第122話 オブスル帰還
雷山の件はできるだけ早く周知したほうがいいと判断し、もうすっかりと日が暮れてしまっているが最寄りの冒険者ギルドまでやってきた。
身分証のおかげでいきなり訪ねても歓迎され、重要な話があると言えばフリーパス状態でギルド長のいる部屋へと通してくれた。
軽く挨拶を交わし今回のいきさつを話せる範囲で、3メートルほどの巨人種で、見た目は初老の男性ギルド長に語っていった。
「まさかそんな魔物が潜んでいたとは……。そこまで高度に小妖精に擬態する小妖魔など、はじめて聞きました」
「そもそも普通の小妖魔では、そうしようと思う知能もなかったでしょうからね。
魔物という範囲でみれば、それなりに高い知性をもった特殊な妖魔がいてこそだわ」
レーラの言葉に、冒険者ギルド長も神妙な顔でうなずいた。
いたずらに近づかなければ被害が出ていなかったことから、直近で対処しようという声は少なかった。なにせ雷山は、行くだけでも危険な場所だからだ。
けれど小妖精を討伐するチームを集めるという話は、現実としてあがってはいたらしい。
そしてあの妖魔が雷山を掌握し、さらに勢力圏を広げようとしていれば、確実に冒険者ギルドは小妖精を狩りに出撃していただろう。
「なんにせよ。早いうちに対処できてよかったです。それで……、犠牲になった人たちの結晶体なんですが……」
「……見させていただいても、よろしいでしょうか」
「はい、かまいませんよ」
人間の結晶体を全て取り出し、部屋に並べていく。
その中にはギルド長が知っている顔もあったようで、無念そうに拳を握り締めた。
「確かに、行方不明になったとされるものたちで間違いないようですね……。
人数は足りないですが、ここにいないものたちは……」
「食べられたか、エネルギー源として使い潰されたかのどちらかでしょうね。それ以外の要因も、あったのかもしれませんが」
「はい……。残念です」
妖魔の死骸や他の魔物の結晶体も取り出し、いろいろと竜郎たちの話を補強していき、正式に小妖精は悪くなかったと冒険者ギルドとして認めてくれることになった。
とはいえ今の竜郎たちが悪くないと言えば、それだけで認めてくれはしただろうが。
冒険者ギルドとしても結晶化という珍しいスキルに興味を示し、研究のために譲ってくれないかと言われたので、何体か魔物の結晶体を今回のお礼の意味も兼ねて、かなり高額で買い取ってもらった。
また追加で人間の結晶化も解いていき、普通の死体として扱えるようにもしたことでまた財布が重くなる。
『ほんと冒険者って儲かる仕事だねぇ』
『普通はそれに見合った労力が発生しますから、簡単なことではないはずなんですけどね……』
遺体に関しては全て冒険者ギルドが責任をもって取り扱ってくれるというので、遠慮なく丸投げした。
「前情報なしに件の妖魔と小妖魔の軍勢と争っていれば、こちらの被害もかなりのものだったでしょう。この度は本当に、ありがとうございました」
普通の魔物は雷山から出ようとはあまりしないだろうが、妖魔はかなり野心的に動いていたので、その可能性も十分ありえた。
そう考えれば最強のカードがふらっと来て討伐してくれたのは、雷山の近くに住まう住民たちにとっては僥倖としか言いようがない。
それから事後処理を全て冒険者ギルドに押し付けることに成功した竜郎たちは、何度も礼を言われながら見送られ、今日は遅いと一度カルディナ城に帰還する。
そして次の朝にヤメイトを迎えに、遊牧民たちが暮らす場所へと戻ってきた。
顔見知りだったこともあり、軽い挨拶程度で集落の中へと通された。
竜郎たちからしたらまだ朝早くといった頃合いだったのだが、すでに遊牧民たちは元気に働いていた。
