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150話 ベッドの中のおしっこ

他にアイディアと言われても、紅茶は高級過ぎて入手が難しいのか提供する場合の金額的な問題なのか分からないが無しとして。

コーヒーに至っては存在すら怪しい。

認識されていないだけなのか、この地域に無いだけなのか。とにかく入手は不可能そうだ。


「うーん・・・・あ、そうだ。タンポポってあります?」

「タンポポですか?」


んー、タンポポも無いのか。植物に関しては元の世界とほぼほぼ同じだと思ってたんだけどなぁ。


「ありませんか?」

「いえ、黄色くて綿毛をつけるタンポポなら年中、至る所で見かけますが・・・」

「あ、やっぱあるんですね」

「もしかしてタンポポを食べるおつもりですか?」

「食べるというか。根っこからコーヒーっぽいのが出来たはずなんですよね」

「根ですか」

「根っこを洗って、水に晒してアク抜きして、干して水気を飛ばしてから炒って。それを、煮出したりすると出来たはず・・・」

「なるほど・・・手間は掛かりそうですが元手が掛からない分、味次第といった所でしょうか」

「まぁ、俺も飲んだ事は無いんで良く分かってないですけど」

「では、早急に試みてみます」

「はい。出来たら俺も試飲させて下さいね」

「はい、その折は宜しくお願い致します」


正直、コーヒーはそんなに好きじゃない。

ブラックだと飲みたいと思わないけど、コーヒー牛乳は好き。

だから正直な所。タンポポコーヒーにもそんなに興味は無い。

ただ、この世界は飲み物のバリエーションが少ないから美味しければ何でもウェルカムだけど。


「あ、そうだ。忘れる所だった」

「他にも何かアイディアが?」

「いや、冒険者を雇って蜂蜜集めをする予定じゃないですか?」

「はい。中々募集に掛からない様ですので変更も視野に入れてますが」

「あ、そうなんですね・・・」

「それがどうかされましたか?」

「いや、そこに俺も入れないかな?と」

「ナギト様がですか?」

「はい」

「えっと、それは・・・ブラッドさんに代わり募集を掛ける役目をされると言う事ですか?」

「いや、その雇われる冒険者の1人としてですね」

「低階層で危険度が低いとはいえ、万が一の事がありますので許可出来ません」

「まだ人数も集まってないみたいで、ジョーさんかブラッドさんも帯同するじゃないですか」

「いえ、それでも・・・」

「引率者が居て、最低限の安全は確保される訳ですし」

「万が一の事があれば・・・」

「その万が一に備えての帯同じゃないですか」

「いいじゃない。行かせてあげれば」

「ビリーさんっ!」

「いざという時は他のメンバーを見捨ててもジョーかブラッドがナギト君を連れて帰れば問題無い訳でしょ?」

「確かにそうですが・・・」

「ナギト君のスキルレベルって私と変わらないのよね」

「そうなんですか?」

「うん。足りないのは経験ぐらいかしら」

「その経験が重要なんです」

「だから、その経験を積むために言い出したんじゃないの?」

「はい」

「・・・・・・分かりました」

「良いんですか?」

「はい。ただし、ナギト様がダンジョンに行かれる際はジョーさんブラッドさんの2人に同行して頂きます」

「はい。ありがとうございます」

「先程ビリーさんが仰ってたように、いざという時は他のパーティメンバーを見捨ててでもナギト様を無傷で連れ帰る事が条件になります」

「過保護過ぎじゃない?」

「これでもかなり譲歩しております」

「でも、良いんですよね?」

「はい。何かあった場合は即刻中止して頂きますが宜しいですね?」

「はい」


色々と条件は付いたけど許可が下りた。

ブラッドさんとジョーさんには面倒を掛ける事になるけど、いずれちゃんとお返しをしようと思う。


「それでは報告は以上になりますが他にご質問はございますか?」

「いえ、他には特に・・・ありました」

「はい、どういったご質問でしょう?」

「アクセサリーを買おうと思うんですけど、どこかオススメのお店とかあります?」

「はい?・・・どなたに贈られるんでしょうか?」

「トリーネです」

「あぁ、なるほど。それでしたらナギト様がデザインを考えられて1点物をお作りになられた方が宜しいかと思いますが。工房をご紹介致しましょうか?」

「えっ、そこまでするんですか?」

「折角だからそうして貰いなさいよ」

「えぇー・・・でも、俺デザインとか分からないんですけど」

「デザインは任せても宜しいかもしれませんね」

「うーん・・・でも、そんなに時間も無いですし」

「お任せ頂ければ明日中には仕上げさせますがいかが致しましょう?」

「そうですね。それじゃあ・・・あ、折角だからこれ使って貰ったり出来ません?」

「これは原石ですか?」

「はい。ルビーの原石なんですけどどうですかね?」

「含有量次第でしょうが私では判断出来かねますのでお預かりさせて頂いても宜しいでしょうか?」

「はい。お願いします」

「指輪に加工して宜しいですか?」

「あ、いえ。ネックレスかブレスレットでお願いします。都合が悪ければ指輪でも良いですけど」

「畏まりました」



トリーネへのプレゼントもこれで何とかなりそう。

研磨とか加工って時間掛かりそうなイメージなんだけど商業ギルドパワーによるゴリ押しでやらせるって事なんだろうな。

冒険者に復帰する話もなんとかなったし今日は順調だ。


あれ?もしかしてフラグ立てちゃった?


いつもお読み頂きありがとうございます。


たんぽぽはフランス語でpissenlitと言うそうです。

piss-en-litでベッドの中のおしっこという意味になるそうな。


これは正直な話。

切りの良い話数に下ネタを持ってきたりしてましたが今回は偶々です(「・ω・)「ガオー


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