服屋での…
「ほんとにやばいぞ、ここ人多すぎだろ」
「だ、だよね、あはは」
私はそう言って苦笑いをする。
てか、人が本当に多い、いろいろな人が建物の中でごった返している。
「グッ…ここは本当に行きたくねぇ」
「そ、そんなに?」
「当たり前だ!てかなー、俺は服屋はあまり好きじゃないんだ」
クローシュ…
「ん?どうしたセリナ、うわぁ〜、この人見たいな顔して」
確かに、行きたくないかも、面倒だし、ココ達居るか分からないし…
「な、何でも無いよ、気にしないで」
「そうか?ま、何でも良いがな」
・
・
何とか入れた…行列が出来てたよ。
ちなみにクローシュは並んだだけでぐったりしていた…
「せ、セリナ…俺は…もう」
クローシュってもしかして服屋に行くのが嫌なんじゃ無くて、ただたんに人混みが嫌いなんじゃ…
「クローシュ?大丈夫?クローシュ!」
クローシュはしゃがんで吐きそうにする。
「落ち着いた?大丈夫?クローシュ…」
私は一旦服屋を離れてベンチにクローシュを座らせる。
「あ…あぁ、大丈夫…だ、なん、とかな」
そう言うクローシュの顔はまだ少し血色が悪い気がする。
「無理しないで、まさか人混み酔いするなんて知らなかったし、言ってくれたら良かったのに」
クローシュの背中を擦りながら話す。
「す、すまん、俺も初めて知ったんだ…」
「大丈夫…かな?クローシュはそこに居て、私行ってくるから」
クローシュを置いていくのは心配だけど、また服屋に一緒に行ったら駄目だし。
「セリナ、任せたぞ」
「う、うん、じゃあ行ってくるね」
私は、再び服屋に行く。
「あ〜、長かったよ」
誰も居ないのに喋る。
これが独り言、恥ずかしい…
って、それは良いとしてほんとに居るのかな?
居なかったら、すごく損してる気がする。
やっと入れたけど、どこから探せば良いんだろ。
ココらしき人を探すって言ってもこの量は…
人混みをかき分けて進む、まるで水の中みたい…
手を使わないと進めないって。
「あれ〜、セリナだ〜、やっと〜、見つけた〜」
どこからか声が聞こえた。
しかもハナの声!
「ハナ!居るの?返事をして」
私は、ハナに問いかける。
そのころクローシュはベンチでくつろいでいた。
「ベンチで座ってるだけは楽だなぁ〜」
セリナにベンチで座って待ってろって言われたからなぁ〜、ただもう一度行こうとは思わないからなぁ〜、セリナはよく行けるよな、あぁ言う、積極的なやつって良いよなぁ、はぁ〜。
「お?そこの兄貴隣いいかい?」
そんな事を言ってると男が話しかけてくる。
「あ、あぁ良いぞ」
はぁ〜、人と喋るの得意じゃないんだが…
「そうか、ありがとよ、お前さん名前は?」
初対面でいきなり名前聞いてくんのかよ。
めんどい、あ〜、そういや俺もセリナにそんな事したっけ、あいつどう思ったんだろうな…
「ま、俺から言うか、俺はシュールド、主にサンドイッチ屋をやってる、よろしくな」
「サンドイッチ屋か、あ〜、俺はクローシュだ、冒険者っぽい事やってる、一応な」
よろしくと、言い合い握手する。
「冒険者か、て事は、あの嬢ちゃんと同じだな…」
嬢ちゃん?誰の事だ?分からんな。
「嬢ちゃん?」
「あ〜、何でもない、こっちの話だ」
まったく、何だこの人、突然やって来てこんな話するとは…