そんな中、簡素な土の家の前に座って、道具の手入れをのそのそとしている老人の姿を見つけた。
「おっちゃん、やっほー。迎えに来たよー」
「おおっ、お前たちか! 無事に帰ってこれたんだな」
「いちおう、心配はしてくれてたんだな」
「あたりまえだろ。こっちも生活が懸かってんだ」
損得勘定抜きにしても心配していたというのに、ヤメイトは強がるようにそう言った。
「それで……どうだった? やっぱりイカレた妖精どもが、暴れまわってるようなとこだったのか?」
「いや、妖精たちはイカレてなんてなかったよ」
竜郎はヤメイトにも話しておく必要があるだろうと、ケイネスのことも含めて聞かせることに。
雰囲気から重い内容だろうとヤメイトは自分の家に竜郎たちを招き入れ、そこで自分の父親がなぜ死んだのか。なぜ首だけが戻ってきたのか。その真相を知った。
「ってことで、おっさんからしたらチムール──その小妖精に思うところはあるだろうが、悪気があってやったことじゃないってことだけは分かってあげてほしい」
「ああん? 思うところだ? そんなもん、ねーよ」
直接的な原因ではないとはいえ、間接的に身内の死に繋がる原因になっているのだから、チムールに対して怒っても不思議ではない。
けれど予想以上に、ヤメイトの反応はあっさりしていた。
ポカンとした竜郎たちの反応を見て、ヤメイトは面倒くさそうに頭を掻く。
「ガキの頃にそれを聞かされてたなら、確かに怒ってたかもしれねぇ。
だがもう親父の件は吹っ切れてる俺にとっては、今更ってもんだ。
親父が自分で決めて、自分で行って、魔物に嵌められて、殺された。妖精を恨むことはできねーよ」
「そうか。ならいいんだが」
「ああ、いいんだよ。親父の仇も、お前さんらが取ってきてくれたんだろ? ならもうそれで十分だ。
それに聞いた話じゃ、昔親父をそいつが助けてくれたからこそ、今俺がいるんだろう。
むしろ感謝してーくらいだ。まあ、俺じゃあ雷山には行けねーし、行きたくねーけどな」
見栄を張るでもなく、ヤメイトは本心からそう言った。
ならばこれ以上は何も言うまいと、リアが話を切り替えた。
「あの、ヤメイトさん。それでですね。私たちが妖魔を退治しに行ったときに、これらを拾ってきたんですが、見覚えございませんか?」
「なんだ──って、それは……」
リアが簡素な木の机の上に並べたのは、ケイネスが使っていたであろう仕事道具の数々。
昨晩リアが丁寧にメンテナンスしておいたので、今すぐにでも使えるような状態になっている。
その中で一番思い入れのある槌に、ヤメイトの手が伸びた。
「もしかして……いや、そうだ。間違いない。親父が使ってたもんだ」
「妖魔たちには無用のものだったらしく、保管庫のような場所に放置されていたのを発見したんです。
確認も取れたようなので、それら全てヤメイトさんにお渡ししますね」
「お渡ししますって……いいのかよ? 今でも親父が実際に使ってた仕事道具ってことで売りに出せば、相当な値が付くはずだぜ?」
武器としては使えないが、彼に憧れる職人や彼の制作物のコレクターというのは未だに存在している。
そういうものたちのところに持っていけば、喜んで大枚叩いて購入してくれることだろう。
「お金が欲しいなら自分で稼ぐので大丈夫です。ケイネスさんも、どこの誰とも知らない人に持っていられるよりは、息子のヤメイトさんに持っていてもらいたいのではないでしょうか」
「もらっときなよ、おっちゃん。気になるんなら、仕事で返してくれたっていいんだからさ」
「仕事でか……。──っし!」
パシンパシンと自分で自分の頬を叩き、気合を入れるヤメイト。
そして机に並んでいる父の仕事道具を、1つ1つ懐かしそうに手に取っていく。
「なんつーか。首だけが帰ってきたときよりも、親父が帰ってきた感じがするわ……。ほんとに、ありがとう」
