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191話 インベントリ

結局、フィリップさんに丸投げする形で話は落ち着いた。

その後、モーリス親方から肉をせびられ。

欲しいと言われるとあげたくなくなり、断られるとおもっとあげたくなると言う天の邪鬼を発揮しかけたがラルフ君の期待に満ちた目に負けてボアファングの肉を3つ置いてきた。


それなりに時間も潰せたのでロックスのホームへと向かう。


ガチャ───。


「おはようございまーす」

「おう、おはようさん。思ってたより早かったな」

「おはようございます」

「早すぎました?」

「いや、さっきマリオンさんが来て契約も済ませたからブラッドさえ起きりゃー何時でもダンジョンに行けるぞ」

「って、言ってもブラッドさんですからねぇ」

「今日は流石に大丈夫だろ」

「そう言えば、俺の武器ってどうなりました?」

「トム、持ってきてやってくれ」

「はい」

「ブラッドは出発の30分前にでも起こせば良いだろ」

「そうですね」

「ナギトさん、これです」

「そう言えば、トム君が受け取りに行ってくれたんだよね?ありがと」

「それも、仕事の内ですから」


ボロ布に包まれたガントレットを受け取り。

包を開く。


「着けてみろよ」

「はい」


作りとしては革手袋に金属のプレートを重ねているだけの簡単な作りだ。

指の部分は多少なら動くが大きくは広げられない。

手首のちょっと先までプレートがあって、ホールド感もあるので殴った時に手首を捻らないように出来てるのかもしれない。


「どうだ?」

「良い感じです。たぶん」

「たぶんかよ」

「いや、こんなの装備するの初めてですからね。良し悪しは分からないですよ」

「使ってみて気に入らなかったら微調整して貰うなり、買い替えるなりすれば良い」

「はい」

「でも、これ。意外と着けたり外したりが面倒ですね」

「フィットしてないと拳を痛めるんじゃねぇか?」

「そうですね。うーん」


アイテムボックスを出し、ガントレットを収納と念じると。

1発で収納する事が出来た。


「おぉ」

「そんな事まで出来んのかっ」

「試してみたら出来ました」


アイテムボックスとインベントリの違いは良く分からないけど、どちらかと言うとインベントリ的な使い方になると思う。

そこで、右手にガントレットを装着した状態を想像しながらアイテムボックスから取り出してみる。

すると・・・右手の上にガントレットが乗っかった状態で現れた。


「流石に取り出しと同時に装備は出来ないみたいですね」

「防具も一瞬で脱げるって事だろ?それだけでもかなり羨ましいな」

「ガントよりもそっちの方が恩恵は大きそうですね。革装備でも意外と脱ぐのに時間掛かりますし」

「そうだな。あぁ、それとナックルはそこにあるぞ」

「え?どこですか?」

「テーブルの上だよ」


テーブルの上にはナックルが置いてあった。

ガントは工房でも見たがナックルは見てなかったのでまさかこれの事だとは思わなかった・・・。


「メリケンサックじゃんっ」

「ん?なんだそれ?」

「あー、俺の故郷ではナックルの事をメリケンサックって言うんですよ」

「へぇ~。まぁ、ここではナックルだな。ナックルダスターとも言う」

「あー、それも聞いた事あります。そっちが正式名称なのかな?」

「んで、ナックルはどうだ?」

「あー、そうですね。軽いから楽そうだけど、ガントの方が安心感ありますね」

「そうだ。盾もだったな。トム頼む」

「はい」

「どうだ?武器を持つとやれそうな気がしてこないか?」

「どうだろう・・・不安の方が大きいかもですね」

「そりゃ、良いこった」

「えっ、何がですか?」

「初めて武器を持つとな。気が大きくなって強くなった気になっちまうんだ」

「まぁ、分からないでもないです」

「そうすると大振りになって当たらないわ、無謀な突っ込みをするわで怪我をするハメになるヤツが多い」

「なるほど」

「ちなみに、俺も最初はやらかした」

「えっ、ジョーさんがですか?」

「あぁ、若かったからな。んで、痛い目を見て身の程を知る訳だ」

「ナギトさん、盾です」

「あ、うん。ありがと」


さっきのガントと違って、めちゃくちゃ綺麗な布に包まれてる。


「この扱いの差って、値段ですかね?」

「そりゃそうだろ」


一緒に纏めて買ってるんだから同じ扱いでも良いと思うんだけどなぁ。


「全部で金貨1枚だから、その盾が銀貨8枚でガントが銀貨2枚。ナックルはオマケって所じゃねぇか?」

「そんなに差があるんですね」

「適当に言ってるだけだがな」

「まぁ、でも。それぐらいの割合って事ですよね」

「だな」

「よーし、そろそろブラッドさん起こします?」

「武器と防具でテンション上がってやる気出たみたいだな」

「いやっ、そういう訳じゃっ・・・いや、そうなんですかね?」

「ナギトも意外と男の子だったな」



まぁ、そりゃそうだろ。

自分用の武器を持ってテンションが上がらない男は居ないっ。


ヤバいな・・・テンション上がってやらかさないように気を付けないと・・・。



いつもお読み頂きありがとうございます。


本日2話目の投稿です。

ストックが無いと強迫観念からか書くペースが上がるっぽいです。

そして、どうしても誤字は増えるっぽい(´ε` )


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