1話 神様との邂逅。出来れば女神様、じゃなくてももっと威厳のある感じが良かった。
初投稿です。
もっとサクサク書けるかと思ってたんですが中々に難しいですね(´・ω・`)
気がつくと真っ白な空間に居た。
真っ白な部屋ではなく真っ白な空間。
見渡す限りの真っ白な床、壁は無く天井も存在せず、ただひたすらに広がる真っ白。
そう、異世界転生モノで死んだ後呼びだされてチートスキルとか貰う定番の神様が出てきそうな雰囲気満開の空間。
(あぁ、これ明晰夢ってやつだ・・・いくら異世界転生モノがマイブームだからって夢にまで見るとか現実逃避が過ぎるだろ・・・)
「とは言え、折角だからハーレム展開でも楽しむとするかな」
すると唐突に背後から声がした。
「ハーレム展開がお望みなんだねー」
「え!?あー、もしかしなくても神様?」
と、振り返りながら応えるとチャラそうなイケメンがそこに居た。
「そーだよー。ちなみにこれ夢じゃないからねー?んじゃまー時間もないし説明に入るねー」
「え?あー、まぁ、それもテンプレか。それじゃあサクっとチート能力をヨロシク」
「立ち話もなんだしとりあえず座ろっかー」
チャラ神様がそう言うといつの間にかテーブルと椅子がそこに在り。お互いテーブルを挟む形で席に着いた。
「はじめましてー。僕は君がこれから行く世界の神様のローズル」
「初めまして。坂口凪斗です」
「自己紹介も済んだし。それじゃー、説明するねー」
チャラ神様が言うにはゲームの様なテンプレの異世界そのままな様子で、剣と魔法のファンタジー。
スキルやレベル、ステータスの概念も存在し勇者とか魔王も居るらしい。
チート能力を貰えたとしてそんな過酷な世界、帰宅部でロクに運動経験もない俺が生きていけるのか?と不安が過ぎったが夢なんだしどうとでもなるかと思った矢先。
「信じてないみたいだからもっかい言うけどー、これ夢じゃないからねー?」
「いやいや・・え?・・・マジ?」
「うん、マジマジ。ちょーマジなんだよねー」
「えーと・・・なんで俺が・・・?」
「厳正な審査の結果とかではなくー、ダーツを投げたら凪斗君に当たりましたー。おめでとー」
「え・・・?ダーツ・・・?」
「うん、こないだテレビ観てたらねー、金髪のおじさんがねー、日本地図にダーツ投げててさー、これだー!って思ったんだよねー」
「・・・・うん・・・そっか・・・・」
(いやいやマジ意味わかんねーよ。バラエティ観ててこれだ!じゃねぇんだよ・・・いや、でもこれも含めて夢って可能性が「無いねー」)
頭の中にチャラ神様の声が響いた。
「・・・聞こえてたんですね・・・」
「うん、チャラ神様はすごーく偉いから心の声も聞こえちゃいまーす」
「すんませんっしたっっ」
「いいよー、全然気にしてないからー。あ、でもーあげるスキルとかは予定より下げちゃうかもー」
「めちゃくちゃ気にしてんじゃねーかっ!」
「ウソウソ、冗談だよー冗談」(たぶん)
「たぶんって聞こえてるしっ」
(やべぇ・・・全部聞かれてたのかよ・・・チャラ神sじゃない・・・名前なんだっけ・・・「ローズルだよー」)
「・・・重ね重ね申し訳ございませんローズル様」
と全力で土下座を決めてしまった。
そして、全力の謝罪と言い訳を重ねた上でもう一度さっきよりも細かくこれから向かう世界の話、スキルについて(魔法はスキルに含まれるらしい)などの話を聞き、いざスキル授与となった。
「凪斗君にあげるスキルはねー、これさえあればもー完璧ってのをいくつかあげるねー」
「おぉー、ローズル様ありがとうございますっ」
「俺やっぱり魔法が使いたいですっ!ド派手なやつっ!それと剣術スキルとかもあって魔法剣士って感じのになりたいですっ!!」
「おー、いいねいいねー。凪斗君にあげるのはねー言語スキル」
「大事ですよねっ言葉が通じないと即行詰みますもんねっ」
「え・・?まだありますよね・・・?」
「残念ながら・・・まだありまーす」
(こいつマジしばきてぇ・・・いやっ!ローズル様ありがとうございますっっ!)
「うん、まぁいーよー。しばかれたくないしちゃんとスキルあげるから安心していーよー」
「ありがとうございますっ」
「2つ目のスキルはねーアイテムボックスだよー」
「便利ですよねっ定番のスキルだしっありがとうございますっ」
「続きましてー異世界転生の定番ー鑑定スキルでーす」
「おぉー、ありがとうございます。嬉しいんですけど、そろそろ攻撃スキルも欲しいんですよ。俺がそのまま転生した所で魔王どころか雑魚モンスターともまともに戦える気がしないし」
「うーん、そうだねー。でもこの3つで終了でーす。」
「いや、あともう1つだけでもっ何でもいいから攻撃スキルをっ」
「チャラ神様でもそれなりに忙しいんだよねー、もー時間もないしー、全然根に持ってないけどベリーハードモードで頑張ってねー」
「めちゃくちゃ根に持ってんじゃねーかーーーーーーーーー」
と、言い終えるより先に光が身体を包み込み意識が遠くなるのを感じながらいつか絶対にチャラ神様をしばくと心に誓った。
お読みいただきありがとうございます。
突っ込みどころ満載かと思いますが暖かい目で見守っていただけると幸いです。