これまで見たことがないほどに真摯な顔で竜郎たちにお礼を言って頭を下げる彼の瞳からは、ポロリと大粒の涙が零れ落ちる。
それを囃し立てることもなく、竜郎たちは黙って彼から目をそらすのだった。
遊牧民たちに惜しまれながら、ヤメイトは竜郎たちに連れられオブスルへと帰ってきた。
「まじかよ……。まだ山を出て1時間もたってないぞ。とんでもねーな、竜ってのは」
「えへへー。ニーナ凄いでしょー」
また小さい状態に戻ったニーナは、ふんぞり返りながら鼻を高くする。
それをマネするように、楓と菖蒲も胸を張って皆の笑いを誘った。
顔見知りの門兵親子と軽く挨拶を交わし、ヤメイトの帰還も知らせつつオブスルの町の中に入っていく。
ヤメイトは「全然変わってねーな」と悪態をつきながらも、嬉しそうに口の端を上げていた。
「それじゃあ役所に行って、おっさんの家を買いとってくるか」
「なにからなにまで、すまねぇな。これからばっちり仕事で返してやっから、期待しててくれよ」
「けれど、ほどほどにしておきなさいね。もう若くはないのだから」
「レーラにだけは言われたくねぇなぁ」
ここいるメンバー全員どころか、カルディナ城に住まう全員の年齢を合わせてもレーラには及ばない。
ぶっちきりの年長者に若くないと言われ、ヤメイトは何とも言えない表情をした。
役場に行くと顔はすでに覚えられていたので、用件すら聞かれずに町長と話ができることに。
そこでヤメイトの家を町から買い取りたいと竜郎が言えば、鶴の一声であっさりと許可してくれた。しかも、タダでいいとさえ言われてしまう。
世界最高ランクの冒険者に縁のある人間が住んでいるともなれば、町の安全は確保されたも同然。
それもこれほど田舎にある町ともなると、救援が遅れることもあるので是が非でも手に入れておきたい伝手なのだ。
けれどさすがにタダでは悪いので、レーラがはじき出した大よその適正価格を支払い、ヤメイトの住民登録もその場で済ませてもらった。
改めて町長に礼を述べて役場を後にすると、その足で新しい身分証を手に入れたヤメイトを連れて彼の家へ。
「やっぱ人が住んでねーと、すぐに傷んじまうな。あとで綺麗に直しておくか」
「それがいいかもな。ご近所さんには、完全に廃墟扱いされてるみたいだぞ」
「まじか……」
「なんなら私が直しましょうか?」
「いや、それくらい自分でできる。これ以上、妹弟子に頼りっきりなのは俺の沽券にかかわるからな」
「おっちゃんに沽券なんてあったんだねぇ」
「しまいにゃ泣くぞこら!」
傷んだ家に肩を落とすヤメイトに鍵を開けてもらい、作業場へとぞろぞろ入っていく。
「外はあんなに荒れてたのに、中はずいぶんと綺麗だな」
「パパが魔法で綺麗にしたんだよ」
「ああ……、そういやここに俺の手掛かりを探しに来てたんだっけか。こりゃ楽ちんだ」
そう呟きながらヤメイトは自分の荷物から、今後の作業に必要な道具をさっそく棚に入れはじめた。
「ん?」
「どうした? 何か忘れものでもしたか? おっさん」
「いや……」
突然ヤメイトが棚の前に座り込み、床を指先で軽くなぞる。
そしてすぐに、竜郎たちへと顔を向けてきた。
「なあ、お前たちここにあった隠し扉をあけたのか?」
そこは秘伝書が入っていた隠し収納がある場所。
彼は竜郎たちがそこを発見したことは聞いていたが、開けたことまでは聞いていなかった。
しかし疑問なのは、こじ開けたわけでもなく正規の方法で開けたというのに、なぜ分かったのか──である。
愛衣が答えを言う前に、質問に質問で返す。
「なんでそー思ったの?」
「鍵穴を出すための仕掛けが、きっちり元に戻されてる。俺は適当に戻しただけだったはずだ」
