場所に書こうと思います。
要望があれば急いで仕上げます。なければ書かないかもしれません。
[壁]∀・)チラッ