それだけでは開けた証拠にはならないが、ヤメイトにはなぜかそうだとしか思えなくなっていた。
ここで嘘をついてもしょうがないと、竜郎が正直に答えた。
「ああ、開けた」
「ど、どうやって……?」
「私が鍵を作って開けてみたんです。勝手にごめんなさい」
「いや、別にそれはいいんだが……設計図をどこかで手に入れていたのか?」
「いえ、持ってません。その場で構造を観て作りました」
「えぇー…………」
設計図があったのに、何年もかけて他人に大金を払って作ってもらったおっさん。
設計図もないのに、その場で自分で作ってしまった少女。
そのあまりの落差に、おっさんは涙目になって地面にぐったりと寝そべり不貞腐れた。
「でも、おじちゃんには別の才能があったんでしょ。元気出して」
「「うーうー」」
「そ、そーだよな! 俺は親父とは違う才能があるんだった!」
ニーナがよしよしと頭を撫で、楓と菖蒲が背中をてしてしと軽く叩く。それだけでヤメイトは、すぐに元気を取り戻した。
単純なおっさんだと竜郎や愛衣が苦笑していると、おっさんがリアの前まで歩いてやってくる。
なんだろうとリアが顔を上げると、少し悔しそうな顔をしたヤメイトと目が合った。
「だからまあ……なんだ。鍛冶師のほうはお嬢ちゃ──いや、リアに託すことにしよう」
そう言ってヤメイトは何冊もの手作りの本を、《アイテムボックス》から取り出しリアへと渡してきた。
「これは……もしかして?」
「ああ、親父が残した秘伝書ってやつだ。俺には意味が分からなかったが、お前さんなら分かんだろ?」
試しに一番手前の本を開いて内容を確かめてみると、リアにはその内容がすんなりと理解できてしまう。
「これは……なるほど。なかなかに個性的な手法を取っていたんですね。ここなんて私にはない発想で面白──って、そうじゃなくてですねっ。
これはケイネスさんが、あなたに残したものです。受け取れません」
「そう言うなって。俺のために残してくれたってのは確かなんだろうが、理解できねー年老いた息子がただ持ってるよりも、優秀な理解できる若者が技術を継承し昇華してくれるってんなら、親父も本望だろうよ。いいから貰ってくれ。
一生に一度くらい、兄弟子らしいことをさせてくれよ」
懇願するようなまなざしに耐えられなくなり、リアはその秘伝書を受け取ることにした。
「……分かりました。これを完全に使いこなし、私のものとして昇華してみせます」
「ああ、頼むよ。俺は俺で、芸術家として余生を謳歌すっからよ」
ニッと少年のように笑うヤメイトに、リアもおかしそうに笑い返した。
ほっこりする2人のやり取りを眺めつつ、いいところで竜郎がヤメイトに声をかけた。
「余生とか言っていたが、おっさんには長生きしてもらうぞ」
「ああ? 俺はもう70越えてんだぞ。贅沢に生魔法かけてもらって生きてきた人間と、一緒にしてくれるなや」
年老いてから慌てて生魔法使いに体を整えてもらうのと、若いときから少しでも整えてもらっていたのとでは寿命の長さが変わってくる。
そこでいくと若いときから生魔法使いになど縁のなかったヤメイトは、ゼンドーほどに長く元気に生きられはしない──というのが常識だった。
けれどそれは、常識の範囲内で生きる者たちの理でもある。
「その辺は安心してくれ。俺たちのもとで働いてくれるってんなら、福利厚生は充実していくつもりだ」
「ふくりこーせー? なんだそりゃ」
「作品を買い取る代金以外でも、おっさんに特典をつけようってことかな。例えば、まずはこれ──」
竜郎が全力で生魔法を使って、ヤメイトを癒していく。
するとこれまで地道に生魔法を受けてきた人間すら凌駕するほど、体が最上級に活性化してくる。
ヤメイトが抱えていた腰痛や膝の痛み、肩こり、顔のたるみとシワなどなど、体の外も中も見た目で分かるほど若くなっていった。とはいえ、老人の域はでていないのだが。
それでも自分で実感できる体の軽さに、ヤメイトは言葉すら出ずに目を丸くする。
「それだけじゃあ、ないぞ。お次はこれだ」
「これはなんだ?」
「それでルドルフさんは、玉ねぎ頭から解放された。そう言えば、もう分かるな?」
「ま、まさかっ!?」
ヤメイトも一緒に暮らしていたのだから、ルドルフが長年抱えていた悩みも当然知っていた。
そしてヤメイトも、年を取るにつれて少しずつ気になるようになっていた悩み──すなわち頭皮の薄毛問題。
竜郎が取り出した軟膏タイプの毛生え薬。効果は極めて高く、地球でもお得意さんに売ろうと思っている一押しの商品だ。
「ということは今の師匠は──」
「ふっさふさだ」
義妹が作った商品で、どや顔をする義兄。だがヤメイトに、そんなことは関係ない。
ひったくるように軟膏が入った容器を手に取った。
「これで俺もモテモテに──」
たくさんの女性に囲まれている自分の姿を夢想して、いやらしく顔をゆがめるヤメイト。
女性陣は──それも楓や菖蒲ですら、気持ち悪そうに距離を取った。
そしてそんな男に正気を取り戻させるべく、愛衣が優しい笑顔で彼の肩をたたいた。
「あのね、おっちゃん。モテる人は禿げてようがモテるし、モテない人は禿げてなくたってモテないんだよ」
「うるせぇーな!? 今くらい現実を忘れさせてくれよぉおおおお!」
「こら愛衣。せっかくやる気を出してもらうためにやってるんだから、水を差さないでくれよ」
「えへへ、ごめーん。おっちゃんのだらしない顔を見てたら、つい」
「ふーんだ……。いーんだもーん。どうせ俺なんてさぁ……」
いじけたようにしゃがみ込み、床を人差し指でぐるぐるとなぞりはじめた。
「もーママ。おじちゃん、かわいそーだよ」
「う……。どーしよ。たつろー」
「ならうちで働いてもらう最大の利点を出すとしよう。おっさん、これを食べてみな」
「……なんだよ、それ」
竜郎がお腹がすいたときに食べようと《無限アイテムフィールド》に入れていた、チキーモの肉と油を作ったチキンライス。
時間を止めていたので、まだ湯気が上がりいい香りが漂いはじめる。
いじけていたおっさんも、自然と視線が吸い寄せられた。
いいからいいからと竜郎に押し付けられたそれを、渡されたスプーンですくって食べてみる。
「うまぁああああああああああああああっ!! ──はぐっはぐっ」
他人の視線も一切気にせず、チキンライスをひたすらかっくらうヤメイト。もはや、いじけた様子は微塵もない。
そこで竜郎は、さらに追い打ちをかけていく。
「商品の受け渡しのときに、それと同等以上の料理の差しいれを持ってこよう。なんなら、めちゃくちゃ美味い酒もつけよう。
どうだ? やる気を出してくれるか?」
あっというまにチキンライスを食べ終わったヤメイトは、その美味しさの余韻に浸りつつも、目はキラキラと輝いていた。
「やる気が出たかだって? 当然だ! 一生ついていくぜ、タツロウ!!」
「それは心強いな」
「こんな美味いもんが食えるんなら、おちおち死んでなんていられねーよ! 誰よりも長生きしてやるぜ!」
その言葉は後に真実となり、ヤメイトは竜郎の魔法があったとしても、食い意地だけで人種では異例なほどに長く生きることになる……のだが、このときは誰もが冗談だと笑うのであった。
これにて第七章 『おつかい編』は終了です。ここまでお読み頂きありがとうございます。
町の防衛の魔物お披露目あたりまで進めようかとも思ったのですが、ここが一番きりが良さそうなので、ひとまず区切りをつけることにしました。
そして第八章、第123話は、少し休みを貰いまして11月3日(日)から再開予定です。